自民党参院選候補者が公示後に統一教会施設で講演、閣僚クラスの大物も関与か？〈参院選直前情報〉

新たな疑惑が浮上した北村つねお候補
（北村つねおHPより）

第23回参議院議員通常選挙の投票日を週末に控え、各党の選挙戦も終盤を迎えている。

カルト問題に特化したメディアである本紙“やや日刊カルト新聞”は、統一教会との関係が指摘された二人の候補者について続報を記す。

統一教会が全国の信者に対し期日前投票を指示したとされる北村つねお候補。
公示後の選挙期間中、北村氏が福岡県内の統一教会施設に出向いて講演活動を行なっていたことが判明した。

そんな北村氏の周辺では、本紙の報道がきっかけとなって次々に支援者が離れ始めるなど、様々な動きが起こっているようだ。

一方、現職の衆議院議員白石徹氏とともに、愛媛県に於いて統一教会の関連機関である世界平和連合の支援を受けている井原たくみ候補。

本記事末尾に、世界平和連合主催の会合に於いて白石衆議や統一教会関係者と共に、手拍子を打って替え歌を歌い、シュプレヒコールを上げる井原候補の映像を公開する。


統一教会との関係が取り沙汰された候補者の“その後”を追った。


◆北村つねお候補の事務所から統一教会関係者が消えた？

全国の統一教会信者の期日前投票による集票疑惑が浮上した北村候補。

関係者によると、統一教会と自民党の“取引”疑惑を報じた本紙の報道後、各地の北村つねお候補の事務所に出入りしていた統一教会関係者が姿を消したという。

また、統一教会松濤本部が全国の地区教会に対し、北村氏への期日前投票指示に関する証拠を破棄するよう指令したとの情報もある。

これで一見、統一教会と北村候補の関係は断絶したかのようにも思えるが、実際にはそうではなく、統一教会は今後も北村候補への“選挙支援”については継続してゆくと言われている。

北村候補の地盤である福岡は全国的にみても霊感商法の被害が多い地区だ。政治的にも保守傾向が強く、北朝鮮とも友好関係にあるとされる統一教会に対して警戒感を抱く人々も多い。そのような背景もあり、福岡では今回の事態が発覚したことで、困惑する支援者の声が多く上がっているという。


統一教会本部広報局は本紙の取材に対し、期日前投票指示取りまとめ疑惑について「教会本部では、国民の義務として教会員に対して選挙に行くよう指導はしているが、特定の政党や特定の候補者への投票を指示するようなことはしていない」と答え、足立教会が信者に送信した期日前投票を指示するメールについては「現場の判断」「勝手な指示」と、地区教会の独断であるとした。

広報局の回答についてだが、横の繋がりがなく、トップダウンの組織である統一教会に於いて、一介の北東京地区の教会が“勝手に”福岡・山口に地盤を持つ全国区の比例代表候補への期日前投票を指示をするとは考えにくい。

また、統一教会広報局は、本紙既報記事で触れた3000名の伝道部隊について、選挙運動ではなく【CIG（天一国）復興団】として伝道活動を行なう部隊であると強調した。


◆事務所はかかわりを否定も、選挙期間中に統一教会地区教会で講演？

北村候補の東京事務所と山口県内の山口事務所・田布施事務所、そして福岡事務所に対し、事務所内に統一教会関係者が出入りしていなかったかなど統一教会との関係について問い合わせた。各事務所の回答を以下に記す。

東京事務所：「一切ない！」「依頼したこともない」「（支援は）統一教会側が勝手にやっているのだろう」

山口事務所：「一切ない」「そういうことは聞いたこともない」

田布施事務所：「初めて聞いた」「支援者は出入りしているが、判らない」

福岡事務所：「全くない」「私では判らない」

全ての事務所が否定してみせた。どうやら本紙の報道後、箝口令が敷かれたようだ。


更に、この件に関しては新たな仰天情報も寄せられた。公示後の選挙期間中に、福岡県内の統一教会施設に於いて北村候補が統一教会の集会に参加し、そこで信者に対して講演を行なっていたというのだ。

しかも、その集会参加と講演の指示の出処については、閣僚クラスの大物政治家の名も取り沙汰されている。

北村候補が講演をおこなったとされる統一教会の地区教会に問い合わせた。北村候補の講演内容について質問した記者に教会スタッフは「私はその集会に出ていないので判らない」と講演の開催自体について否定しなかった。


◆自民党閣僚経験者が開き直り「世界平和連合の支援を受けて何の問題があるんだ！？」


また、自民党の閣僚経験者がこの件に関し、今までも世界平和連合から支援を受けてきたことを引き合いにして「何の問題があるんだ！？」と開き直りとも取れる発言をしていたことも伝わっている。

今回の統一教会による北村候補への支援については、自民党の清和会ルートからと言われている。
清和会には、世界平和連合の会合で講演した福井の稲田朋美衆議院議員も所属している。

北村候補の周辺では、本紙の報道がきっかけで北村候補への応援を止めた支援者も多くいるという。全国の統一教会信者の期日前投票の数と、北村氏への支援・投票を止めた人の数、どちらが多いだろうか？

今回の参院選でも圧倒的優勢が伝えられる自民党、比例全国区の北村候補は、通常であれば充分に当選を狙える位置にいると思われる。それが何故、統一教会の支援を受けるような事態となったのか？そこには“期日前投票”がキーワードとなる。期日前投票とその集計という観点からは、選挙期日までに前以て“統一教会信者が何万人”という確実な得票数をカウントできるというわけだ。この念の入れようを見ても、それだけ安倍総裁率いる現政権にとって、北村氏は総理の肝いりの候補者ということであろう。

以前から、得票のためにカルトと手を組む政治家の存在は指摘されていた。カルト団体のバックアップを受けて当選した議員は数多くいる。但し、その関係が発覚した時のダメージは計り知れない。

選挙と政治に詳しい識者は、政治家がカルト団体から選挙支援を受けることについて「メリットよりデメリットの方が大きい」と話す。“発覚さえしなければOK”という考えの政治家が如何に多いかということが判る。
政治家は、どちらが“得”なのかよく考えるべきであろう。


◆井原たくみ候補には“統一教会流替え歌”と“大勝利”シュプレヒコール

今年5月12日、愛媛県新居浜市のホテル、レーイグラッツェふじに於いて統一教会系の団体・世界平和連合から“井原巧先生を励ます会”を開いてもらった参議院選候補者の井原巧（たくみ）前四国中央市長。

統一教会（世界平和連合）関係者に“励ます会”を
開催してもらった自民党の井原たくみ候補

【2013年5月12日レーイグラッツェふじ・世界平和連合・井原巧先生を励ます会】

・『翼をください』の替え歌の歌詞

“この〇〇〇〇（不明）に～♪　井原～たくみ～♪　愛媛から～♪　め～ざ～せ～！♪”

・シュプレヒコール

“頑張ろう！頑張ろう！頑張ろう！”　“ありがとう！ありがとう！ありがとう！”　“勝利！勝利！勝利！”　”大勝利～！！！”

井原候補の選挙事務所に世界平和連合との関係について問い合わせたが、電話口のスタッフはよく判らないと答えた。

果たして統一教会の思惑通りに“勝利！勝利！勝利！大勝利！”となるのか、愛媛の選挙結果も注目される。


 （今後も新たな事態が判明し次第、当記事に追記していきます）