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2011年6月21日火曜日

[カルトと政治]足立区議選に見るカルトの影(4)

               長谷川たかこ区議
 (当連載記事の長谷川区議の写真は長谷川たかこWebsiteから転載)
前回からのつづき】2011年5月15日に投票・開票された東京都足立区区議会議員選挙で、4位当選した現職の足立区議・長谷川たかこ(長谷川貴子)氏。前回2007年の足立区議会議員選挙に於ける統一協会との関係を否定し、本紙の取材に対して「法的対応」をちらつかせたり9人もの弁護士を使って書面を送ってくるなどし、更に自らのウェブサイト上から、統一協会信者が登場する写真等を削除して「活動報告」を改ざん。そんな長谷川区議の弁明について、改めて統一協会元信者の声を紹介する。


◆長谷川区議の矛盾

 一連の長谷川区議の弁明に、元信者は話す。

「つまり長谷川さんが接したのは、『小林さんと、その人が所属している草の根メンバーの人達』で『その人たちが足立教会の人とは知らなかった』という事にしたいのでしょう」

「潔い態度とも取れますし、責任逃れとも感じますね。区議として、この問題を今回初めて知ったなら、その問題に対して『もう付き合いをやめます。だから見逃して』という対応は、空々しいですね。しかし、長谷川さんは以前から100%、統一教会だと知っていました」

「長谷川さんは当時、少ない予算(100万円と言ってました。旗も手作り)で、選挙を起こしていました。だから一人で立ち回るほか、ポスター貼りや選挙カーで廻るウグイス嬢などは『もしボランティアさんがいたら・・・』というくらいに考えていたかもしれません。だから草の根の応援はただただ『非常に助かった』という感想でしょう。『その人たちを疑わなかった』と」

「『前回の選挙では、知り合いの国会議員、秘書が入り、その方々が主軸として選挙を動かしていた』とありますが、長谷川さんの知り合いの国会議員・秘書関連の人(他に国会議員の知り合いなのか大学生のボランティアさん4~5人も1回ほどポスター貼りなどで一緒になりました)と足立教会メンバー(ビギン、YFWPたんぽぽ、草の根)の割合は 人数でいうなら1対5~10くらいではないでしょうか。人数だけみるなら、教会のボランティアがいなかったら成り立たない比率です。しかし、一人で地域中走り回って当選した人もいます。長谷川さんも教会メンバーがいなかったらほぼ一人だったでしょう」

「憶えているのは、ビギン事務所に別の候補者Hさんと長谷川さんのチラシとポスターが束で置いてあった時、草の根メンバーは長谷川さん、その他のビギン生やYFWPたんぽぽメンバーはHさん、という感じでした。しかし実際は、長谷川さんの選挙のビギンでの指揮は草の根リーダーの小林さんが執り、ビギン生やその中のたんぽぽメンバーは、長谷川さんを手伝うことになりました。選挙運動最終日近くの10日間は特に、たんぽぽメンバーも参入して大人数が手伝っていました。途中から、ビギン生(たんぽぽメンバー)が多く参加してきた時、ビギンからどんな指示が出ていたか分かりませんが、しかし、自主的に動いているわけではないため、何らかの応援呼びかけがビギン部長からあったのは確実でしょう。Hさんの応援は、しっかり指揮する人がおらず『やれる人はどうぞ』という感じでした。本当は誰もやりたくないことだから、やる人が出てこなかった記憶があります。Hさんへの対応が選挙に対するビギンの通常の態度ですが、この時は長谷川さんに異常に肩入れした、という事だと思います。ビギンがHさんから長谷川候補に選挙支援や応援を切り替えたというか小林・草の根の流れにビギンが流された感じです」

「長谷川さんのことを、多少なりとも原理を受け入れた人という事で手伝っていた人もいました。長谷川さんと面識のないビギン生が選挙を手伝う時『原理を受け入れたあの人を応援すれば摂理が進む』と信じて行った人もいるのです。ビギン生に伝え歩いた小林さんも共犯と言っていいと思いますが長谷川さんも確信犯だったのでしょう」

「しかし、今回まで統一教会とは知らなかったなら、都議会議員のE氏さんが、3階ビギン礼拝に挨拶とお礼に来た理由が分かりません。Eさんも長谷川さんから草の根の存在を知ったのですから」


 今回の件、長谷川区議を支援した元信者たちのひたむきな活動について当時を知る関係者Dさんが言う。

「納得して脱会したのか悔いが残っているのか分からないけれど、その上に長谷川区議にも騙されちゃったらその人たちの人生どうなっちゃうんですか。教会自体が応援した人が区議会議員だと自慢したいですよね。それさえ否定されてしまうわけだからそれは許せないですね」

◆ウェブサイトの『活動報告』を改ざん

 6月16日、長谷川区議のウェブサイト「活動報告」から、統一協会信者と長谷川区議との関係をうかがわせる記事や画像が削除されていた。削除されていたのは、長谷川区議のウェブサイトの活動報告の一部。統一協会信者が写った画像は全て削除されており長谷川区議が信者に囲まれている写真なども消されていた。長谷川区議が統一協会関連団体の活動に参加した記事や灯篭流しの記事などは、丸ごと削除されている。

 しかしながら、この長谷川区議のウェブサイトにはもう一つ、2010年10月7日に新Websiteにリニューアルされる前の旧Websiteがある(2010年10月6日まで。「活動報告」の内容は新Websiteとほぼ同じ)。本紙記事上の[『長谷川たかこ活動報告』に残る統一協会の痕跡1~8]でリンクしているのは旧ウェブサイト上の活動報告であるため、読者は新Websiteでは削除されている当該記事を確認できるだろう。それもこの連載記事を読んで長谷川区議が旧サイトの活動報告を改ざん、もしくは削除するまでの間だ。あるいは旧ウェブサイトごと削除される可能性もある。


 〔6/20午後、長谷川たかこ旧Websiteがサイトごと消されているのを確認した。本日(6/21)午前、再び何故か本紙が指摘した当該記事のみ復活していたが、これは昨日参議院議員の有田芳生氏がTwitterで、このことを『余計に不信を招く処置。「活動報告」該当部分がすべて消えています』と呟き、本紙主筆藤倉が『もちろんチェック済みです。すでに掲載予定の原稿に入っています』とリツィートしたことを知り、慌てて復活させたものと思われる。

 当該「活動報告」も画像が表示されないなどの不具合があり、その他の統一協会とは無関係な「活動報告」も内容が見られなくなっているものが殆どだ。長谷川区議の迷走ぶりがうかがえる。今後もサイトごと消される可能性が高いため、【[カルトと政治]足立区議選に見るカルトの影】の(1)及び(2)に挙げた『長谷川たかこ活動報告』に残る統一協会の痕跡(1)~(8)に、削除される前の同Web魚拓を併記した。更に同(4)と(6)には改ざん後の『長谷川たかこ活動報告』を掲載した。旧Websaiteの「活動報告」と見比べてほしい。

 他にも、どの「活動報告」を削除したかで、どれが統一協会と関連のあった「活動」なのかが判る。

 例えば、2010年6月20日の長谷川区議の活動報告には、現在は「2010/06/20 --- 足立消防団 消防操法大会 」としか記載がないが、改ざん前の活動報告には「2010/06/20 --- 荒川河川敷 本木ワンド 清掃活動  --- 足立消防団 消防操法大会 」と記載されていた。足立消防団消防操法大会の活動報告の文頭には「荒川の掃除の途中で失礼して、南花畑にある都立城北特別支援学校に移動しました」との記載があり、荒川河川敷本木ワンド清掃活動を削除した改ざんの痕跡が残っている。ちなみにその削除された活動報告は以下の文面で始まっていた。〕
荒川河川敷 本木ワンド 清掃活動; 6月20日(日)

 今日は、朝から荒川河川敷で毎月行われている清掃活動に参加をしてきました。今回は、本木ワンドです。 南花畑で行われていた消防団の大会と重なっていたために、途中退席をしましたが、荒川の自然を守 ...

 今回、長谷川区議は先手を打ったつもりか、本紙連載開始前の段階に於いて、新Websiteの活動報告から見事に統一協会信者が写る画像のみを削除している。どの写真の何処に信者が写っているか区議はよくご存じだったというわけだ。FAXで「前回の選挙では、知り合いの国会議員、秘書が入り、その方々が主軸として選挙を動かしていた」と弁明していた長谷川区議、「その方々」ルートの選挙運動員の画像は残念ながら見当たらない。

 長谷川区議は、選挙運動のため朝早くから献身的に尽くしてくれた信者たちの足跡(そくせき)を消し去ろうとしているのだろうか。

 足立教会の青年信者は「長谷川候補は教義の内容を知って、自分たちを受け容れてくれた」と思い「原理を受け入れたあの人を応援すれば摂理が進む」と信じたからこそ、雨の日も献身的にボランティア運動員として支援活動を続けた。たとえ問題ある団体だったとしても信者が真摯な気持ちで長谷川氏を支えていたことは事実である。その真摯な活動の足跡を無きものにしようとする区議、これが2007年の足立区議会議員選挙でトップ当選を果たした区議会議員の『責任ある態度』である。

 区議は5月20日の電話取材の際、「私は自分の実績については全て活動報告に書いています」と述べていた。その活動報告をこっそり削除・改ざんしているようでは、区議自身が自らの行動・言動に責任を取れないということを象徴していると取られても仕方あるまい。これでは有権者から区政に対する信頼が得られるとは到底思えない。

 そもそも今回の疑惑についても、記者の情報に対して「それは重大なことだ、すぐに調べて責任ある対応をとる」というのが、政治家として本来採るべき態度である。しかしながら区議は検証することを端から放棄し責任逃れの態度を採り続けた。今日に至るまで色々と弁明をしているものの、統一協会の痕跡を消し去ろうとする今回の削除・改ざんを見るとそれも怪しいものだと思わざるを得ない。

 元信者の一人は指摘する

「知らなかったのなら、消す必要ないのに・・・」  【了】 

7 件のコメント:

  1. 長谷川議員が統一協会の罠にかかったのだと理解したいところですが、ある時点で長谷川議員も彼らの背後にどんな組織があるかに気づいたのかもしれません。もしかしたら、もっと深く入り込んでしまったのかもしれません。
    言い逃れをしたいと思ったり、事実を隠ぺいしようとしたりする人間の弱さを、百歩譲って認めるとして、ここまで来たらもう政治家としての本来的な人間性や人格性が問われてしかるべきでしょう。
    この組織がいかなる組織であり、長谷川議員と一緒に活動していた若い人たちが、どのような経緯でこの組織に取り込まれていったかを知るならば、本当の意味での政治家としての働きと名誉挽回はできると思います。
    私だったら、被害者のご家族、被害者の会に頭を下げ、真実を確認し、この組織に関わったものとして、いかなる行動をとるべきかの判断をします。
    これは選挙活動よりも政治活動よりも優先されるべき人間性が問われる活動ですから、それこそが選挙よりも政治活動よりも、もっとも大切な政治家としての資質であろうと思います。
    ただ、これだけ統一協会との関係が露わになった以上、長谷川議員のためにも、もう保身で動くのはやめたほうがいいと思います。

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  2. 当時、自然保護系ボランティアを装った草の根ムーブメントに関わりがあった自分としては、草の根の裏の活動が記事になったことで、すっきりした気持ちになりました。

    当時は自分も含め、勢いで活動を手伝ってしまった人が多かったため、その後は私も含め「内部が統一教会とは知っていても、こんな酷い所とは知らなかった」と知り、きっぱり辞めた人も少なからずいました。

    今も草の根に在籍している人は、教会員ですが善良な人ばかりだと思います。

    しかし、活動は教会ありきで、自然保護も見せかけにしかできないのです。(清掃活動より教会スケジュール、議員さんの手伝い、活動したというパネル作り、セミナー勧誘が優先される)

    当時、草の根メンバー達で、荒川の自然再生のために真剣に話し合ったことや他のNPO団体と一緒に活動させてもらったことなど良い思い出です。

    私は今は統一教会がカルトで社会被害を及ぼす団体だと認知していますが、当時の辞めたメンバーなどで、何かあったら戻ってしまいそうな人の好い元メンバーなどもいます。

    現メンバーも元メンバーも、記事を読んで、改めて統一教会の違法性に気づいてもらいたい。

    そして、しっかり教会を辞めて、他人任せでない全うな道を各自、切り拓いてもらいたいと祈ります。


     

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  3. 誤解を招いてないといいのですが

    私は善良でもないです。
    普通です。
    面倒なことは屁理屈言って
    場をしのいだりします。

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  4. 怪しい自民党寄り統一協会だったのに…民主党区議にもいたんですか?恐ろしい。
    パチンコ節電しろデモがあったのですがこれも統一協会との関係もありますよね。怖い!

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  5. オホーツク海岸の論客2011年6月25日 1:21

    長谷川さん、ムリに隠さなくてもいいよ。
    自分がした事と相手がした事を正直に話した方がいいですよ。

    現在の民主党(全国の)代表を越える力で突破するよりも正直に話して扉を開けてもらう方がスッキリしますよ。

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  6. とりあえず、この区議が太って写真詐欺状態なのは分かった。

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  7. この人、衆議院選挙に足立区から出るようですよ。また、統一協会からの人で戦うのですか・

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