統一教会“新総裁”が心酔する霊能師による日本巡回“集金ツアー”日程が判明

佐賀教会が信者に配信したグランメッセ熊本での
霊能師“集金イベント”の案内

9月に教祖が死去した統一教会（統一協会）、跡を継いだ教祖夫人の韓鶴子・新総裁が心酔する韓国人霊能者の日本巡回講演ツアーが今月から来月にかけて全国各地で開催されることが判った。

本紙は、今月11日に熊本でおこなわれる“集金イベント”に信者の参加を募るために統一教会佐賀教会が配信したメールを入手した。

◆教祖夫人が心酔する霊能師


統一協会では韓鶴子新総裁の亡くなった母親『洪順愛』を”「大母様（テモニム）」と命名しており、このテモニムが金孝南（キム・ヒョウナム）という霊能師役の統一教信者に再臨するとされている。

この自称霊能師・金孝南は「天使を使い悪霊を追い出したり、地獄にいる人達を解放する権能を持つとされ」統一教会日本人信者の資産収奪に多大な貢献をしてきた人物だ。

2011年の東日本大震災の数日後には「震災が起きる前に日本を巡回して大会をし、そこに1万人の新規参加を条件にして、本来なら今回の地震は関東を直撃して関東地方が真っ二つに分断されていたところを震源地を海にまで飛ばすことが出来た」と話したとされる。

教祖存命中から霊能師・金孝南は韓鶴子夫人の庇護の下で暗躍していたが、教祖の死後、韓鶴子新総裁はこの霊能師への傾倒に一層拍車が掛かったと言われている。

今回の金孝南の巡回講演ツアーは、教会内で『還元祈願礼式』『大母様1DAY』と呼ばれている。

【佐賀教会・信者配信メール 2012年10月20日】

大母様1DAYの案内②

2012年11月11日（日）グランメッセ熊本で行われる1DAYについて

参加にあたって

祈願書　－　大人（高校生以上）は、1人につき1万円以上の祈願書（夫婦で2万円以上の祈願書でも可）

中学生は、1人につき5千円以上の祈願書

参加費も含まれていますので、必ず書いて、早めに提出して下さい。

バスは、5台用意しています。（バス代2.000円）

基台で、参加者をまとめて、随時報告をあげてください。

バスは、定員になり次第締め切りますので、希望者は、早めに連絡をお願い致します。


佐賀教会　〇〇〇〇

グランメッセ熊本のキャパシティは最大で1万人、九州各地の教会からバスで多くの信者が参加する今回の集金イベントでは少なく見積もっても数千万円のお金が集まる算段だ。


霊能師・金孝南による『還元祈願礼式』は11/11 の熊本の他、11/7に岡山、11/21に名古屋、11/22に仙台、11/27に長野、11/28に岐阜、12/3に千葉、12/4に大阪でおこなわれることが判っている。
これらの地区は信者が多く、集金規模が大きい地域を厳選して開催場所を決めているのではとの声も上がっている。

全国規模で見ても数億円のお金が『祈願書』の名目で日本の信者から収奪され、韓国へ流れるということだ。


◆会場のグランメッセ熊本は「アレフじゃないから」

11日の会場であるグランメッセ熊本（熊本産業展示場）　、当日日中は1階展示ホールと2階コンベンションホールを含め施設全体を統一教会が押さえている。

グランメッセ熊本の管理・運用は指定管理者制度により平成17年から民間会社『熊本産業文化振興株式会社』がおこなっているが、施設自体は県のものだ。
県の施設に於いて統一教会の霊能師による集金イベントがおこなわれることに問題はないのか、グランメッセ熊本に問い合わせた。

グランメッセ熊本によると、会場使用予約は統一教会の名でなされたそうだ。
霊感商法等で社会問題となっている団体のイベント会場としてグランメッセの使用を認めたことについては、「アレフ（オウム）など警察の摘発を受けた団体ではないから」「公序良俗や風紀に違反しない限り施設の条例に照らし合わせ問題がなければ宗教団体であっても公正・公平・中立に扱う」とのことだった。
グランメッセ熊本では既に3度も、統一教会関連の講演会が開催されているという。


昨年2月、岡山県の倉敷市の施設・マービーふれあいセンターで金孝南の『テモニム講演会』が開催された際には、全国霊感商法対策弁護士連絡会が運営団体である『財団法人倉敷市文化振興財団・アルスくらしき』に対し以下の申し入れをしている。

【申入書 2011年02月08日】マービーふれあいセンターの統一教会への提供について　（抜粋）　　
　
　２月２２日には、「テモニム」という人物の講演が予定されているという情報が入っています。「テモニム」とは、統一教会の教祖夫人の亡くなった母親を指すものであり、統一教会信者の霊能師役の韓国人金孝南（キム・ヒョウナム）が、テモニムの霊界からのメッセージを伝える役として講演するものです。実際には同人は、過去１５年ほどにわたって大会や修練会、また個人面接のもと統一教会末端信者から献金を捻出させる活動をしてきた人物であり、多大な被害が今までに発生し続けています。同人はまた、統一教会が霊感商法による違法な資金獲得活動及び信者獲得活動を行う目的で行う修練会や講演会において、再三に渡って講師となっています。そのような講演会において、先祖供養をしなければ不幸から逃れられないなどと参加者を欺罔脅迫し、統一教会の霊感商法による資金及び信者獲得を実現するにあたり、極めて重要な役割を果たしている人物です。
　今回の企画は、統一教会信者による、参加者へ更なる献金を迫るためのものであり、信者を「役事」などを通して畏怖誤信させるための宗教活動にほかなりません。

　この講演開催を許可されていることは、あたかも貴市および貴財団が統一協会の活動に賛同しているかの如き誤解を生み、それを悪用されることともなりかねません。貴市および貴財団の許可によって、多くの一般市民が信用して霊感商法の被害者になること、さらに、それをきっかけとして統一教会へ勧誘されるおそれがあり、まことに憂慮されるべき事態であり座視しがたいものです。
　

今回のグランメッセ熊本についても全く同じことが云えるであろう。


◆国進氏は浦安で信者集会、対立構造・権力争いの激化も


今回の『還元祈願礼式』集金ツアーに於いては、霊能師を標榜する金孝南により日本人信者はまたしても献金に追われることになる。


金孝南は巨額の資産を保有しているとされ、その巨大な利権に、跡目争いを展開していた故教祖の息子たちも注視しているという。

韓鶴子新総裁との確執が伝えられる教祖の4男文国進氏は1日、千葉県浦安市の統一教会施設に信者を集め集会を開いている。

韓鶴子新総裁と、経済部門の後継者と目されていた国進氏による日本人信者の奪い合いが本格化する兆しが見える。