都知事選・幸福実現党TOKMA氏が立候補表明

11月7日、幸福実現党のミュージシャン・TOKMA（トクマ）氏が、12月に投票が予定されている東京都知事選に立候補することを表明しました。TOKMA氏は同日、都庁記者クラブ内で記者会見を行い、その後、都内のライブハウスでもライブ形式の記者会見を行いました。TOKMA氏は1966年生まれ。青山学院大学を卒業後、トヨタ自動車に入社するも半年で退職。ミュージシャンとなった後、今年9月には国有化された尖閣諸島・魚釣島に上陸して書類送検（軽犯罪法違反容疑）されています。

約30分遅れでスタートしたライブ会見では、冒頭、TOKMA氏と幸福の科学の教祖・大川隆法総裁との対談映像が流され、関係者が挨拶。その後TOKMA氏登場です。

「どうも、尖閣諸島・魚釣島からやって来ましたTOKMAです。次は都庁に上陸したいと思います」

会場は、割れんばかりの拍手です。何せこの開場、100人弱の幸福の科学信者たちが客として集まっています。マスコミはほんの数人のみ。

「東京は防災・防衛、全然できてません。震災が起きたら、木造建築が多いですから、火事でほとんどやられちゃいます。そして核。核ミサイル200発が日本に向けられています。パトリオット・ミサイルとか、準備しなきゃいけないことはたくさんあると思います。都知事になったら、ぼくはここら辺のこともきちっとチェックしたいと思います。（略）ぼくは都知事選に出馬します！ みなさん、応援よろしくお願いします」（TOKMA氏）

ライブでは、作詞・大川総裁（あとエルビス・プレスリーの霊）、作曲・TOKMA氏の新曲「ENDLESS LOVE FOR TOKYO」も披露されました。

最後にTOKMA氏は記者たちの質問に答えました。

ジャーナリスト・山田直樹氏「都知事になったら尖閣にもう一度上陸しますか。竹島には上陸しますか」

TOKMA氏「正式に知事になったら、尖閣諸島、上陸します。久場島が個人所有になってますが、久場島、買います。竹島は、ぶっちゃけ上陸しません。ロマンがないです、あそこは。無駄死はしません。長生きします」

週刊実話「ロックミュージシャンが政界に進出するということで、以前からのファンの反応は？」

TOKMA氏「ぼくは、意識はやっぱり政治家だったんでしょうね。政治や原発の曲や、従軍慰安婦や南京大虐殺はデッチアゲだという曲も歌ってまして。ぼくの思いと実現党の意識が合致したんです」

東京新聞「名前は、普段は芸能活動で“TOKMA”ですが、立候補はカタカナの“トクマ”さんと、どちらで？」

TOKMA氏「カタカナで。優しい質問だなあ」

週刊実話「勝算は？」

TOKMA氏「わかりません。やるんです。全力でやります。あとは、マスコミの皆さんの記事次第です。もちろん、人のせいにしませんけども、ぼく次第です。本気です。頑張ります」

実はTOKMA氏の出馬は10月26日に決定しており、先週のうちには信者に知れ渡っていたものの、教団からは「7日に公式発表するので、それまで口外無用」とされていました。TOKMA氏は幸福実現党の青年局長に就任し、大川総裁との対談のほか、大川総裁から過去世鑑定までしてもらうなど、教団内で大抜擢。11月3日には教団の東京正心館内で「決起集会」も開かれ、幸福実現党のついき秀学党首がTOKMA氏と同じようなサングラスを着用して登場するなど、ノリノリの集会でした。

TOKMA氏の都知事選出馬については、本紙・藤倉善郎主筆の家でも大変な騒ぎになっています。

息子「TOKMA選挙出るの!?」

妻「やばい。投票しちゃうかも」

藤倉主筆「マック赤坂との公開討論が楽しみだ」



しかし若干、心配なこともあります。TOKMA氏はとてもノリのいいエンターテイナーなのですが、真面目でおとなしい幸福の科学の信者たちが、ついていけていないように見える点です。

11月3日の決起集会では、潮流やサメなどで危険な魚釣島に上陸したことで「一度死んだ」というTOKMA氏が

「ここにいるぼくはオバケです。みなさん見えてますか～？」

と呼びかけても、会場は無反応。東京正心館を埋め尽くした人々が、せっかくのギャグを完全スルーです。

11月9日、東京・霞が関で幸福実現党が開催した原発推進デモにTOKMA氏が参戦してライブを行ったのですが、定番曲で信者たちの反応が悪く、TOKMA氏が

「本当に原発を再稼働させたいのか～？ 声が小さい！」

とハッパをかける一幕も。

都知事選でTOKMA氏がどこまで得票を伸ばせるか。幸福の科学信者のタテノリへの順応力が鍵になりそうです。