【衆院選】大川総裁が突如街宣スタート！「死にたくなかったら幸福実現党に」＝教団は本紙に力づくの取材妨害

幸福実現党の名誉総裁である幸福の科学・大川隆法総裁が12月12日、北朝鮮によるミサイル発射を受けて突如、衆院選のための街宣活動を活動を開始しました。“教祖第一声”となった東京・霞が関の経済産業省前では、大川総裁は「みなさん、死にたくなかったら、“幸福（実現党）”と書いてください！」などと口走りました。翌13日には、埼玉県の大宮駅前でも街宣。ここでは教団関係者が5～6人束になって本紙・藤倉善郎主筆を取り押さえたり、カメラをつかむなどする乱暴な取材妨害を行いました。

■「死にたくなかったら、“幸福”と書いて」

大川総裁が公の場で街宣を行うのは、今回の衆院選では初めてのこと。どうやら12日に北朝鮮がミサイルを発射したことを受けてのこととみられます。東京・霞が関の経済産業省前では、こんな発言。

「外国から核ミサイルだって飛んでくるんですよ。勝手に実験されて、何も言えないようでどうするんですか。あんな小さな国になめられて、それでも国家ですか。経済産業省、何をやっとるか！ 原発推進しろ！ 原発推進の垂れ幕をかけなさい！」

挙げ句の果ては、

13日・大宮駅前

「いいですか、みなさん、死にたくなかったら“幸福”（実現党）と書いてください！10年後にこの国を日本と呼びたかったら、“幸福”と書いてください！」

本紙既報の通り、12月10日には都知事選候補のトクマ氏（幸福実現党）の運動員たちが、「北海道の停電もトンネル事故も神の怒り」などと恐ろしいトークで有権者に投票を呼びかけていました。これが大川総裁の“第一声”では、なお過激になり、とうとう「死にたくなかったら幸福実現党に！」とまで口走ってしまいました。幸福実現党は、有権者の恐怖心を煽って得票を伸ばすことにしたようです。

しかし、同日の渋谷の大川総裁の街宣では「これ（幸福実現党）以外の政党名を書くということは、“不幸”と書いたと一緒です！」と若干マイルドに。ついで新宿では「来るべき投票日には、“幸福実現党”“幸福党”とお書きください。これが日本の未来を約束します」と、また一段とマイルドに。

大川総裁、経済産業省前で気が済んでしまったのでしょうか。

■５～６人がかりで本紙主筆を抑えこむ教団関係者

大川総裁は翌13日、今度は大宮駅前に登場。本紙・藤倉は凱旋の様子を撮影すべく現地に出向きましたが、大川総裁が登場した途端、教団関係者らが藤倉に群がってきて取材妨害。藤倉を取り押さえて行く手を阻んだり、腕やカメラをつかんで撮影を妨害。

「カメラに触るな！」

と藤倉が怒鳴ると、

「触ってませんよ～」

などと言いながら、カメラのレンズの前に手をかざして、なおも撮影を妨害します。最大で５～６人の関係者が藤倉をもみくちゃにしました。

幸福の科学および幸福実現党は、天下の公道ですら、通行の自由や取材の自由を認めないようです。

大川総裁の演説の後半頃には妨害がやみましたが、撮影しながら移動する藤倉に対して常に２～３人がつきまとう形でした。

総裁の街宣車から離れても取材妨害する教団関係者

本紙・藤倉は、創価学会タウンである東京・信濃町を何度か取材して、黒スーツ男たちににつきまとわれるなどしたことがあります。創価学会系労組のメーデーのデモも取材したことがあります（創価学会員が赤旗を振っていて笑えました）。しかし、今回の幸福の科学のように一人に対して５～６人もの人間で物理的に拘束するような取材妨害は、創価学会のお膝元ですら経験したことがありません。

藤倉は日本国外でなら、よく似た経験をしたことがあります。中国共産党の支配下にあるチベットです。

数年前、事実上の戒厳令下にあったチベットに潜入した際、当然、外国人である藤倉は自由に道路を歩くこともできませんでした。当時、外国人の立入りが表向き「禁止」ではなかった都市部でさえ、チベット人街で写真を撮っていたところ、警官に取り囲まれて撮影を制止され、撮影した写真をチェックされ消去させられました。別の年には、きちんと許可を得てチベットの首都・ラサに入ったのに、そこでも街なかで人民解放軍に写真をチェックされ消させられています。

商店は閉まり武装警察が巡回する2009年3月のチベット

幸福の科学に占拠された今日の大宮駅前では、チベットでの取材体験を思い起こしてしまいました。北朝鮮には行ったことはありませんが、きっとこんな感じなのでしょう。

街宣終了後に、藤倉の知人によって警察に連れて行かれそうになっていた教団の広報担当者に話を聞きました。

広報担当者は、

「撮影していただく分には構わない」

「（大川総裁への）距離が近かったから」

などと言い訳。

「ばっははーい！」
（映画『20世紀少年』調）

しかし実際には、歩道上から大川総裁を撮影しようとした際に教団関係者は、藤倉が前に出るの止めるのではなく、カメラを構えるのを妨害していました。また、藤倉が道路を1本挟んで反対側に渡ってからも妨害は続きましたし、藤倉の知人は教団に妨害される藤倉を撮影しようとしているところを妨害されました。そして藤倉は、撮影を妨害されている知人を撮影しようとしているところも妨害されましたし、これにいたっては大川総裁が現場を去った後のことでした。

大川総裁との距離もへったくれもなく撮影を妨害していた以上、広報担当者の言い訳は完全なデタラメです。

最終的に藤倉は、その広報担当者にこう告げて取材を終えました。

「今日のを見て、幸福実現党が国家権力を握ったら、きっと報道の自由なんかなくなるんだろうなと思いました。幸福実現党がこういうことをする政党だということは、有権者にとって重要な判断材料です。今日のことで、幸福の科学から敵視されるとこういう目にあわされるんだということがよくわかりました。取材にご協力いただき、ありがとうございました」

同日朝、都庁前での都知事候補・トクマ氏（幸福実現党）の街宣は誰にも邪魔されなかったので、比較的いい写真が撮れました。

※動画を追加しました（2012.12.14）