成人式でやや日刊カルト新聞社がゴミ回収活動＝幸福の科学本が大漁

幸福の科学本を手に困惑する新成人

この連休、全国で成人式が行われています。本紙・やや日刊カルト新聞社では、会場前で配布される幸福の科学の書籍をその辺に捨てていく新成人たちのモラル低下を憂い、都内某所の成人式会場前でゴミ回収活動を行いました。本紙・藤倉善郎主筆は、「いくらゴミだからと言って、その辺に捨てるのは論外。ゴミはゴミ箱に！ 来年以降も成人式の美化に貢献していきたい」と語っています。


■欺瞞的な便乗伝道

例年、成人式の会場周辺では幸福の科学が、大川総裁の著作をそれとわからないように袋に入れて配布するという欺瞞的な便乗伝道活動を行っています。今年も、Twitter上で話題になっています。

「成人式行ったけど幸福の科学が本配ってたな　結局みんなポイ捨てしててゴミになってたのは笑ったわ」

「昨日の成人式で幸福の科学の人が会場で配っていた本です。娘は●●市で配った物だと思い貰ったみたいです　素性わ明かさずこういう事をするのっておかしくないか　と思うのは私だけだろうか」

など。確かに、成人式の会場前で何も書かれていない袋を手渡されれば、主催者が配布しているものと勘違いする人がいても不思議はありません。大学祭などで正体を隠して出展し伝道を行う幸福の科学らしい手口です。

本紙・藤倉主筆が都内某所の成人式会場に行くと、新成人たちが手に手に小さな紙の手提げ袋を持って談笑していました。声をかけて中身を見せてもらうと、案の定、幸福の科学の書籍です。

──幸福の科学が本を配ってますけど、いいんですか？

主催者スタッフ「会場の敷地内で配ってるわけじゃないので、どうしょうもないですね」

警察官「押し売りしてるなら問題ですが、無料で配るだけなら自由ですからね」

■キットカットが大川隆法総裁に圧勝！

しかし会場周辺では、紙袋ごと思いっきり捨てられているものも多く、見苦しいことこの上ない状況でした。見かねた藤倉主筆は、その場でゴミ回収活動を開始。捨てられたゴミを拾い集めると同時に、ゴミ一歩手前の紙袋を手にした新成人たちにも声をかけて回り、ゴミの減量活動も行いました。

──ご不要になりました～宗教本、大川隆法本等、ございましたら～、多少に～かかわらず～回収いたしておりま～す。

──これ、幸福の科学っていう宗教の本ですよ～。欲しいなら別にいいですが、いらないならこちらで引き受けますよ～。

「どうぞどうぞ、持って行って下さい。あ、キットカットだけください」（新成人）

幸福の科学の書籍が入った紙袋には、小さなキットカットがついていました。捨てられている紙袋も、多くはキットカットだけ抜き取られていました。

30分ほど会場周辺で古本回収活動を行った結果、23セットのゴミを回収。そのうちキットカットがついた状態で回収できたのは4セットだけ。「ビックリマンチョコ」と全く逆の現象です。

キットカットが大川総裁をはるかに凌ぐ人気であることが判明しました。

■新作“堺雅人霊言”もピーアール

「幸福の科学って、どんな宗教なんですか？」（新成人）

──ほら、この紙袋の中にある冊子にある通り、いろんな有名人の霊を無断で降ろしたと称して喋らせて出版しちゃうような宗教団体です。ほらこのチラシ、最新作の“堺雅人霊言”の宣伝ですよ。

「ゲラゲラ。（主筆に対して）こんなことしてて、幸福の科学に狙われたりしないんですか？」（新成人）

──しますよ～。尾行もされたし1億円よこせって裁判起こされてるし、ぼくの霊も勝手に召喚されて“月夜の晩ばかりじゃないぜ”とばかりに脅迫されたりしてますよ～。

「そ、そうですか。頑張ってください」（新成人）

新成人の温かい声援に支えられ、順調にゴミを回収。あまりに大漁すぎて、持ちきれなくなったところで活動を終了しました。

■配布されていたゴミは5種類

犬も食わないゴミの山

回収したゴミを確認すると、中身の書籍は袋によってまちまち。内訳は最新作『忍耐の法』（2014年1月1日刊）16冊、『未来の法』（2013年1月1日刊）1冊、『教育の使命』（213年2月9日）4冊、『不滅の法』（2012年1月1日刊）1冊、『創造の法』（2010年1月1日刊）1冊。1年以上前の著作も含まれていました。支部の在庫処分か何かでしょうか。

残念ながら、本紙主筆がゴミ回収にうつつを抜かしている隙に、ゴミの元となる紙袋を配布していた信者の姿は見えなくなってしまい、彼らの意図を確認することはできませんでした。

ゴミの中身は書籍の他に、1月8日から幸福の科学の全国の支部で上映が開始されている「〈人気絶頂男の研究〉―塚原卜伝・半沢直樹・リーガルハイ―『堺雅人 守護霊インタビュー』」のチラシ。TBS系連続ドラマ『半沢直樹』出演時の堺雅人の写真をもとにしたと思われる画像も掲載されています。また、「Over500人の霊界からの証言」という特集記事を掲載した冊子『What's 幸福の科学』や、終活特集を掲載した冊子『ヤング・ブッダ』など。キットカットを入れた小袋には、大川総裁の著作を引用したメッセージが印刷されたカードが入っていましたが、その多くはキットカットだけ抜き取られていました。中には、噛んだ後のガムを挟んで捨てられているカードもありました。

ゴミ回収活動を終えた藤倉主筆のコメントです。

「少数ながら残っていたキットカットは、うちに持って帰ったら子供が大喜びで食べていました。成人式会場のゴミを回収し、食べ物も粗末にせずに済みました。いくらゴミだからと言って、その辺に捨てるのは論外。新成人には、その程度の常識は身につけて欲しい。ゴミはゴミ箱に！　ゴミをその辺に捨てる新成人がいなくなるまで、来年以降も、会場の美観維持と新成人への啓発活動に貢献していきたい」