沈没し始めたセウォル号から脱出する船長(中央日報) |
セウォル号の運航会社である清海鎮(チョンヘジン)海運は今回の事故の他にもこれまでに多くの漂流事故や衝突事故を起こしてきた。セウォル号にも日本からの購入後に船体上部に客室を増設してバランスを取るのが難しくなるような改造をしており、さらには法定積載量の3倍近い荷物を積載して運航していた上、安全教育費が年間約5万円しかなく、船員の一部は非常時の教育を受けていなかったなど、安全軽視の企業体質が明らかになってきた。そして、この清海鎮海運の「実質的オーナー」が、とあるキリスト教系の新興宗教を率いる人物であることも明らかにされ、物議を醸している。
キリスト教福音浸礼会(救援派)とは
キリスト教福音浸礼会は韓国で救援派(クウォンパ)と呼ばれるキリスト教系新興教団の1つ。救援派は1962年に兪炳彦の妻の父である権新燦(コン・シンチャン)によって創始され、現在はキリスト教福音浸礼会(推定信徒数2万人)、大韓イエス教浸礼会(推定信徒数2万人)、喜びのニュース宣教会(推定信徒数5万人)の3つの教団に分かれている。救援派は韓国の主要キリスト教団からは異端視されており、韓国基督教総連合会(CCK)は、「救援派は名称に『キリスト教』『イエス』『宣教』を使用しているが、韓国の正統的なキリスト教の教団とは全く関係のない疑似異端集団」であると断言している。
マスコミ報道に抗議を行ったキリスト教福音浸礼会の信徒ら(MBCニュース) |
4月28日、キリスト教福音浸礼会の信徒らはセウォル号事件と救援派を関係づけるマスコミの報道に抗議を行った。信徒800人余りがセウォル号の犠牲者を哀悼する意味で黒い服に黄色いリボンをつけ、KBS(韓国放送公社)本館の前に集まり「セウォル号事故と救援派は直接的な関連性はない」「マスコミが事故の原因などについては口を閉じ、救援派の魔女狩りに出た」と主張した。
救援派の特異な教義
救援派が異端とみなされる理由の1つはその教義にある。クリスチャン新聞によると、救援派の教義は「救い」や「罪」の意味内容が正統的な教会と異なっているようだ。正統教理では「罪」とは原罪と自分の罪の両方を指すが、救援派では聖書の律法は完全に撤廃されたので自分で犯す罪は成り立たない、救われた者は罪を犯すことはできないとされ、たとえ盗みや殺人、姦淫などを犯しても、律法がなくなったのでそれは罪にあたらないという。
信徒は救われた日時を知らなければならないと強調し、一般のキリスト教会の信者に「あなたは救われましたか」「いつ救われましたか」などとと執拗に質問し、明確に答えられないと「あなたは救われていない。私が導きましょう」と言って救援派の教えに引き込もうとする。相手が牧師でも毎日のように電話をかけるなどして伝道しようとするという。
「罪の赦し」「生まれ変わりの秘密」と題した出版物を配り、そのようなテーマを掲げてスタジアムなどで大集会を開く。律法が廃棄されたからというので、礼拝の形式や教会の諸行事を否定し十分の一献金も絶対してはならないと教える一方で、実際には巨額の献金をするようになり、その重荷に耐えきれなくて脱会した人も多いとのこと。
聖書を寓意的に解釈し、例えばルカによる福音書の「良きサマリヤ人のたとえ」でサマリヤ人が傷ついた旅人の治療費として宿の主人に2デナリを渡す箇所では、「一日は千年」という関係ない別の聖句を引用して「2デナリは2千年を意味し、良きサマリヤ人はイエスだから2千年後に新しいイエスが来られる」などと、一般的なキリスト教団とは大きく異なる解釈をしているようだ。
さらに救援派では教団の指導者に絶対的な忠誠を尽くす雰囲気があり、自分たちは正しいが故に社会から迫害されているという論理のもとに固く結束していて、集団生活を強く推奨しているとも言われている。
沈没したセウォル号は普通なら漢字表記で「歳月号」であるが、清海鎮海運は「世越号」としており、これもこの教団の教えから来ていると見られている。
乗客の救助活動をせず我先にと脱出した船長や船員たちの行動、運航会社のあまりに杜撰な安全管理、果たしてこれらは信徒の犯す罪は成り立たないとする救援派の教義と全く無関係なのであろうか。
謎に包まれた集団自殺事件との関係
救援派と兪炳彦は、過去に五大洋(オデヤン)集団自殺事件という奇妙な事件とも関係がある。これは韓国の五大洋株式会社の工芸品工場で発生した集団自殺事件である。「五大洋」は、名目上は工芸品の製造会社であったが、実際は経営者の朴順子が主宰する新興宗教であった。1987年8月29日、工場の食堂の天井裏で朴順子を初めとする家族や従業員32人の手が結ばれ首にひもが巻かれたまま死体で発見された。
当時、五大洋は社債約30億円相当の返済を巡って救援派とトラブルを起こしており、警察は社債返済を苦にした集団自殺であると結論付けたが、多くの謎が残る事件であった。この事件に関連して兪炳彦は取り調べを受けた。その後、1992年には兪炳彦は信徒から金をだまし取ったとして詐欺罪で懲役4年の実刑判決を受け服役している。
日本でも活動している救援派
兪炳彦氏は写真家としても活動しており、カレンダーを1点500万ウォン(約50万円)もの高額でグループ会社に売っていたといわれる。「アへ(AHAE)」という名前でパリのルーブル美術館で開かれた展覧会にも参加していたとのこと。(http://ahae.com/introduction/)
今回の事件を受け仁川(インチョン)地検は兪炳彦の自宅など10カ所を家宅捜索。兪炳彦一家が出資する企業は米ニューヨークなどに多数の不動産を所有して、2400億ウォン(約237億円)の資産を保有しているとされている。地検は兪炳彦一家が清海鎮海運に経営圧力をかけ、安全管理を疎かにしたことが、事故の間接的原因になったとみている。
兪炳彦側は、資産については100億ウォン程度だとし、今回の事件の責任を痛感し、被害者遺族らのために使用するとしているが、兪炳彦氏は出国禁止命令が出される直前に海外へ逃亡したとのこと。
救援派は日本でも「グッドニュース宣教会」「喜びのニュース宣教会」「IYF(特別非営利活動法人国際青少年連合)」などの名称で活動しており、四谷区民ホールにおいて「国際分化交流と聖書が奏でる心の世界」と題する講演会を開催したり、国立オリンピック記念青少年総合センターで「IYF WORLD CAMP」と称するキャンプを開催したりしているようだ。
事件の原因は教祖の金儲けしたい病でしょう。新興宗教の教団系企業は待遇の劣悪です。
返信削除ポン太郎記者、おひさー
返信削除宗教の多くは、信者がすっかり宗教団体や教祖に依存してしまう。
返信削除すると団体や教祖の立場にある者が信者を支配するようになる。
たいていの宗教はこの構図になっている。
社会的に不適合が生じることでも、教義の内容や教祖の言葉が優先されることになる。
宗教団体にいる人が、違法行為をしたり犯罪を犯したり、通常では信じられない狂気に走るのはこのためだ。
創価学会然り、幸福の科学然り、オウム真理教然りだ。
最もいけないのは、教祖も信者も自分たちが異常な行動をしていることにまったく気が付いていないことだ。
これって、よく見ると日本のカルトでも良く見られることだったりするんだよね。
返信削除「正統教理では『罪』とは原罪と自分の罪の両方を指すが、救援派では聖書の律法は完全に撤廃されたので自分で犯す罪は成り立たない、救われた者は罪を犯すことはできないとされ、たとえ盗みや殺人、姦淫などを犯しても、律法がなくなったのでそれは罪にあたらないという」
→オウムの「ポア」
「一般のキリスト教会の信者に『あなたは救われましたか』『いつ救われましたか』などとと執拗に質問し、明確に答えられないと『あなたは救われていない。私が導きましょう』と言って救援派の教えに引き込もうとする」
→親鸞会(秘事法門)の「善知識」による信心決定
「『罪の赦し』『生まれ変わりの秘密』と題した出版物を配り、そのようなテーマを掲げてスタジアムなどで大集会を開く。律法が廃棄されたからというので、礼拝の形式や教会の諸行事を否定し十分の一献金も絶対してはならないと教える一方で、実際には巨額の献金をするようになり、その重荷に耐えきれなくて脱会した人も多いとのこと」
→幸福の科学の出版活動にかこつけた大イベントなど
「さらに救援派では教団の指導者に絶対的な忠誠を尽くす雰囲気があり、自分たちは正しいが故に社会から迫害されているという論理のもとに固く結束していて、集団生活を強く推奨しているとも言われている」
→オウムとその系統の集団生活
こういうのが、しかも一見して普通のキリスト教の様な顔をして活動しているのも驚きだけど、何よりそれでブラック企業的なことをやらかしているってのに唖然とするよなぁ。まぁ、日本のブラック企業でも結構宗教が買ったこと口にするのは多いけど。
昔ここの宗教の人間がヨハン早稲田キリスト教会の人たちを勧誘しているのを見て、類は友を呼ぶと思った。
返信削除スレッド違いだが、天華の救済(法の華)の今の代表の息子さんが面白過ぎる。
返信削除http://universaljoy.yukihotaru.com/
藤倉さん、一度取材希望します。
이 글을 읽고 있는 유병언 교단 신도 여러분!
返信削除여러분들이 속해 있는 것은 사이비 종교입니다. 법화경을 읽으시는 것이 구원받으실 수 있습니다.