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2015年12月13日日曜日

沖縄のラジオ局が統一教会(家庭連合)の伝道・宣伝番組を放送=発端となったオキラジは本紙の取材を「誹謗中傷」と非難

オキラジで生放送中の統一教会沖縄教会長夫妻
(神谷教会長のFACEBOOKより)
沖縄のコミュニティFMラジオ局2社が統一教会(家庭連合/世界平和統一家庭連合)の伝道番組を放送していることが判った。

現地の教団地区教会の教会長夫妻がパーソナリティを勤める番組が、週一のレギュラー番組として放送されているのだ。

本紙主筆は沖縄へ飛び、当該番組を流しているラジオ局への直撃取材を敢行。

すると本紙の取材が当該ラジオ局の一つから「特定パーソナリティへの誹謗中傷」 と非難される事態に発展。
そして、この教会長が本紙のラジオ局への取材を受けて、伝道目的を悟られないようSNSの記述を改ざんしていたことも明らかとなった。

更に、本紙の調査により、沖縄県内の別のコミュニティFM局3社に於いても同じパーソナリティによる別の教団伝道番組が放送されていることも判明した。

沖縄のコミュニティFM各局を舞台に”繁殖”しつづける統一教会伝道番組、全ての騒動の発端となった“オキラジ問題”を追った。

◆統一教会の伝道・宣伝番組「夫婦のチカラ」
FMうるまでの神谷夫妻(FMうるまYOUTUBEより)
問題となっているのは、わったーシマぬ放送局オキラジ(沖縄ラジオ株式会社)ゆいまーるラジオ(FMうるま株式会社)で放送中の『夫婦のチカラ』なる番組だ。パーソナリティは、統一教会(家庭連合)沖縄家庭教会の神谷龍二教会長と神谷直美教会長婦人だ。
 

『夫婦のチカラ』は、オキラジでは今年2月4日から毎週水曜日の15~16時に、FMうるまでは5月22日から毎週金曜日の14~15時の枠で放送されている。

番組では教会長夫妻が「統一原理」「清平大役事」「先祖解怨」「祈願書」「真の父母宣布」「絶対善霊」「家系」など教団教理に関する話題に加え「徳野会長の声明」や祝福(合同結婚式)を受けた信者夫婦の性に関する「三日行事」の話、果てにはニセ科学の「水の結晶」のトンでも話なども織り交ぜたトークを毎週繰り広げている。

 
オキラジ「夫婦のチカラ」ポスター


◆番組は伝道目的?

同番組に関し神谷教会長は自身のFACEBOOKに於いて「神氏族メシヤ活動を推進して参りましょう!」「伝道対象者と共に聞く(原文ママ)時間にして頂ければ嬉しいです」と呼び掛けており『夫婦のチカラ』が教団への伝道を目的としたものであることは明白だ。

神谷教会長のFACEBOOKより
【オキラジ 水曜日】タイムテーブル紹介

オキラジHPでも当該番組を紹介

神谷龍二・直美(夫婦)

私たち夫婦が始める番組「夫婦のチカラ」は、世界基督教統一神霊協会、創始者、文鮮明先生が提唱する「神様のもとの一つの家族、一つの世界」を実現する 「チカラ」は「夫婦にある」をテーマに、身近な夫婦生活の在り方や子育ての在り方、そして平和世界実現の在り方などを、出来るだけ分りやすくお伝えする番組です。
私たちの夫婦の体験談を始め、私たち夫婦が教会生活で学んで来たこと、50年を超える人生の中で出会った素敵な方々の生きた「名言」などを、毎週テーマを決めて、一つ一つ丁寧に、ご紹介したいと思っています。それでは皆さん、よろしくお願いします。


桜田淳子の書籍にも言及(神谷教会長のFACEBOOKより

◆高額印鑑販売で教会から逮捕者、組織ぐるみの霊感商法で沖縄県民が被害に

沖縄での統一教会と云えば、2007年に霊感商法による特商法違反事件で教団関連店舗・天守堂(沖縄市)の代表者夫婦を始めとして6人の信者が逮捕されている。
沖縄県民が実際に統一教会の被害に遭っているにもかかわらず、その反社会的教団の教義や教祖を持ち上げる宣伝・伝道番組を県内のFM局が放送しているという構図だ。

【霊感商法の実態 (全国霊感商法対策弁護士連絡会HP)】

統一協会(統一教会)信者に対する刑事手続事例集


19.特商法違反 2007(平成19)年10月から12月
沖縄の「天守堂」の従業員2名が10月25日、店主と従業員2名が11月22日、代表者A男が12月5日に、いずれも特定商取引法違反の容疑で逮捕され、 後に逮捕された3名が12月14日と12月25日に罰金刑に処せられた。印かん販売目的を告げずにビラを配布して来店した客に「家庭運が悪い、今年から来年にかけてすごく悪い年なんです。特別な印かんで運勢は上がっていく」などと長時間、執拗に迫って威迫して困惑させたというもの。
【沖縄県地方紙 2007年11月22.23日】


運勢鑑定業者と従業員を逮捕

沖縄市宮里「運勢鑑定業」天守堂店長と従業員の計三名を逮捕した。
名前の画数が悪い、もっと悪いことがおこる、家族運と仕事運が悪い「これを買えば運が開ける」と印鑑17万円、水晶玉5万円などでを売りつけていた。
クーリングオフなどの規定書類は不備だった。
特定商取引法違反(威迫困惑行為、不備書面交付)等で逮捕した。
容疑を一部否認。
沖縄県警察生活保安課と嘉手納警察署が担当。
  

この特商法違反事件で妻共々逮捕された天守堂代表者K氏は2011年、組織ぐるみの霊感商法だったにもかかわらず末端信者に全ての罪を被せた教団本部の責任を追及、統一教会を「犯罪集団そのもの」と自身のブログで告発した。この件は本紙でも取り上げている

K氏は当時の教域長の依頼で店舗代表者となり、名義を貸していただけで無報酬だったと暴露。「従業員の給料は献金」「店舗のお金を教会が持ちだした」「店舗の利益は全て教会が持っていきました」と統一教会が天守堂に関与していたことを明かしている。K氏を天守堂の代表者にした当時の責任者(教域長)はK氏が留置されていた間に異動していたそうだ。

K氏の勇気ある告発は、当時福岡地裁で行なわれていた統一教会を相手取った民事訴訟に於いて原告側の書証として提出されたが、被告である教団にとって不利な材料になるとして圧力が掛かり、当該ブログは削除された。

K氏は今回問題となっている神谷夫婦が教会長を務める統一教会沖縄教会に所属しており、その後同教会の成和部で二世の教育を担当していたことが判っている。天守堂の霊感商法事件で逮捕された6人全員が沖縄教会の所属だ。

全国弁連や消費者センターの集計によると、統一教会に関する相談では1984年から2014年に掛けて総額一千億円を超える被害が全国で出ている。これはもちろん氷山の一角であり、実際の被害額はこの10倍は下らないとみられている。天守堂が摘発された2007年は、全国で約40億円もの被害が報告されている。

◆沖縄教会を直撃取材、番組効果で伝道成功事例の証言も

そんな背景を持つ統一教会沖縄教会、その教会長夫妻がパーソナリティを務める問題教団の伝道番組が公然と放送されている“異常事態”に際し 、本紙主筆は11月中旬、沖縄へ飛び、沖縄教会、オキラジ(沖縄ラジオ株式会社)、ゆいまーるラジオ(FMうるま株式会社)を直撃取材した。

11月14日に沖縄に入り、まず向かったのは統一教会沖縄教会だ。 摘発を受けた統一教会店舗・天守堂から2キロほど離れた市の中心部、目抜き通りに面した雑居ビルの2階に沖縄教会はあった。オキラジの事務所やサテライトスタジオからも徒歩で数分の距離だ。

雑居ビルの2階が沖縄教会だ

窓には「コスモス教育センター」との表記、ビデオセンターの名残りか

裏手の出入口の案内板には「沖縄・中部布教所」とある

共用部通路から見た沖縄教会入口

神谷教会長夫妻は不在だったが、教会スタッフの女性から話を聞くことができた。
女性スタッフは本紙主筆の質問に答える形で、番組の効果について「『誤解が解けた』と言って来られた方もいた」「マスコミは悪いことしか言わないから」「放送を聴いて教会に来た人もいました」と語った。やはり『夫婦のチカラ』は新規の伝道対象者を生んでいたようだ。

統一教会沖縄教会から200m、勧誘員が
出没するコザ十字路交差点・琉球銀行前
向かいにはオキラジのサテライトスタジオがある
◆本紙取材に教団本部から横やり

神谷教会長は今年10月、教団本部で功労碑を授与されている
(神谷教会長FACEBOOKより)

神谷教会長には改めて連絡をすることにして辞したが、統一教会広報局で新たに本紙担当となった澤田渉外部長からその日の夕方に「取材の依頼は広報で書面にてお受けしております。各教会への直接取材はお断りしております」とのメールが、本紙主筆宛てに届いた。

◆FMうるまは月4万円

翌々日11月16日、両ラジオ局を訪ねた。前以って15日の夜に筆者は宿泊先のマリオットホテルエグゼクティブフロアからオキラジとFMうるま以下の文面のFAXを送信しておいた。以下はオキラジ用の物だ。
【2015年11月15日FAX送信 質問書


沖縄ラジオ株式会社御中



貴社で毎週水曜日に放送中の『夫婦のチカラ』について




当該番組のパーソナリティを務める神谷龍二と神谷直美夫妻は統一教会(家庭連合)沖縄家庭教会の教会長とその婦人であり、番組内容も統一教会の教祖・文鮮明の教えである原理構論を軸にしています。更に、神谷龍二教会長は自身のFACEBOOKで当該番組について「神氏族メシヤ活動を推進して参りましょう!」「伝道対象者と共に聞く時間にして頂ければ嬉しいです」と記載するなど、教団への伝道を目的とした番組であることは明らかです。



 統一教会と云えば霊感商法や正体隠し勧誘などの社会問題を起こしてきた教団であり、教祖の命令の下、組織的にこれら違法行為を続けてきたとされています。2009年には教団関連の印鑑販社による霊感商法の刑事裁判の判決に於いて「信仰と渾然一体となっている」「犯行は相当高度な組織性が認められる継続的犯行の一貫」と指摘されました。

沖縄での統一教会と云えば、2007年に霊感商法による特商法違反事件で教団関連店舗の代表者を始めとして6人の信者が逮捕されています。沖縄県民が実際に統一教会の被害に遭っているにもかかわらず、その反社会的教団の教義や教祖を持ち上げる番組を放送しているという現状は、御社の放送メディアとしての姿勢を問う際、理解に苦しむものがあります。



 このような問題ある教団の幹部をパーソナリティとして番組を放送していることの是非について御社の見解を伺いたく存じます。



 当該番組を放送するに至った経緯、今後の対応、問題ある教団を追認するかのような御社の姿勢について、メディアの責任というものをどのように捉えていおられるか聞かせてください。



        やや日刊カルト新聞 主筆 フリージャーナリスト

                           鈴木エイト

まず向かったのはFMうるまだ。

FMうるまのサテライトスタジオは、うるま市IT事業支援センター2号館の1階(2号館の現地表記は地域交流センター)にあった。



FMうるまの担当者は番組が始まった経緯について、神谷教会長夫妻の側から「オキラジで放送している『夫婦のチカラ』をこっちでもやりたい」と言ってきたと明かした。FMうるまの週一1時間番組枠の値段は月に4万円で『夫婦のチカラ』も同額とのことだった。更に担当者は同番組について「JCBA(日本コミュニティFM放送協会)沖縄地区での次の議題に上がると思う」と話した。

◆オキラジは担当者(社長)不在も番組枠販売形式と確認

次に向かったのは発端となったオキラジだ。

沖縄市の中心部コザ十字路の一角、コザミュージックタウンの一階吹き抜け、音楽広場に面した場所にオキラジのサテライトスタジオ兼本社事務所があった。

コザ・ミュージックタウンビル

音楽広場に面したオキラジのサテライトスタジオ

オキラジサテライトスタジオ、奥が事務所だ
女性スタッフによると『夫婦のチカラ』関する全ての経緯を知っているのはオキラジの石川社長だけだという。そのオキラジ社長は不在だったが、女性スタッフ『夫婦のチカラ』の反響を「御兄弟というかお友達が『頑張ってねみたいなFAXが多い」と語った。FMうるま同様オキラジでも『夫婦のチカラ』は曲出しも全てパーソナリティにお任せ番組の枠を売っている形式だという。

地元密着を謳うコミュニティFM局でありながら、その地元で霊感商法被害を引き起こしていた教団の宣伝・伝道番組を流しているという構図
ちなみにオキラジでは当該番組を「心が晴れやかになる素敵な番組です」と紹介している。

不可解なオキラジ社長の“不在”対応

帰京後の11月17日から数日連続してオキラジに電話したが石川静江社長は常に不在。
数日後の電話で女性スタッフから「社長が時間のある時に事務所から、ちゃんと話したいと言っています。出先からだと時間が取れないためこちらから電話しますとのことです」と言われ、連絡を待っていたが、一向に連絡がない。その後12月2日まで平日に週4回程電話したがやはり石川社長は不在だった。そのためオキラジに電話連絡をした上で改めて質問書をFAX送信した。


【12月2日FAX送信 オキラジへの質問書】


FAX送信書 (計2枚)



沖縄ラジオ株式会社御中 石川静枝様


       質問書

オキラジにて毎週水曜日1516時に放送中の『夫婦のチカラ』について



・いつから放送していますか?



・放送が始まった経緯について教えてください



・パーソナリティの神谷夫妻は統一教会(家庭連合)の沖縄教会の教会長夫妻です。統一教会と云えば霊感商法や正体隠し勧誘などで社会問題となった宗教団体であり、沖縄でも霊感商法により信者が逮捕されるなど多くの県民が被害に遭ってきました。また神谷龍二氏のSNSでの記述から当該番組が伝道を目的としたものであることは明白です。社会問題を引き起こしてきた教団の伝道番組を放送していること、そしてそのような団体の幹部がパーソナリティを務める番組を放送することについて、どのように捉えてらっしゃるか、社としての見解を教えてください。



・当該番組の制作費を教えてください。一放送当たりの値段でも月に幾らという値段でも構いません。御社HPに記載通り「60分番組10,000円」で番組の枠を統一教会に売っているという理解でよろしいでしょうか?




・当該番組は、JCBA沖縄地区の次の議題として挙がるとも聞いています。その点についての見解も教えてください。



以上の質問事項について124日までに御回答願います。

期日までに御回答いただけない場合はこれまでの御社とのやり取りの経緯を含め回答が得られなかった旨の記事を掲載します。




            フリージャーナリスト、やや日刊カルト新聞・主筆

                     鈴木エイト

回答期限日の22時過ぎになってようやく回答がFAX送信されてきた。しかしながららその回答は驚くべきものだった
オキラジからの回答書 12月4日


鈴木エイト 様


送られたFAXについて手短にお答えします。

当放送局にて、パーソナリティの皆様が放送している番組はすべて、総務省の定める【法令順守(コンプライアンス)】に基づいています。


契約に関しても、各パーソナリティとは

すべて一律、同じ条件でかわしています。



以上これをもって回答とさせていただきます。

今回の件に関する問い合わせは、
プライバシーの侵害に当たり、及び業務にも支障をきたす事になります。
今後、このような特定のパーソナリティに対する誹謗中傷はお控えください。

貴殿の質問には一切お答えできません。



ご了承下さい。



沖縄ラジオ株式会社
オキラジは本紙の取材を「誹謗中傷」と非難したのだ。


◆オキラジは統一教会沖縄教会長夫妻を擁護

何を以って本紙からの問い合わせが 「プライバシーの侵害に当たり」「業務にも支障をきたす事に」なるのか全く以って意味不明だ。

筆者は事実を告げた上で、放送局としての見解や対応を尋ねただけなのだが、それが 「このような特定のパーソナリティに対する誹謗中傷はお控えください」とは、恰も統一教会からの回答であるかのような記述だ。

沖縄ラジオ株式会社が、このような本紙主筆に対する謂れなき非難が並ぶ回答を送信してきた意図は何か。その後の取材により新事実が明らかとなっていく過程に於いて、その“理由”が徐々に見えてきた。

オキラジはHPをリニューアルし、旧HPには記載があった放送枠の値段、スポンサー契約の値段を削除している。
オキラジ旧HPに記載されていた番組枠の値段

旧HPによると、オキラジでの1時間枠の値段はUstream配信、YOUTUBEでの放送を含め1時間当たり1万円の設定だ。

◆総務省に放送法について確認

沖縄県内のコミュニティFM局を管轄する総務省沖縄総合通信事務所に問い合わせたところ、オキラジからの回答FAXに記載があった総務省の定める【法令順守(コンプライアンス)】」とは放送法第4条のことと確認が取れた。


『放送法第4条
一:公安及び善良な風俗を害しないこと
二:政治的に公平であること
三:報道は事実をまげないですること
四:意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること』


更に総務省沖縄総合通信事務は、 放送法第5条にあるように、放送事業者は番組基準を定めねばならず、またその放送基準を事務所に書面で備置きし何人(なにびと)からの照会に対しても明示し公開する義務があるということも教示した。

そこで、オキラジに対し、番組基準と合わせ本紙主筆に対する謂れなき非難(「本紙主筆によるオキラジへの業務妨害と統一教会沖縄教会教会長夫妻への誹謗中傷」)の根拠を尋ねた。
【質問書12月7日】   FAX送信書(計1枚)



沖縄ラジオ株式会社代表取締役 石川静枝 様

質問書への御回答ありがとうございます。以下の質問に129日までに御回答願います。



>当放送局にて、パーソナリティの皆様が放送している番組はすべて、総務省の定める【法令順守(コンプライアンス)】に基づいています。



・放送法第4条の一から四の規定のことでしょうか?では、放送法第5条で規定されている通り、御社の放送基準を教えてください。




>契約に関しても、各パーソナリティとはすべて一律、同じ条件でかわしています。




HPのリニューアルで消されていますが「60分番組(50分)で1万円」ということですね




>今回の件に関する問い合わせは、プライバシーの侵害に当たり、及び業務にも支障をきたす事になります。



・「今回の件に関する問い合わせ」がどの様に「プライバシーの侵害に当たる」のか御指摘下さい。また私からの問い合わせに対し、毎回不在だった石川社長に関し御社社員からは「石川社長が時間のある時に事務所からちゃんと話したいから」との理由で、外出先からではなく御社事務所から電話を頂ける手筈になっていることを聞かされていました。にもかかわらず石川社長からは一向に電話が掛かってくることがなかったため、改めて問い合わせの電話をした次第です、その電話も1117日から122日に掛けて合わせても8度ほど、数十秒に過ぎない時間です。一日に2度電話を掛けたことすらありません。これが何故「業務にも支障をきたす事になる」のかをお聞かせください。



>今後、このような特定のパーソナリティに対する誹謗中傷はお控えください。



「このような特定のパーソナリティに対する誹謗中傷」とは『パーソナリティの神谷夫妻が、沖縄でも信者が逮捕されるなど多くの県民が被害に遭ってきた霊感商法や正体隠し勧誘などで社会問題となった統一教会(家庭連合)の沖縄教会の教会長夫妻』と指摘した箇所を指していると思われます。これは飽くまで事実を指摘したに過ぎませんが、御社が私の指摘を「誹謗中傷」と捉えた根拠を教えてください。



やや日刊カルト新聞主筆・フリージャーナリスト
                           鈴木エイト

期限を過ぎてもオキラジからの回答はなかった。放送事業者の番組基準を明かさないオキラジの姿勢は、何人からの照会に対しても公表する義務のある放送法第5条の規定に抵触していることになる。法令順守を謳うオキラジだが総務省から放送事業者として免許を受けた媒体として今回の対応は問題だと云えるであろう。

◆12月3日に「伝道目的」を書き換える神谷教会長 

更にオキラジと統一教会沖縄教会が結託しているかのような事態を示す事柄も判明した。

12月2日に送信した本紙からオキラジへの質問FAXには「神谷龍二氏のSNSでの記述から当該番組が伝道を目的としたものであることは明白です」と記載しており、先立って11月15日に送信したFAXにも「神谷龍二教会長は自身のFACEBOOKで当該番組について神氏族メシヤ活動を推進して参りましょう!』『伝道対象者と共に聞く時間にして頂ければ嬉しいですと記載するなど、教団への伝道を目的とした番組であることは明らかです」と指摘していた。

すると神谷教会長は12月3日、FACEBOOKに投稿した内容を「伝道対象者と共に聞く時間にして頂ければ嬉しいです」から「親族氏族の皆さまとく時間にして頂ければ嬉しいです」に「県外のご両親や県外の友人に伝えて、神氏族メシヤ活動を推進して参りましょう!」と記述していた箇所は「県外のご両親や県外の友人にも聴いて頂けると嬉しいです」と改ざんしたのだ。その証拠を以下に示。(赤のラインは筆者によるもの)





 






この改ざん箇所は実に20箇所を超える。

神谷教会長は【夫婦のチカラ】が伝道を目的としものであることを示す証拠を隠滅しようとしたのだと思われるがFACEBOOKには『編集履歴』表示機能があることを知らなかったようだ

これらは統一教沖縄教会の神谷教会長が伝道を目的として【夫婦のチカラ】を放送していることを示す箇所を糊塗する姑息な行為だ。

オキラジに本紙が質問書をFAX送信したのが12月2日16時17分、そして神谷教会長がFACEBOOK投稿改ざんに勤しんだのが翌12月3日の11時32分から13時55分に掛けてだ。 
この所業神谷教会長自身の判断によるものか、それともオキラジのアドバイスによるものかは判然としないが、少なくともオキラジが統一教会神谷教会長に本紙からの質問事項を伝えていたことだけは確かだ。

◆全ての発端となったオキラジ

オキラジは本紙主筆の取材を統一教会沖縄教会長夫婦への「誹謗中傷」と非難し、沖縄教会教会長夫婦を擁護したわけだが、神谷教会長の妻が「社長」と慕う石川静江とは一体どのような人物なのか。


オキラジ石川静枝社長のプロフィール(ティダミュージックHPより)

オキラジで自らパーソナリティを務める石川社長(オキラジHPより)
「お菓子の詰め合わせを社長から頂きました」と、石川静枝オキラジ社長を単に『社長』と呼称する統一教会沖縄教会長夫人。まるでオキラジの社員のような発言だ。

オキラジ石川静江社長からのプレゼントを抱える統一教会地区教会長婦人、
後ろに見えるサテライトスタジオ前は近隣のお年寄りが集う。
格好の勧誘ターゲットだ。(神谷教会長FACEBOKより)
オキラジは、サテライトスタジオのすぐ目の前の交差点・ゴヤ十字路を渡った向かいの琉球銀行前で日常的に宗教勧誘を行っている人物をパーソナリティにしていることになる。

◆日本統一教会徳野会長参加の統一教会イベントを公開収録、オキラジは統一教会宣伝ラジオ局に?

取材を進める本紙に新たな情報が齎された。

今年5月、統一教会沖縄教会がコザ・ミュージックタウン音楽広場に於いてオキラジによる公開収録イベントを開催したというのだ。教団イベントに特別ゲストとして登壇した日本統一教会の徳野英治会長夫妻へのインタビューはオキラジによって公開収録され、翌週の『夫婦のチカラ』で流された。

神谷教会長のFACEBOOKにその模様が掲載されている。


音楽広場で開催された統一教会イベント。左に見えるのがオキラジのスタジオだ

徳野会長へのインタビューをオキラジが収録

会場に面したオキラジサテライトスタジオ前で記念撮影をする徳野会長御一行
5月16日に開催されたのは「国連国際家族デーキャンペーンの一環」と勝手に統一教会が掲げ 『人づくり・家庭づくり・国づくり』国民運動 ファミリーフェスティバル2015~家族のチカラが地球を救う!~」と題したオキラジ公開収録イベントだ。

当日の模様はYOU TUBEに残る520日の『夫婦のチカラ』放送内容からくことができ

神谷教会長から詳細なプロフィールを紹介され登壇した徳野英治日本統一教会会長は、沖縄の思い出を訊かれ琉球大学が首里城の中にあった頃、勧誘活動を10日間した際に共産党学生から取り囲まれました」と挨拶を行なった。徳野会長は50ヶ国を回ったと自慢した上で夫婦について語り妻がアフリカロシア、中国アメリカにも一緒に来てくれたと妻への感謝を述べた。これは本紙がスクープした統一教会の中国摂理に関し、徳野会長が2009年の新世事件の引責辞任後に中国摂理の担当となったという話と符合する

徳野久江夫人挨拶。神様からの最高の贈り物は夫と息子」と語“有り難い”話を聞いて泣く神谷教会長夫人。

徳野会長は「文先生人を見る目は一流だ」と発言。日本が抱える問題を「高齢化」「教団が推進する家庭再建運動家庭崩壊」「自殺率の高さ」「人は何のために生きるのか分からなくなっている」と述べた。更に「番組のテーマである家庭こそ愛を学ぶ学校』」と熱弁した

神谷教会長は「徳野会長を夫婦のチカラの毎月のスペシャルゲストに」と持ち上げる。徳野会長は「理想家庭目指して努力の最中まだまだ完成の域にはいたっていない。円満で幸せな夫婦を作るために3つの秘訣を私たちの文から教えられている」と教祖への想いを語った
神谷教会長は「徳野会長御夫妻から頂いた言葉を今後の糧としたい」と感激。

この徳野夫妻の発言は「公開インタビュー」として翌週の【夫婦のチカラ】で放送れた。

公開収録とあってはオキラジも当然絡んでいることになる。

オキラジサイドが神谷夫妻を庇った背景には、この公開放送の件があったのではないか。
早速、オキラジに質問書を送信した。

【質問書12月10日】   FAX送信書(計1枚)

          質問書

沖縄ラジオ株式会社代表取締役社長 石川静枝様

毎週水曜日放送中の『夫婦のチカラ』について

 今年516日(土)、御社サテライトスタジオに面したコザ・ミュージックタウン音楽広場にて統一教会沖縄教会によるイベント『ファミリーフェスティバル2015』が行なわれ日本統一教会の徳野英治会長夫妻が『夫婦のチカラ』のパーソナリティを務める統一教会沖縄家庭教会の神谷教会長夫妻ら統一教会沖縄地区幹部と登壇しました。このイベントは『夫婦のチカラ』の公開放送(公開収録)として行なわれ、イベントでの徳野会長の発言は520日の『夫婦のチカラ』に於いて放送されました。
 公開収録というからには、沖縄ラジオ株式会社の技術スタッフも関係しているものと思われますが、御社として統一教会の宣伝イベントを番組で放送したことについて、どの様な見解をお持ちですか?
 


 徳野会長は2009年に教団関連の印鑑販社による霊感商法の刑事裁判の判決に於いて「信仰と渾然一体となっている」「犯行は相当高度な組織性が認められる継続的犯行の一貫」と指摘された際の日本統一教会の会長だった人物です。前回の御社からの回答書に於いて「当放送局にて、パーソナリティの皆様が放送している番組はすべて、総務省の定める【法令順守(コンプライアンス)】に基づいています」と回答されてますが、霊感商法や正体隠し勧誘などの社会問題を起こしてきた問題教団の代表者による教団の宣伝を垂れ流すことは放送法第4条 一項に規定された「公安及び善良な風俗を害しないこと」に反することだと思われますが、この点についてどの様な見解をお持ちですか?
 


  1211日までに御回答をお願いします。








やや日刊カルト新聞主筆・フリージャーナリスト
                                鈴木エイト
やはり11日までに回答は無かった。

◆統一教会イベント開催にオキラジも関与

音楽広場を管轄するミュージックタウン音市場に問い合わせたところ、沖縄市が推奨する「音楽を活かしたまちづくり」に起因するイベントは本来5万円掛かる音楽広場使用料が無料になるという。統一教会が主催したイベント『ファミリーフェスティバル2015~家族のチカラが地球を救う!~』も「音楽ライブがあるということで」無料で公設民営施設である音楽広場を使用したそうだ。そして統一教会沖縄教会が音楽広場を使用できた背景には、オキラジの紹介があったという ことも確認できた。「オキラジの公開収録イベントということはオキラジ経由で来た話ですか?」との質問に沖縄市の指定管理業者は「その経由も多少ありますね」と認めたのだ。
やはりオキラジは統一教会イベントの開催に関わっていた。オキラジと統一教会沖縄教会は連携していたのだ。


◆他局でも同様の統一教会伝道番組が

FMうるまの証言からはオキラジでのレギュラー放送を実績にして、他局にも売り込みを掛ける神谷教会長夫妻の姿が浮かび上がってきた。


更に取材を進めていくと前述の2局以外に沖縄県内の3つのコミュニティFM局に於いて、神谷教会長夫婦の番組が放送されていることが判った。こちらの番組名は『家族のチカラ』だ。今年5月26日から毎週火曜日13~14時にFMレキオ(那覇市)のスタジオから生放送されFM21(浦添市)とちゅらはーとFMもとぶ(本部市)にも配信、同時放送されている。

FMレキオ(FM琉球株式会社)は「契約内容の詳しいことは教えられない」としながらも「統一教会との契約ではない」「聴いたところ、勧誘を誘発するような問題発言はなかった」と明かした。後日改めて問い合わせたところ「パーソナリティのプライバシーもあり、契約の経緯や内容について今は何もお答えできません」と回答があった。

FM21(株式会社エフエム二十一)によると、同時配信を行なっているFMレキオ・FM21・FMもとぶは元々協力関係にあり同時配信する契約形態も多々あるという。『家族のチカラ』は神谷教会長夫婦とレキオとの契約で「FM21でも配信できますか」とFMレキオから話があったという。FM21担当者は神谷教会長夫婦について「お会いしたこともない」と話し、契約金額については沖縄のコミュニティFM局では1時間1万円が相場で「単純に3倍ですね。3局だったら基本的には3倍くらいになりますね。調整(値引き)はありますが」と答えた。更に「聴いたところ統一教会の教えもちょっとあるが前面に出しているわけではない。勧誘しているわけではなく夫婦の協力関係の話が主」と番組内容についてコメント。そして「放送内容にまでは踏み込んでないが」と前置きした上で神谷教会長には「宗教勧誘はやらないでくださいね」と釘を刺したという。

ちゅらはーとFMもとぶ (FMもとぶ株式会社)は、何度電話しても不在でコメントは得られなかった。

神谷教会長はFACBOOKに「沖縄で6局、火曜日から土曜日まで放送されます」 と記述している。本紙で確認できたのは火曜のFMレキオ・FM21・FMもとぶ、水曜のオキラジ、金曜のFMうるまだけだ。これ以外に、もう1局ないし2局が土曜日及び木曜日に統一教会の伝道番組を放送していることになる。
単純計算で月に20万円超を支払いこれら5局で伝道放送を行なう沖縄教会長夫婦。
神谷教会長のコメント通りだとするともう二枠、月に10万円程の経費をプラスしていることになる。

教団宣伝伝道番組が増えていくことについて信者は 「どんどん善が繁殖していって…素晴らしいです」と御満悦だ。

◆自主チェック機関は有効に作用するのか

コミュニティFM業界に於いて民放連やBPO(放送倫理・番組向上機構)放送倫理検証委員会に相当するのが、自主チェック機関であるJCBA(一班社団法人日本コミュニティ放送協会)だ。

JCBAには今回問題となったコミュニティFM局の内 、FMもとぶを除く4局(オキラジ、FMうるま、FMレキオ、FM21)が加盟している。

オキラジ問題はJCBAの次の議題に上がるようだが、その際もオキラジ石川静枝社長は特定パーソナリティへの誹謗中傷だと統一教会教会長夫婦を擁護するのであろうか

◆「夫婦のチカラはうちの看板番組」オキラジ関係者の評価を統一教会広報局長が報告

統一教会(家庭連合)広報局によると、10月13日に行なわれた統一教会(家庭連合)の全国責任者会議で本部広報局の鴨野局長はこう発言したという。 

「ラジオ関係者の方が『夫婦のチカラはうちの看板番組です』と評価されていた」

オキラジサイドから“看板番組”との評価を受けたという『夫婦のチカラ』

続々と発覚するオキラジと統一教会沖縄教会の“昵懇関係”、オキラジでの放送実績を旗頭に沖縄で“繁殖”する問題教団の伝道番組、新たな被害が誘発されないか懸念される。

~追記~

12月18日、 統一教会(家庭連合)広報局澤田渉外部長より「10月13日の全国責任者会議での鴨野広報局長の発言が事実と全然違う」と連絡があった。鴨野局長は実際には「ラジオ関係者の方が『夫婦のチカラはうちの看板番組です』と評価されていた」と発言していたそうだ。

 よって本紙は当該記事の事実と異なる箇所

◆「オキラジは看板番組」統一教会広報局長が発言10月13日に行なわれた統一教会(家庭連合)の全国責任者会議で本部広報局の鴨野局長はこう発言している。 「オキラジは布教の番組ではなく看板番組だ」続々と発覚するオキラジと統一教会沖縄教会の“昵懇関係”と鴨野局長の意味深発言。その奇妙な連鎖が示すものは何か』

を削除し、上記の通り訂正するとともに、教団本部への取材が不充分だったために事実と異なる発言を掲載したことについて鴨野広報局長にお詫びします。




~本紙関連記事~

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3 件のコメント:

  1. 世界日報、wikipediaに沖縄でも売ってるって書かれているけれど本当でしょうか?
    全国紙ですら参入できなず、極左新聞しか買えない特殊なマーケット。

    統一協会は巨悪だけれど、沖縄は小選挙区で日本共産党が唯一当選した。
    反共を主張する統一協会とつぶし合ってくれればOKです。

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  2. おきなわのメディアがカルトの宣伝をやらかすのは、別に今に始まったことではありません。
    あの島は閉鎖社会といいましょうか、狭い島の中ですべてが完結してしまうのか、カルトとならんでねずみ講も蔓延しやすい体質があります。やはり本土とちがって情報がなかなか届きにくいからでしょう。
    おきなわでは統一教会や創価学会だけではなく、プロテスタントの新興宗教も盛んなのは有名な話です。
    PBAというプロテスタントの新興宗教のメディアが、沖縄福音キリストセンターという死者まで出たほどのひどいカルト新興宗教を「安全な教会」と紹介して、被害者を激怒させたこともあるくらいです。

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  3. 沖縄の米軍関係者は統一教会、幸福の科学と噛んでいる奴が多いですね。
    ケビン・メアやその後任連中は全員世界日報に出ていますし、幸福の科学と噛んでいる奴もいました。

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