公道での取材を妨害する幸福の科学職員(2017年10月8日・大悟館前)
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同条例についてはかねてより、市民運動や報道の自由を規制しかねないとして批判が噴出していたが、改正当日に早くもその危惧が現実のものとなった形だ。施行は今年7月1日で、現時点では効力はない。
迷惑防止条例は、「正当な理由なく」「専ら、特定の物に対するねたみ、恨みその他の悪意の感情を充足する目的で」のつきまとい、乱暴な言動、電話やFAXの連続送信、汚物等の送付を禁じていた。改正により、これに電子メールやSNSへの連続送信、性的羞恥心を害すること、行動を監視していることを告げること、名誉を害する事項を告げることといった項目が追加。さらに、住居等の付近で「みだりにうろつくこと」が新たに加わった。
また従来は「6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金」だった罰則が、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」に引き上げられた。
「正当な理由なく」「悪意の感情を充足する目的で」との条件がつくものの、市民による抗議活動や批判的な報道のための取材活動を「悪意」と解釈することによって規制可能な条文である上、従来の待ち伏せや見張り「みだりにうろつくこと」が加わり、罰則が強化されたことで萎縮効果も増す。張り込み取材等ではなく近辺の公道で取材を行うだけでも違反とされかねない。そのため、市民活動や報道を規制しかねないとして、ネット上で批判の声が挙がり抗議デモも行われている。
しかし改正案は都議会で可決成立。7月1日から施行される。
条例悪用第1号とみられる抗議書 |
大悟館をめぐっては昨年10月8日、当時、ドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、地球神軍』を制作中だった大阪芸術大学の学生と藤倉総裁が公道上で取材活動をしていたところを、幸福の科学職員が多数で取り囲み、カメラを塞ぐなどの実力行使で妨害(関連記事1)。その混乱は多方面に波及した。
12月7日には、公道を選挙し取材を妨害する幸福の科学職員らの姿を取材するため大手メディアを含む8人の報道陣による「プレスツアー」が行われ、これも幸福の科学側が妨害(関連記事2)。今年3月10日には、藤倉総裁らが大悟館前で写真を撮影しても職員が実力行使による妨害活動を行ったことから、藤倉総裁は一連の「大悟館紛争」の終結と公道における日本国の主権回復を宣言した(関連記事3)。ところが3月25日、桜が見頃となった大悟館を取材しようとした藤倉総裁をみたび教団職員が妨害した(関連記事4)。
騒動の発端となった映画『ゆきゆきて、地球神軍』は、今年2月に大阪芸術大学映像学会の卒業制作展での上映が予定されていたが、幸福の科学が大学や制作者の学生に訴訟を予告するなどして圧力をかけ上映中止に追い込んだ(関連記事5)。
公道に立ちふさがり報道陣を威圧する幸福の科学職員たち(2017年12月7日・大悟館前)
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今回の抗議書は、3月25日に藤倉総裁が大悟館の桜が見頃になった様子を取材に行ったことを「迷惑行為」として「厳重に抗議」する内容。都議会での条例改正を受け、それを根拠とする記載もあった。
〈今後、同様のうろつき行為を行なった場合、本日、東京都議会で可決成立した改正迷惑防止条例の「住居等の付近をみだりにうろつく行為」に該当し、厳重な処罰の対象になることを知るべきである〉(抗議書より)
大悟館は宗教法人幸福の科学の施設だが、教祖・大川隆法総裁の住居でもあることから、改正迷惑防止条例の「住居等」に該当する可能性が高い。
これを受けて藤倉総裁は緊急談話を発表。条例への抗議の意も込めて、改正条例の施行日である7月1日に大悟館を取材しに行くことを宣言した。
藤倉総裁の緊急談話(全文):
「カルトが法律や条例を悪用するのは当然だ。カルトなんだから。しかし政治がカルトを手助けしてどうする。
条例改正に抗議の声を上げるすべての人々に敬意を表する。私もこの身をかけて、萎縮しない姿勢を示さねばならない。また、この悪法の実際の影響を確認する必要もある。
そのため、改正条例施行日である7月1日に幸福の科学・大悟館へ取材に行くことを、ここに宣言する」
幸福の科学からの抗議書(全文)
◇その他関連記事2018年3月29日
東京都********
「やや日刊カルト新聞社」こと
藤倉善郎 殿
東京都品川区五反田1丁目2番38号幸福の科学広報局部長 高間智生
抗議書
冠省
貴殿は、当教団施設に無断侵入したとして、警視庁荒川署から3月23日、建造物侵入の疑いで東京地検に書類送検しているにもかかわらず、またもや、25日、港区白金の当教団施設に押しかけて、うろつき、無断で写真撮影を行った。
当教団は貴殿に対し、東京団の度重なる通告にもかかわらず今回も繰り返し「迷惑行為」を行ったことにつき、厳重に抗議するものである。
今後、同様のうろつき行為を行った場合、本日、東京都議会で可決成立した改正迷惑防止条例の「住居等の付近をみだりにうろつく行為」に該当し、厳重な処罰の対象になることを知るべきである。
なお、貴殿が、当教団職員の写真画像を侮辱的に加工している事案についても、当教団職員から刑事告訴を行っているので、あわせ通知するものである。
不一
藤倉容疑者、書類送検=やや日“創始者兼総裁”ついに解任
新たなポスト 《被告兼総裁》 が必要になるかも・・・
返信削除まずは、スリーパーセルの、らむ氏に先行突撃取材に行ってもらう
のが良策では?
《被告人兼総裁》ね。
返信削除“住居”だと言うのなら固定資産税を払いましょう。
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