8月30日、東京地方裁判所で、X JAPAN のToshIの第2回債権者集会が行われました。また、債権者集会の開催を告知するプレスリリースで、ホームオブハート被害対策弁護団が、ToshIとトシオフィスが原告となって被害者側を訴えていた訴訟が取り下げられたことを発表しました。
ToshIは今年1月の記者会見で、12年間自らが広告塔を務めた自己啓発セミナー「ホームオブハート(HOH)」からの脱会を表明。収入のほとんどをHOHにわたっていたとして自己破産し、HOH信者で妻の香氏(Wanku)と離婚しました。
HOHをめぐっては、金銭被害を受けた元メンバーたちが、HOHや実質的指導者のMASAYA(倉渕透氏)、ToshI、ToshIが代表を務めていた音楽事務所トシオフィスに対して損害賠償を求めて複数の訴訟を起こし、さらにHOH側が被害者や被害者側弁護士に対して「名誉棄損」を理由に提訴。被害者側も反訴するなど、計10件の訴訟が飛び交っていました。しかしToshIの脱会を受け、今年4月、HOH側が全面降伏。HOHと被害者側との間の訴訟は、「勝訴的和解をし、ほぼ全面的な解決」(ホームオブハート被害対策弁護団・紀藤正樹団長)となりました。
しかしToshI個人とトシオフィスが破産手続きに入ったため、ToshIとトシオフィスが当事者となっている訴訟については破産管財人の判断に委ねられ、空転状態で係属していました。
本日30日、債権者集会の告知とともにホームオブハート被害対策弁護団が発表したところによると、残りの訴訟のうち、ToshIとトシオフィスがHOH被害者側を訴えていた訴訟と、日本テレビを訴えていた訴訟が8月13~16日にかけて全て取り下げられたとのことです。一方、HOH被害者側がToshIとトシオフィスを訴えている訴訟については、いまだ破産管財人が対応を決定しておらず、ひきつづき係属中です。
ToshIがHOHから被った被害の賠償請求の可能性も残されており、全てが解決するには、まだ時間がかかりそうです。
HOHはToshI脱会前後から、ToshIのマネジメント会社であった「株式会社ヒーリングワールド」を中心として、HOH以外の会社名・団体名での活動を活発化。今年4月には「株式会社ヒーリングワールド」を「株式会社フィールド」に変更するなど、まるで「ホームオブハート」の痕跡を隠すかのように、こまめにいじくっています。
本紙・藤倉は、東京地裁をうろついていて、債権者集会会場に向かうToshIを偶然発見。「今日、債権者集会の後に会見やるんですか?」と声をかけると、ToshIは「今日は(会見があるとは)聞いてないです」と笑顔で応えてくれました。
HOHの広告塔としてコンサート会場でファンにサインをしていたときよりも、脱会直後の記者会見のときよりも、ToshIの笑顔がずいぶん自然体だったように思えました。コンサートや記者会見ではなく、素の状態だったせいもあるかもしれませんが。
0 件のコメント:
コメントを投稿