“断食デモ” 本紙主筆と統一協会本部職員がカメラで睨めっこ

麹町の文藝春秋本社通用門前で続く統一協会（統一教会）の“抗議デモ”。今日（9月8日）は本紙主筆も取材のため現地入りし、デモ隊のリーダーと熱い議論を交わした。記者を知るビラ配布員はビラを渡すことを拒否、本紙報道の影響かビラの写真を差し替えるなどの小細工も判明した。更に本紙主筆と統一協会関係者が至近距離でお互いを撮影し合うなど緊迫（？）の場面も見られたデモ4日目の様子をレポートする。

◆ビラを渡さない配布員

　尾井町の文藝春秋本社周辺、ビラを配布する数人の信者を確認した。記者を知る信者はビラを渡すことを拒絶。何のための配布要員か意味不明だ。　

 別の配布員から受け取ったビラを確認すると、一昨日のデモで配布していたものから写真が差し替えられていた。前回のビラでは被災地ボランティア隊“U-PEACE”が輪になって食事している写真が掲載されていたが、今回配布していたビラでは、作業風景に変わっていた。前回の本紙記事で、食事写真を“断食デモ”と関連付けて記述したことから慌てて差し替えたと思われる。

　

この日のデモ隊は数人の女性を除いて殆どが男性信者だった。男性信者は全員日本人で青年が主体だ。今日も声高に信者が叫ぶ。

◆本紙主筆登場、本部職員と“超”接近

本紙藤倉主筆も先乗りし、連日デモ隊を率いる“イノグチ”氏を密着取材。

藤倉主筆と記者を執拗に撮影する統一協会関係者。信者に確認すると松濤本部の職員とのことだ。携帯カメラで動画を取る本部職員と藤倉主筆が“超”至近距離でお互いを撮影しあう笑劇の光景もあった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本紙主筆と統一協会本部職員　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記者も加勢し2対1に。劣勢の本部職員はあとずさり　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　UC側も加勢、2対2の局面に



抗議デモ終盤、居並ぶ信者はイノグチ氏の先導で声を揃え連続シュプレヒコールを挙げる。ここで藤倉主筆がデモ隊の後ろに回り込み、拳を突き上げる、本紙恒例の“主筆デモ参加”だ。つづいて両手を広げる本紙主筆、これは文藝春秋社へのエールと思われる。

デモを終えた信者は文藝春秋正門前を素通りして去っていく。置いて行かれたビラ配布員数人がどうしてよいか判らず慌てて追い掛ける光景も見られた。この日動員された信者の多くは、西東京教区の杉並教会・武蔵野教会・八王子教会所属の教会員と確認できた。統一協会のダミー施設“阿佐ヶ谷文化センター（ABF）”の偽装勧誘員も数人いた。

◆デモ隊リーダーに独占インタビュー


通用門前では、本紙主筆がイノグチ氏に独占interview。

水しか摂取していないと言うイノグチ氏。スポーツドリンクもダメと語る。ズボンの尻ポケットに炭酸水のペットボトルが刺さっていたので炭酸水はいいのかと訊くと「炭酸もダメ！」とのこと。それは炭酸ではないのかと指摘するとイノグチ氏は尻ポケットのペットボトルを確認、どうやら糖分が入っていなければ問題ないようだ。


 　断食については、7日間の断食を交代で行うとのこと。一日1kgずつ体重が減っていると話すイノグチ氏に対し、本紙藤倉が死なないようにと気遣いをみせる。イノグチ氏は感激したのか手を差し出し本紙記者陣に握手を求めてきた。そして何故かそのまま手相鑑定に移行。イノグチ氏は学生時代に歌舞伎町で鑑定士をしていたらしく、その学生時代に伝道され復帰（入信）したそうだ。原理講師もやっていたというイノグチ氏、自らの立場については飽くまで“一信者”だと強調した。

 　イノグチ氏が持っていた紙を確認すると、“週刊文春・石井記事への反論（ポイント）”とある。デモに動員された信者はそれぞれ順番に、このマニュアルを見て各自叫ぶ内容を確認するというわけだ。

今後も謝罪があるまで毎日続けるという“断食デモ”、傍から見ればその滑稽さは否めないが、当人たちはいたって真剣である。真面目な信者ほど真剣さの度合いが高い。そんな末端信者たちの健康状態の悪化も危惧されるところだ。