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2012年9月28日金曜日

統一教会信者団体が正体隠して“ボランティア”活動(中編) 横浜市が市民の参加を推奨?


正体を隠して活動する
統一教会信者のボランティア団体を
推奨してしまった横浜市のHP
本紙は前編記事で、統一教会の信者ボランティア団体が地域コミュニティを浸蝕する実態とその過程を追った。


前編では地元町会やNPO団体などとの関係について報じたが、横浜市がこのカルト教団信者のボランティア団体に市民の参加を推奨していたことが判明した。
市民を守るべき立場にある行政機関が、図らずもカルト被害を助長しかねないおこないに及んでいたのだ。

本稿では行政とカルトの関係性についても報じる。

また当該ボランティア団体の代表者にも話を訊いた。

横浜市の複数の公的機関が“ラブグリ”を市民団体登録


Love&Green Yokohamaは、様々な公的機関に団体登録をしている。
前篇で触れたなか区活動センター他、横浜市市民活動支援センターにも登録されている。ともに市民団体として登録申請があった場合、政治・宗教活動ではないとの確認が取れれば断わる理由もないため登録がなされるという。
Love&Green Yokohama(ラブグリ)は、横浜市市民活動支援センターに、活動分野を『まちづくり』と登録している。

横浜市市民活動支援センターに問い合わせた。

支援センターの担当者は「宗教政治活動にかかわることはダメなのでネット検索で出た統一教会関連組織との関係をLove&Green Yokohamaに示して説明をしてもらう」と話し、今後については団体に対するヒアリングを通して対処を決めるとのことだった。

更に、「信教の自由との兼ね合いもあるのでLove&Green Yokohama側が『(統一教会とは)一線を画しています』と言われるとそれに対して『嘘でしょう?』とは言えないが、この団体については検索でGPAに繋がったりそこからワンクリックで統一教会の写真が出てくるので比較的判りやすく指摘しやすい、そうすればセンターの決まりである宗教というところに引っ掛かってくる。但し絶対否定されたらどうしようもない」としながらも「判明したからには動ける範囲で動きたい」と付け加えた。


なか区活動センターの情報誌“ナカログ”の今年の春号にはLove&Green Yokohamaのメンバーのインタビューが掲載されている。


なか区活動センター情報誌“ナカログ”


6頁にLove&Green Yokohama
メンバーのインタビューが掲載

インタビューの中でLove&Green Yokohamaのメンバーは「まちづくり」について発言している。行動をともにした鏑木孝昭氏の横浜交通まちづくり協議会との関係を窺わせる発言だ。


教団の青年グループにとっては、公的機関へ団体登録をすることで、あたかもその公的機関からお墨付きを得たように装うことが可能になる。

横浜市がLove&Green Yokohamaへの参加を奨励?

更に昨年4月、横浜市市民局の市民協働推進部が作成した『若い世代の市民活動きっかけレポート』の第1回に、Love&Green Yokohamaの広報担当(当時)だった松崎美幸氏が取り上げられていたことが判った。
レポートの末尾は「ぜひ、Love & Green Yokohamaの活動から、地域活動の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか」と締め括られ、Love&Green Yokohamaへの参加を市民に“推奨”している。

横浜市市民局 市民協働推進部 2011年4月】

若い世代の市民活動きっかけレポート(抜粋)

[ PDF ] 第1回 松崎美幸さん「Love & Green Yokohama Project」







レポートの第1回目は、3年ほど前から大通り公園の清掃をしている「Love & Green Yokohama」。毎月第三土曜日の朝10:30からという活動時間に合わせ、休日の朝に眠い目をこすりながら集合場所へ伺ってみると、すでに50名を越える方が! その中でもひときわハキハキ、笑顔で楽しそうに話をしてくださったのは広報担当の松崎さん。最初は顔見知りの10名くらいから始め、大勢の方に参加してもらえるようにまでなった、活動の工夫と秘訣を伺いました。


◆持ち物なし・軽食あり “至れり尽くせり”の清掃活動
Love & Green Yokohamaの活動は、横浜市の中心部に位置する大通り公園を清掃することですが、集合場所に集まった参加者はみな手ぶら。活動を始める前に、ゴミ袋はもらえるし、軍手も貸してもらえる。清掃活動の後には軽食が出るなど、至れり尽くせり。これなら誰でも気軽に参加できそう。

◆さまざまなサポートあっての活動
大勢の参加者がいるので、30分から1時間もあれば公園はきれいすっきり。各人が集めたゴミは、分別して大きなゴミ袋にまとめて置いておきます。そうすれば、活動を始めるにあたって相談・申請に行った横浜市の協力で、収集車が回収に来てくれるんだそうです。また、活動後の軽食の提供に必要な備品も、普段は近所で事業を営んでいる方の倉庫に置かせていただいているんだとか。「こういったご協力は本当に有難いです」とおっしゃっていました。
ちなみに、運営に必要なお金は、小口の寄付や、活動の最後に毎回お願いしている募金で賄っているとのこと。大口や特定のスポンサーは付いていないが、毎回かかる支出はゴミ袋や軽食程度で軍手も使い回しているため、あまりお金はかからず、寄付や募金で十分なんだそうです。

◆友達を誘いたくなる「充実感」と「楽しさ」
                ――「自分も何かしたい」人のきっかけに
また、今回取材をしていて一番驚いたのは、「何でこの活動を知ったのか」と、松﨑さんを含めた誰に聞いても、答えは「友人に誘われて」だったこと。

ゴミ拾いの後に軽食を出したり、講師を招いてエコ談義をしていただいたり、ゴミの分別に関するエコクイズを出したり、というイベントはその一環。参加された方にとって、この日の軽食「ポトフ」のように、寒い日に体が温まる軽食は本当にうれしいそうです。

このレポートを読んで参加してみたいと思った方も、これならば心配なさそうですね。

◆清掃活動をベースに、かつ地域活動の「入口」に
また最近は、大通り公園での清掃活動だけでなく、有志で集まって、イセザキモールで開催されるイベントの前に清掃活動を行い、活動を紹介するブースを設けたり、日枝神社の催しの手伝いなどもしているそう。
9月には、関内・みなとみらい地区で行われたカーフリーデーのお手伝いにも参加。取材の日に勉強会で話をしていただいた方や他のスタッフさんは、その時に知り合った方々だとか。
「いろんな繋がりが出来てくるのはうれしい」
と語る松﨑さん。今後は、カーフリーデーで知り合った方にエコグッズの作り方を教えていただいたり、さらにそれを作る会を催したり、ということもやっていきたいそうです。

ぜひ、Love & Green Yokohamaの活動から、地域活動の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。



写真で見る限り、ゴミ拾い参加者に振る舞うポトフは使い捨てのカップと割り箸で提供されていたようだ。これだけでも相当な量の新たなゴミが発生すると思うのだが・・・。


横浜市が取り上げた時には広報担当だった松崎美幸氏は現在、Love&Green Yokohamaの代表者となっており、信者生産の拠点である偽装伝道施設関内VOiCEのスタッフも務めている。
記者が8月にVOiCEを訪れた際に応対したのは、“ラブグリ”代表の松崎氏だった。
Love&Green YokohamaとVOiCEの関係が窺える。ラブグリとVOiCEの関係については後編記事で詳しく検証する。


『若い世代の市民活動きっかけレポート』を作成した横浜市市民局の市民協働推進部市民活動支援課の担当者に訊いた。

──どの様な経緯でLove&Green Yokohamaを取り上げたのか?

 当時、直接担当した者が異動したため私が後任になる。取材は一般の業者に委託し市の職員が立ち会った。取材の中身も市がチェックしている

──市がチェックしてOKを出したと?

 そうですね

──Love&Green Yokohamaが統一教会青年信者の団体とは判らず取り上げた?

 そうでしょうね。そうだと思います

──市のホームページに紹介記事・参加奨励記事が掲載されていることで、横浜市がLove&Green Yokohamaの後ろ盾となり活動を認める形になっている。レポートの結びでも市民の参加を推奨している

 推奨といいますか・・・

──街頭での正体隠し勧誘だけでなく、ボランティア活動でも正体を隠している団体に市民の参加を促すのは如何なものか

 そういう(趣旨の)ことですか

──市のHPの紹介を見てLove&Green Yokohamaに参加した一般市民が、そこで知り合った関係から統一教会に勧誘されてカルト被害に遭うなどの惧れもある

 そのような話が今あるのですか?

──現状確認は取れていないが「自分がいいと思ったものを他人に勧めることは悪いことではない」と話すメンバーもいる。彼らは“ラブグリ”を統一教会とは関係のない活動と言い張るが、教団の信者統制の性質上信用できない
──市としては今後どのような対処を取るか?

 判らないところでされている分には何ともしようがないといいますか・・・

──「判らないところ」とは、市が把握していないところでということか?

 そうですね

──ネット検索すれば統一教会関連の団体ということは出てくる。“ラブグリ”は横浜市内で台頭してきている。そこで更に横浜市がお墨付きを与える形になっているのは問題ではないか?この手のカルト団体のボランティア活動の問題については、行政側はどうしてもカルト側に利用されてしまうという側面がある

 今初めて伺ったので今の段階ではどうしますとは回答はできないので、今後の対応については上の方と相談してということになると思います。全く知らなかったのでこれから調べてみようと思います。



市は、記者からの情報提供について横浜市市民活動支援センターとも情報共有しながら対処していくようだ。

◆“ラブグリ”代表者は「全く関係はない」としつつも、伝道は「個人の範囲」


8月にVOiCEを訪問した際、ラブグリ代表の松崎美幸氏と話すことができた。

VOiCEのスタッフも務めているという松崎美幸代表、「今結構お手伝いに来ている」とのことで、役職は特になく本人曰く「平です、平」とのことだった。

──ラブグリの活動には何人くらいが集まるのか?

 90~100人近くが集まる月もありました

──信者以外の人の方が多い?

 それも月によります

──最近VOiCEでは「カラーセラピーの勉強」伝道はやっていないのか?

 それは任意です

──松崎さんもやっているのか?

 私は昔そういうのでやってたりしましたけど

──ラブグリと統一教会は関係ない?

 ラブグリは関係ないですね完全に。もちろん統一教会の信仰を持った人もやってますけど 

──核になるメンバーは信者?

 そういうわけでもないです、最近は。賛同してくださって実行委員の中にはそうじゃない方も人もいます。目的が伝道とか何か布教というわけではないので

──そこからVOiCEに導くとかは?

 そういうものは別にないですね

──話をしていて勉強したいという人がいたら?

 それはまあ個人的なものじゃないですかね

──そういうルートをしている人もいるのでは?

 いやあまあどうなんですかね、伝道って結構大変ですから。そこまで積極的にやってる方ばかりではないですからね

 ラブグリもいろんな活動を今し始めている。あとはいろいろこれから考えていくところでもあります

──市から助成金などは?

 それはないです。任意団体でまだ別にNPOとかではない。将来的にはできたらいいかなと規約も考えています。賛同してください。HPやfacebookもあります

──統一教会との関係は?

 全く関係はないです 何か教会の指導を受けているとかも全くないし

──始めたきっかけは?

 始めたきっかけは・・・信仰を持つ人たちが何か街のためにというか世の中のために自分たちができることはないかということでボランティア活動を始めたというのがきっかけで

──(教団のスローガンである)「神様の愛を相続しよう」とか?

 それは個人が思っていることでは?

──ラブグリのHPにはどこにも統一教会と出てこないが?

 だって統一教会じゃないですもん

──コアになるメンバー、初めはそうだったのでは?

 でも統一教会じゃないですもん

──教団の信仰を持った信者が始めた活動だということは言わなくてはいけないのでは?

 それは言わなくていけないかどうかはどうしてそうなんですか?

──それによって参加するかどうか考える人もいるのでは?

 う~ん

──街頭でラブグリの活動に誘うということはある?

 それは個人のやっているボランティアの範囲で

──VOiCEの伝道とは別に?それが重なっている部分はない?

 それはもう個人の・・・

──ラブグリにはVOiCEのメンバーもいますよね

 はい、でもVOiCEともラブグリは別に関係ないですね
 信仰は持っていますが私も個人として 


◆統一教会との関係を秘匿し「教会とは関係ない活動」と抗弁、見えてきた『欺瞞』


Love & Green Yokohamaへの参加が即カルト教団への伝道に繋がらなかったとしても、Love & Green Yokohamaの活動に参加するにあたり、その意思決定をする条件として統一教会信者の団体であることを事前に告知する義務がある。Love & Green Yokohamaがカルト教団の信者で構成された団体であると予め判っていれば誰も清掃活動になど参加しない筈だ。
Love & Green Yokohama側は、教会とは関係のない活動だと言い張るが、統一教会の場合、信者が自由に使える時間はほぼ皆無だ。Love & Green Yokohamaの活動が彼らが言う通り統一教会と関係のない活動であるとするならば、それは実に不自然なことなのである。
「教会とは関係のない活動」を統一教会横浜教会が信者に行わさせているとすれば、そこには何かあると見るのが普通である。

Love & Green Yokohamaについては、一介の統一教会信者が参加しているというだけでなく、偽装勧誘や霊感商法にかかわってきた統一教会信者がメンバーとなっているということも問題の一つだ。統一教会の殆どの信者は教化の過程で新生トレーニングや実践トレーニングと呼ばれるトレーニングで偽装伝道や物品販売にかかわっている。Love & Green Yokohamaの清掃活動の写真にはそのような不法行為をおこない他人を傷つけてきた信者も写っている。昨年の文春抗議デモに参加したメンバーも確認できる。

また、毎回作成される清掃活動の横断幕やチャリティーコンサートのチラシなどの装丁をみても「小口の寄付や募金で賄っている」にしては不自然な“豪華さ”だ。

そもそも横浜市民に多大な勧誘被害・霊感商法被害を与えてきたカルト教団のメンバーが、市民や地域に奉仕するボランティア活動をおこなうこと自体支離滅裂なことである。
本紙で報じたように、都内でも普段正体隠しの偽装勧誘をしていた統一教会の青年信者のボランティアグループが老人ホームへの慰問活動をおこなっていた。この問題はシリーズ記事として掲載し反響を呼んだ。

Love & Green Yokohamaは今年7月から13人の実行委員で運営しており、VOiCEの現代表者の事務所長も、“ラブグリ”実行委員には統一教会信者以外のメンバーも含まれていると話している。このVOiCE代表の事務所長は“ラブグリ”について、記者に「地域貢献活動をするのに際して、何故統一教会信者であると言わなければならないのか?」「統一教会信者がおこなうことは全て悪なのか?」と語っている。

Love & Green Yokohama側は、統一教会信者である“ラブグリ”メンバーが活動を通して知り合った人に「統一原理」や「VOiCE」を紹介すること自体を禁じてはいない。
逆に、禁じるどころかそれを黙認することで、伝道を奨励しているとも取れる。



正体を隠して近付いてくるカルト教団の関係団体に対して、かかわりを持ってしまった行政や町内会、NPOなど各機関はある意味被害者でもある。しかしその実態を知った時にどのような対処を取るかでその機関の真価が問われる。図らずもカルト教団信者の団体と関係を持ってしまった各機関が今後どのように対処するか動向を注視したい。

(後編につづく)



4 件のコメント:

  1. >統一教会の場合、信者が自由に使える時間はほぼ皆無だ。

    なんで決め付けてんだよw

    >「教会とは関係のない活動」を統一教会横浜教会が信者に行わさせているとすれば、そこには何かあると見るのが普通である。

    なんで、教会が信者に行わせていると決め付けるんだ?

    それに「行わさせている」って日本語変だから。記者失格だよエイトさん(笑)

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  2. >信者に行わせている

    今まで十数年間
    統一教会が数々の違法行為を教会員に行わせておいていざ世間から咎められると
    「あれは個人で勝手にやっていることです」
    と言いぬけてきたからだろ。

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  3. だからって決めつけんなしw

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  4. >だからって決めつけんなしw

    お前も十分日本語変だけから^^;
    まぁ朝鮮カルト信者の日本語が変なのは不自然ではないけどねw

    結局、自由である証明はできなかったのか
    ものすごく簡単なことだとおもうけどなぁw

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