統一教会が“結婚できない独身者”を合同結婚式へ誘い込むハガキを配布、お見合いパーティも開催

熊本で配布された勧誘ハガキの裏面

統一教会（世界基督教統一神霊協会／統一協会）が、結婚できない独身者などをターゲットにした勧誘ハガキを配布し、毎月“お見合いパーティ”を開いていたことが判った。

これは、教団が行なう合同結婚式に誘い込む手段と見られ、既に、この“お見合いパーティ”を通して結婚したカップルもいるという。

統一教会は韓国国内に於いても「日本人女性と結婚できる」などと宣伝し、寒村などに住む『条件の悪い韓国人男性』と日本人女性信者をマッチングしてきた経緯がある。その結果として様々な問題が噴出、その最たる例が春川で起こった統一教会日本人妻による韓国人夫殺害事件である。

晩婚化が進み生涯独身で過ごす人の比率も年々増加傾向にある日本の結婚事情。
そこにカルトが食指を伸ばし始めた。


◆「結婚斡旋」ハガキ？



勧誘葉書の表側
郵送でも“カモ”のデータを収集する狙いか？

本紙宛てに、九州・熊本に於いて『結婚』を撒き餌にしたハガキが配布されているとの通報があった。

この“結婚斡旋”ハガキを配布したのは熊本県玉名市にある統一教会城北教会だ。

ハガキには連絡先として『城北教会ピュアファミリー』との記載があり、城北教会の所在地から200M程離れた場所が『住所』として記されている。

『ピュアファミリー』の名称や所在地からして、元は統一教会の偽装ビデオセンターだったと思われる。


ハガキの裏面にはイラストと共に以下の記載がある。

【統一教会　城北教会　ピュアファミリー 2013年１月】

　　　結婚したい！　けど

　　　　　良き縁がなかった方

　　　　　良き縁を持ちたい方

　　　　　　　　御連絡ください。　
  　　　
　　　　　　　　お待ちしてます。

貴方様のお名前：　　　　　　　　　　　（男性・女性）

ご住所　：　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．　


お電話番号：　　　　　（　　　　）　　　　　．

年齢：　　　　　　歳．


（連絡先）世界基督教統一神霊協会　城北教会ピュアファミリー

 ◆本紙記者が問合せしてみると・・・・

果たしてこれは、統一教会が結婚できない独身者たちの行く末を憂いて行なう社会貢献事業なのか？
教団の真意を確かめるため早速、本紙記者がピュアファミリーに電話して問い合わせてみた。



電話口に出たのは年配者らしき女性だ。

━そちらの“結婚したいけど”と書かれたハガキを見たのですが

「あ～」（いきなりテンションが上がる）

━どのようなシステムなのか詳しく教えてほしい

「本当のにちゃんと幸せな結婚を心がけてちゃんとお見合いを・・・、今日お忙しいですか？」

━今日はちょっと・・・

「今度一度、いらっしゃいませんか？」

━それに向けてどんな感じなのか詳しく教えてほしい

「言葉では、ひと言でこちらも・・」・

━結婚を斡旋しているのですか？

「結婚というか、お見合いパーティはあります」

━お見合いパーティがあるのですか？

「ええ」

━お見合いパーティはどのくらいの頻度でやってるのですか？

「毎月ありますよ」

━どこでやってるんですか？

「此処ではないんですけど」

━そこへ行くと結婚相手を紹介してもらえるのですか？　

「そんな簡単に紹介すると思われると困るので」

━登録制ですか？

「詳しくお話ししますから、今度いらっしゃいませんか？」

━費用は掛かるのですか？

「その時に参加費が1万円掛かります」

━登録料は必要ではない？

「はい」

━結婚できた場合に謝礼金を幾ら払うとかはないのですか？

「はい。・・・いただければいただきますけど（笑）」

━ではシステムで金額が決まっているということではないと？

「ええ」

━そちらの城北教会に入会する必要があるのですか？

「だからまずそういうこともまず詳しくお話ししたいんですけど」

━前以て詳しく伺っておきたいのですが

「本当に皆さん幸せになっていただきたいし、私たちも本当に・・・・。ただ普通の結婚だと・・・一度結婚された方とかいろんなパターンがあるので」

━そちらの教会に入会する必要はないのですか？

「自由です、もちろん。だけど・・・・」

━お見合いパーティや結婚の条件としてそちらの教会員信者になるということではないのですか？

「ただ、簡単ではなくて、やっぱり幸せになるためには自分だけではなくて相手も大切にできる心構えをしていただかないとということはあります」

━では何か勉強なりをすると？

「ええ」

━『幸せな結婚に向けて』というような勉強プログラムがあるということですか？

「ええ、そうですよ。幸せになってらっしゃいますよ」

━それには一定期間通って学んでからということですか？

「それが一番いいですけど、できますか？」

━いきなりお見合いパーティに行ってそちらで条件と合うような方を「どうでしょう」と紹介してくださるシステムとはまた違うと？

「そんなただ無責任なことはしないです」

━簡単に仲人斡旋業などではないと？

「はい、いろいろと御事情も伺った上で」

━では、学んで紹介してもらえる条件としてそちらの信者さんになるということではないと？

「それはご自由ですので。ただ、基本的なものは一緒ですよ」

━相手は全員日本人の方ですか？

「もちろんですよ（笑）」

━外国人の方もいらっしゃるんですか？

「いえいえいえ日本人の方です」

━ある程度こちらの希望というか、「何歳ぐらいの方がいい」などの条件も聞いていただけるんですか？

「もちろん！ええ、そういうのは大丈夫です」

━これは全国の教会で行なっているのですか？

「まあそうですね、このような形でお見合いという形でやっているところと、もちろんやっていないところがございます」

━教会単位で全国でお見合いパーティをやられてるんですか？

「全国的になるとと大変でしょ？やっぱり。希望があれば相談に乗りますけど」

━じゃあそれぞれの各地区の教会の方で？

「九州一円では」

━九州中で？

「はい」

━毎日玉名の方には通えないのですが・・・

「毎日じゃなくて大丈夫ですよ」

━現在どのくらい候補の方が居るのですか？

「たくさんいらっしゃいますよ。男性の方が現在何人かいらっしゃいますよ」

━そうなんですか？

「ええ、ええ。お仕事されてて・・・・とか、いらっしゃいますよ」

━女性の方が多いのですか？

「今ですか？男性も多いですよ～」

━男性が多いとライバルが・・・・

「いやいやいや、もちろんその方に相応しい方がいらっしゃいますよ」

━お見合いパーティの男女の比率は？

「その時によりますが、基本はおんなじが理想ですね」

━同じ人数になるように上手く調整して貰える感じですか？

「ええ」

━これは“ねるとんパーティ”的にいきなりという感じではなく、いろいろ勉強してということですか？

「お詳しいですね。清く正しいお見合いですけど（笑）。お話はできますけどね」

━お見合いパーティだといきなり相手が決まっちゃったりという感じですか？

「ああ、だからあのぅ・・・・」

━なかなか出会いがなくて・・・・。ちなみに参加されている方は何歳から何歳ぐらいの方ですか？

「やっぱり35歳前後から、上はもう50歳、60歳」

━そんな上の方もいらっしゃるんですか？

「ええ」

━女性はどうですか？それくらいの方ですか？

「女性はもうちょっとお若い方から同じくらいまで」

━20代の方もいらっしゃるんですか？

「時々いらっしゃいますよ」

━少ない感じですか？

「まあでも30歳ぐらいの方が多いですね」

━ちょうどいいですね

「ええ、本当に御縁がなかなか持てないとかね、例えば離婚が一回あってとか、仕事が忙しくてとかいろんな方が居ます」

━例えば、私が行くと相手の女性は全員城北教会の信者さんということになるのですか？

「少しお勉強した方ですよね、やっぱり」

━じゃあ、一般の方も居ると？

「だけど、家庭が大切ということをやっぱり知って結婚しないと、ただ・・そうね、こちらからも是非この人いいですよということで推薦するわけですよ」

━推薦？

「そう推薦。間に立って御紹介するので、ただ自分が行って『この人です』と決めるということではなく。お話はできますけど・・・。」

━そちらの推薦を受けないとダメなんですね？

「そうそう！間に立って、何ていうか・・・仲介？そう仲介！やっぱりほら、なかなか意思が通じなかったり、いいキッカケがないような・・・、仲介・・・ね？」

━別に業務としてやられているということではないのですか？

「業務というか、お手伝いですね、お幸せになってほしいから」

━ちなみに最近のお見合いパーティって何人ずつくらい参加されてましたか？

「20人弱ですね」

━男女全員合わせてですか？

「いえいえ女性が20人」

━男女20人ずつくらいですか？

「ええ、この前のは男性の方が少なかったですけど」

━いいですねそれは（笑）

「アッハハハ（笑）」



再度、この『お見合いパーティ』で今まで何人ぐらい結婚したのか確かめるべく問い合わせた。
電話口に先程とは別の女性が出た。

「ピュアです」

━伺いたいことがありまして

「納得いくまで訊いてください」（いきなりハイテンション）

━お見合いパーティで今までに結婚まで辿り着いた方はいらっしゃるのですか？

「はい！いらっしゃいます！」

━多くいらっしゃるのですか？

「はい！そうですね、やはり出会いの場なので、こちらから強引にとかそういうことではないので。出会いの場で、導かれるというかですね、そういうのがあるので」

━何人くらいご結婚されてたりするのですか？

「私が担当ではないのでちょっと」

━でもそれなりに？？

「はい！いらっしゃいますよ！はい」

━お見合いパーティは、いつからやられているんですか？

「去年・・・ですね。私は担当が違うので・・・詳しくは・・・」



翌日もう一度電話をして担当者に話を訊いた。

━お見合いパーティに出席するためにそちらに通って学び、推薦してもらう必要があるとのことだったがどのくらい通って学べば推薦してもらえるのですか？

「ちゃんとお話しして・・・10回くらいは・・・・」

━何回か通うということですか？

「はい」

━次のお見合いパーティはいつですか？

合同結婚式（2010.10）

「今月はないが来月ありますよ」

━そちらの紹介で結婚まで至った場合、『合同結婚式』に出席しなくてはいけないのですか？

 「いえ、う～ん、いろいろ別に何ていうか・・・、電話でちょっとお話しするのは・・・」

━身内だけの式は挙げられないということですか？

「披露宴？できますよ」

━必ず合同結婚式に出るというということではないと？

「はい」




結婚相手を紹介してもらうには、お見合いパーティに参加する必要があり、お見合いパーティに参加するには教団施設へ通って勉強しなければならないというカラクリだ。

これは結局のところ、結婚を撒き餌にして一般市民を信者としてその資産ごと取り込んでしまおうという“悪だくみ”なのか。

今月17日には、22日の基元節行事を前に未婚カップルの祝福式が韓国や日本全国の地区教会で開催される。この動員ノルマも各地区教会に割り振りされているということであろう。


◆韓国でも同様のチラシが配布

90年代に韓国国内で配布されたチラシ
「日本人女性と結婚できる」と甘言を謳って数合わせで集めた
条件の悪い韓国人男性に日本人女性信者を“あてがった”とされる

韓国統一教は韓国国内でも90年代に「日本人女性と結婚できる」と宣伝し、韓国人男性を統一教へ引き込んだ。

その時も「日本人女性と結婚できるなら」と社会的地位が低かったり収入がないなど条件の悪い独身男性が大挙として応募してきた。このような“信仰”を持たない独身男性とマッチングされ、多くの日本人女性が寒村での農作業に従事させられ虐げられるなどのハラスメントに遭ってきたと指摘されている。

春川で起こった韓国人夫殺害事件で実刑が確定した日本人女性も、この時期に合同結婚式で韓国に嫁いできた信者だ。


◆結婚できない独身男性がターゲットか？

統一教会の青年信者は女性の方が数が多い、そして一般社会に於いて結婚できない男女の比率は男性の方が高い。

熊本で発覚した統一教会による合同結婚式への一般市民の誘い込みは、手持ちの女性信者を使った“結婚できない男性”の取り込みを狙った統一教会の戦略の一環とも取れる。


◆人集めと金集めに必死



今月22日に行われる“基元節祝福式”のチラシ（岡山県）

統一教会は今月17日に未婚カップルの祝福式（合同結婚式）をおこなうが、祝福を受けるには一人140万円の献金が必要とされる。

合同結婚式参加者集めに付随する金集めに狂騒する教団。

結婚できない独身者の増加にカルト教団が目を付けた。



◆日本でも結婚目当てに入信者が続出するか？



韓国でも寒村に住み嫁の来る当てのない男性たちに、統一教会日本人妻が多数あてがわれてきた。

韓国に嫁がされた統一教会日本人妻は7000人以上と云われている。
地方の寒村に住み、虐げられている日本人妻も少なくないとされる。

日本国内でも結婚を目的に統一教会へ入信する独身者が増加するという事態も想定される。
韓国と同様に統一教会に対する“信仰”を持たない夫に女性信者があてがわれるという構造だ。但し、その場合は韓国でのケースと違って、資産を狙って女性信者を裕福な男性に“あてがう”ということも起こり得るであろう。