やや日刊カルト新聞社、コミケで非実在書籍のブックカバーを販売へ

明日から東京ビッグサイトで開催されるコミックマーケット85」（コミケ）で、最終日31日に出店予定のやや日刊カルト新聞社が、販売する新作商品の一部を明らかにしました。判明したのは、例年販売されている号外（紙版）の最新号「特定秘密保護法成立記念特別版」（100円）と、今回初めて製作された文庫用ブックカバー（価格未定）の2点。同社では、これに加えてTシャツも投入することをすでに公表しています。

同社が販売予定のものとして公表していたのは、A3版2ページの号外（紙版・100円）最新号や号外バックナンバーの縮刷版（300円）といった例年通りの印刷物と、今回初めての製作となるやや日刊カルト新聞Tシャツです。そして今回、やはり初めての製作となる文庫本用ブックカバーも販売予定であることを同社が突如発表。関係方面に波紋を広げています。

例年の主軸商品である号外の最新号は、今回は「特定秘密保護法成立記念特別版」（100円）。特定秘密保護法の成立によって国家が秘密を独占する中、誰の霊でも勝手に呼び出して「ホンネ」を喋らせることができる幸福の科学が「特定秘密」にアクセスできる唯一の民間団体になる問題を告発。また最近の大川隆法総裁が霊言収録において芸風を進化させている実態を日本で初めてスクープしています。

今回新たに販売の予定が判明したブックカバーは、2種類入り1セット（価格未定）。1種類は『エロ・カンターレの呪い　没落の法』、もう1種類は『あなたもなれる年収8億円カルト教祖』。いずれも実際には存在しない「非実在書籍」です。文庫文にかぶせることで、電車の中などでどんなに恥ずかしい本を読んでいても、さも知的な読書をしているかのように偽装することができます。

偽装読書を手助けする悪質なブックカバー

同社・藤倉主筆は、ブックカバーの製作にいたった経緯について、こう説明します。

「たぶんTwitterだったと思うんですが、ぼくが書いた単行本『「カルト宗教」取材したらこうだった』（宝島社）を買ってくれた人が、“電車の中で読むのはちょっと”みたいなこと書いていたんです。そこで、全く違う知的な本に見えるような擬装用ブックカバーを作れば、読者のそんな悩みを解決できるのでは、と思いました」

電車の中で藤倉主筆の本を読みながら、周囲には高尚な宗教本を読んでいるかのように見せたいときには『没落の法』のカバーがオススメ。一方、向上心にあふれたデキる男をアピールするには、自己啓発本タイプの『あなたもなれる年収8億カルト教祖』で。TPOに合わせて使い分けができるスグレモノのセットです。もちろん文庫本サイズなら、相当ぶ厚くない限り『「カルト宗教」取材したらこうだった』以外の書籍にも使えます。

報道陣から、公表したブックカバーの写真の一部にモザイク処理が施されている理由を問われた藤倉主筆は、「ヤバいから消しとけって嫁が言うからだよ！」と逆ギレ気味に語り、会見場を後にしました。

同社によると、コミケで実際に販売される商品にはモザイク処理はないとのことです。

◇　◇　◇
コミックマーケット85
「やや日刊カルト新聞社」
12月31日（火）
東京ビッグサイト
西ま-33b