統一教会の新たな財産収奪のシステムは“祈願書ビジネス”、その“からくり”が判明

統一教会が献金収集のため導入した新たな祈願書
〔負担の無い一般用（伝道用）・小→銅色・中→銀色・大→金色 〕

本紙12月19日既報記事【「恐怖心を与え畏怖状態に陥れ金銭を収奪する」“流出”した統一教会内部文書は本物か？】の続報。

統一教会による献金収集の新たな手段とされる『祈願書活動』。

既報記事では、統一教会のある教区長が統一教会に関する告発サイト目安箱に於いてこの祈願書活動に関する内部資料の一部を公開した件について報じたのだが、今回本紙は教団内部資料とされるパワーポイント全18ページ（表紙を入れると19ページ）とその信憑性を裏付ける祈願書の画像を入手した。

そこからは、如何にして詐欺罪などに問われず合法的に財産収奪を行なうかという教団の“苦慮”が窺える。

パワーポイントの内容を紹介する。


このパワーポイントが作成された時期は今年4月で全国の各地区・教区に配布されたのが今年7月のことだという。

目次の「祈願書の法的な問題に対する研究」に該当するスライドには「新規伝道対象者に対する祈願書の正しい紹介―憲法第246条に対する代案」（原文ママ）「1．家庭の事情をすべて聞いてあげる。－事情の共有」「2、負担の無い一般用（伝道用）をまず紹介する」「4、家系図を使用することは避ける」とあり、既報記事で取り上げたスライド「法的に問題とならない方法を模索」に繋がる。

終盤の「指針事項」のページのスライドにも「新規対象者については無理な要求を禁止する（高額な献金）」との記述があり、新規対象者への“配慮”も見られる。但しこれは、裏を返せば新規対象者ではない一般の信者に対しては、従来通り“無理な要求（高額な献金）”を課すということと解釈できる。

 また「脱会者の主張に対する代案」との題が付けられたページもある。

そして「祈願書の伝授および管理」と題したページのスライドには「祈願量は現場から本部に、本部から宣教基金として清平に送るシステム」と記されており、日本から収奪したお金が韓国へ流れていく“システム”が明らかにされている。

その他にも「多様な教育システムを開発する」とのページには「ただし、法的に問題にならない範囲内で行われなければならない」との記述がある。

本紙既報記事で、教団広報はこのパワーポイントについて「実際に現場では使われていない」「当本部の公式なものではない」と答えている。それにしては各ページの記述が具体的であり、表題写真のような新たなデザインの祈願書の画像もある。

「コンプライアンス（法令遵守）の徹底」を謳う統一教会だが、その中身は祈願書を用いた財産収奪手段の合法化への模索だったようだ。