【参院選】親鸞会被害者団体が共産党に要望書

被害家族の声は共産党に届くのか

夏の参院選に石川選挙区で立候補予定の柴田未来氏が、偽装勧誘などで問題視されるカルト宗教「浄土真宗親鸞会」の現役信者である問題に関連して、親鸞会の被害者団体が4月11日、日本共産党や地元市民団体に対して柴田氏への推薦や支援を行わないよう求める要望書を送付しました。被害者団体は3月に、すでに柴田氏への推薦を決めていた民主党（当時）と社民党にも同趣旨の要望書を送付しています。


「宗教法人浄土真宗親鸞会　被害家族の会」が3月に民進・社民両党に送付した抗議文の概略は、本紙既報のとおり。これに対して今回、共産党宛に送付された要望書は、さらに強い憤りをにじませた文面になっています。

【2016年4月10日】要望書

共産党さまは消費者問題に関しては、原発問題も然りで他の党とは比べ物にならないほどに、市民の声に耳を傾けてこられる行動をこれまでも取られておられてきたと認識しております。
しかし、共産党石川県連の事務局の中には「これは、宗教間の対立でしかなく、信教の自由に則って考えると無問である」「親鸞会を敵視した一部の者からの苦言でしか無い」「正体を秘して勧誘する統一教会の場合は、その被害者が裁判に訴えているが、親鸞会の場合は司法に訴えている事例も無く問題外である」との認識をお持ちの方がおいでであると情報を得ております。
（略）
宗教間の対立？とんでもありません。当会の会員であるご家族は、浄土真宗の檀家だけの集まりではございません。禅宗や日蓮宗といった宗派の檀家もおられますし、クリスチャンの方もおられます。しかし、親鸞会では、正しい親鸞（浄土真宗の開祖）の教えでないと地獄に堕ちる（堕地獄の恐怖＝無間地獄）との教えを貫いています。ですから、東西本願寺の檀家であっても、正しい親鸞の教えを継承していないから地獄に堕ちると説いているのです。つまりは、石川県の浄土真宗の檀家の殆どは地獄に堕ちると説いてる団体なのです。
当会会員から司法に訴えている事例が無いのは、表沙汰にする事により、それまでに構築していた入信した本人と家族との間にあった信頼関係が崩れ（家族が親鸞会を敵視していると本人が理解する事による）、その後の家族においての本人への説得交渉がさらに困難を極めるからに他ならないからなのです。
オウム真理教を思い出してください。
サリン事件の事ばかりが報道され、世論はその罪を犯した彼らのご家族にまでスポットを当てません。
オウムに我が子を取られたご家族が、どれだけ苦しくてもなぜ司法に訴えられなかったのか？
カルト教団と対峙する恐怖も持たれていたのです。
そして、その教団に真っ向から対峙の姿勢を取られた坂本堤弁護士一家は・・・。
司法に訴えられない苦しい思いをも理解されずに、貴党に簡単に言葉を発して頂きたくはありません。

共産党さまはこれまでに、勝共連合の危険性や統一教会の違法伝道を問題視しておられたのに、親鸞会の問題に対してこれほどの理解力だったとは、消費者問題を言い続けてこられた共産党さまとして考えると残念でなりません。しかるに、共産党石川県連の対応　そして今般の野党共闘としての柴田氏への応援は理解が出来ません。

そもそも被害者団体の名称が「被害者の会」ではなく「被害家族の会」となっているのは、入信した本人ではなく、信者になった人の家族が多く集まるからです。入信したままの信者が教団相手に訴訟を起こすはずもなく、偽装勧誘された本人でもない家族が教団を訴えることができるはずもありません。

要望書に書かれている「親鸞会の場合は司法に訴えている事例も無く問題外」との共産党関係者の発言は、それこそ問題外です。被害者や家族の立場を理解しないどころか、想像すらしていないとしか言いようがありません。

統一教会を批判してきたはずの共産党から、こんな言葉が漏れ出てくれば、被害家族の会が憤りを感じるのも当然です。

被害家族の会は同日までに、共産党の中央員会、石川県委員会、県内各地区委員会のほか、「いしかわ勝手連」、「ママの会＠石川」、「いしかわ市民連合」などにも、同様の趣旨の要望書を送付したとしています。

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◇参考リンク

浄土真宗親鸞会被害 家族の会
さよなら親鸞会
なぜ私は親鸞会をやめたのか