日本統一教会徳野会長はフロント団体会長の肩書でテレビ出演 |
問題の番組はテレビ神奈川が毎週水曜日に放送している『イイコト!11510~ハートフルナビゲーション』。
本紙は問題の放送分の動画を入手した。
昨年12月30日に放送された同番組では、統一教会(家庭連合)との関係に一切触れないまま同教団フロント団体の活動『真の家庭運動』を殊更に持ち上げ宣伝。
更にエンドロールには「制作」として教団フロント組織の名がテロップで表示されるなど、テレビ神奈川自体がカルトに浸食されている疑惑も浮かび上がった。
そして、やはり 同教団のフロント組織の活動であるPEACE ROAD in Japanが、昨年9月に「イイコト!」で紹介されていたことも教団関連のHPの記述から判明した。
テレビ局のカルト汚染を追った。
◆問題の放送回のテーマは「家庭の団らんを取り戻そう」
番組オープニング |
イイコト!11510~ハートフルナビゲーションの問題のスペシャル回のテーマは「家庭の団らんを取り戻そう」
スペシャル回は新橋駅前広場でサラリーマンやOLに「あなたにとって家族とは?」と質問するインタビュー映像で始まる。
その後「家庭崩壊」「親族間殺人の増加」「高い離婚率」「児童虐待」「老人虐待」のテロップで煽り「非婚・晩婚」「少子化」「高齢社会」のテロップと共に「社会の単位であった家族がバラバラになり、人々が個人を単位として生きようとする社会に移行しているかのよう」「渋谷区の同性パートナーシップ条例の成立にみられるように、男女の婚姻制度もまた試練に晒されている」とのナレーションで繋げる構成だ。
そして 「こうした風潮の中、結婚・家庭の価値の復権を求める動きが各地で起きています」とのナレーションが入り、昨年10月に石川県地場産業振興センターで開催された『ILC-Japn(国際指導者会議)2015in金沢』の映像が挿入される。
同映像内では、日本統一教会梶栗玄太郎前会長の長男で、教団二世のTOPである梶栗正義・真の家庭国民運動全国会議事務総長のパワーポイントを使った講演をダイジェストで放送。
教団二世のトップに君臨する梶栗正義氏 |
続いて紹介されたのは昨年11月に都内で開催された『真の家庭国民運動推進全国大会2015』の映像だ。内閣府の進める「家族の日」「家族の週間」ロゴマークが印刷された同大会パンフレットが示され、恰も同フロント組織の活動が内閣府のお墨付きを得ているかのような印象を与えている。
同大会では国会議員が来賓代表とし挨拶を行なっており、日本統一教会の徳野英治会長が「真の家庭国民運動全国会議」会長名義で挨拶し教団韓国人幹部らと最前列に座る様子も流れた。
挨拶する徳野英治統一教会会長 |
教団韓国人幹部たちと爆笑する徳野会長最前列奥(以上。イイコト!放送映像より) |
この中に来賓代表の国会議員が写っている?(平和大使協議会HPより) |
◆問題の回の「イイコト!」動画を入手
本紙は「イイコト!」の問題の回の動画を入手した。何が放送されたのか、読者はその目で確かめてほしい。
テレビ神奈川「イイコト!」2015年12月30日放送分 投稿者 eito-suzuki
◆制作自体がフロント団体によるもの
教団はこの放送をDVDに焼いて信者に配布、教団の推し進める「真の家庭運動」がテレビで紹介されたと教団内で喧伝している。。
ある教団幹部は当該番組の放送経緯について「一円も払ってないのに、勝手に作って流してくれた」と話しているという。
しかしながら、 番組の最後に流れたエンドロールのテロップを観ると「制作」として 『「人づくり、家庭づくり、国づくり」国民運動推進委員会』なる団体がクレジットされている。同委員会の推進母体はやはり教団フロント組織の平和大使協議会だ。
番組を制作したのは『「人づくり、家庭づくり、国づくり」国民運動推進委員会』だ(イイコト!放送映像より) |
平和大使協議会『「人づくり、家庭づくり、国づくり」国民運動』HP |
この回の同番組の制作自体、教団のフロント組織によるものだったということだ。
◆5週目に水曜の放送がある回はカルトスペシャル枠?
昨年9月30日にはやはり同教団のフロント組織の活動であるPEACE ROAD in Japanが「イイコト!」で紹介されてる。
PEACE ROAD in Japanが「イイコト!」で紹介されたことを伝える教団関連サイト |
イイコト!は毎月1~4週目は番組HPに紹介されている各コーナー が流され、不定期な5週目のある月のみ“スペシャル回”として放送されている。
昨年9月と12月はそれぞれ5週目となる30日に問題の内容が“スペシャル回”として放送されたことになる。
◆テレビ神奈川に質問状を送信
何故、問題教団のフロント組織の宣伝映像が“スペシャル回”に流されたのか、テレビ神奈川に問い合わせた。
テレビ神奈川の電話受付の女性スタッフは、イイコト!HPを確認、当該番組は「外部の制作会社によるもので購入番組ではないか」と話した。
また同局の編成担当者(男性)は「私どもの放送基準に則って放送させていただいた」と話し「詳しくは今答えるよりは改めて答えさせていただいた方がいい」とのことだった。
◆テレビ神奈川に質問状を送信
そこで改めてテレビ神奈川に質問書を送信した。
【やや日刊カルト新聞 質問書 2016年6月6日】
質問書平成28年6月6日株式会社テレビ神奈川(TVK)代表取締役社長 中村行宏様編成局 御担当者イイコト!御担当者様
テレビ神奈川 イイコト!2015年9月30日及び12月30日放送分について
私はインターネットニュースサイト「やや日刊カルト新聞」で主筆を務める鈴木エイトという者です。
御局で毎週水曜日に放送している番組「イイコト!」に於いて昨年放送された2本のスペシャル回(9月30日及び12月30日放送分)について質問があります。
イイコト!の2016年12月30日放送のスペシャル回では「結婚・家庭の価値の復権を求める動きが各地で起きています」とのナレーションが入り、昨年10月に石川県地場産業振興センターで開催された『ILC-Japn(国際指導者会議)2015in金沢』の様子が流れました。ILC-Japnは統一教会(家庭連合)のフロント組織であるUPF(天宙平和連合)や平和大使協議会が主催している教団内組織です。更に、昨年11月に都内で開催された『真の家庭国民運動推進全国大会2015』の映像が流され、日本統一教会(家庭連合)の徳野会長や前会長の息子らが教団フロント組織『真の家庭国民運動全国会議』の会長や事務総長の肩書で登場し、同教団やそのフロント組織が推し進める活動を好意的に紹介、同教団の韓国人幹部の姿も流されました。
イイコト!2016年9月30日放送のスペシャルではやはり同教団のフロント組織の活動であるPEACE ROAD in Japanが紹介されました。統一教会と云えば、霊感商法や正体隠し勧誘・高額エンドレス献金など数々の社会問題を起こしてきた教団であると指摘されており、刑事・民事上の裁判で教団の責任を認める判決も多く出ています。そして、同教団のフロント組織は教団の活動を下支えしている他、内部統制の手段としても有用されています。
教団名を明かさないままそのような教団フロント団体の宣伝映像を流すことは、御社の放送番組基準に照らし合わせてもメディアとして問題ではないでしょうか。
それらを踏まえ、以下の質問事項にお答えください。
1、昨年12月30日「イイコト!」で「家庭の団らんを取り戻そう」 をテーマに統一教会フロント組織の活動を好意的に紹介する内容が放送されました。その経緯を教えてください
2、昨年9月30日「イイコト!」で統一教会のフロント組織の活動であるPEACE RORD in Japanが26分に渡り紹介されました。その経緯を教えてください
3、これら教団フロント組織と統一教会(家庭連合)との関係を知っていましたか?
4、12月30日のイイコトのエンドロールには制作として『「人づくり、家庭づくり、国づくり」国民運動推進委員会』がクレジットされていますが、これら教団のフロント組織とテレビ神奈川は日常的に関わりがあるということでしょうか?
5、テレビ神奈川局内に於いて編成などに関与する立場の人間に同教団の関係者は居ますか?
6、同番組の問題の回の放送に際し、具体的に政治家などからの口利きはありましたか?
7、 同番組の問題の回の放送に関し、教団フロント団体のCMバーター等営業定な繋がりはありましたか?
8、今後も同教団のフロント組織の活動を好意的に放送しますか?
9、社会問題を起こし続けてきた教団のフロント組織の宣伝番組を放送したことについて局としての見解を聞かせてください
以上について、6月10日までに御回答をいただきたく存じます。よろしくお願いいたします。
平成28年6月6日やや日刊カルト新聞 主筆ジャーナリスト/フリーライター鈴木 エイト
◆フジテレビはカルト教団の言い分を垂れ流し
5月31日には、フジテレビみんなのニュースの特集コーナー・シュザイブで「あなたの知らない日本 “統一教会”とは何か?」と題した特集が放送された。
インタビューを受けた徳野会長が
(「信者からどのようにお金を集めているのか?」と訊かれ)「信者の皆さまの信仰心に基づく感謝献金 これがなんといっても収入源であります」
(「かつては組織的な献金ノルマはあったのか?」と訊かれ)「それはないです」
(「霊感商法的なことは現在ないのか?」と訊かれ)「現在、信者さんによる霊石販売というものはございません」
フジテレビみんなのニュース シュザイブ5/31放送より |
(宗教団体であることを隠した勧誘方法が裁判で違法と判断されたことについて訊かれ)「行き過ぎた面とか不適切な部分で社会の誤解を招くようなことがあったことは事実です」「また教会がオープンな教会になれるように努力し続けている」
などと発言、教団サイドの言い分を垂れ流すという呆れたものだった。
◆メディアの責任は大きい
統一教会(家庭連合)は現在、本部広報局を中心に教団のPR活動に力を入れており「まともな宗教団体である」ことをアピールしている。同教団については組織的に霊感商法・正体隠し伝道・エンドレス献金など数々の不法行為や人権侵害を引き起こしてきたことが指摘されている。そのような教団やそのフロント組織が行なう表向きの活動を好意的に紹介することは、これら前述の社会問題事態を覆い隠すことになり、新たな被害の発生も懸念される。
メディアは問題教団の宣伝に利用されることのないよう襟を正すべきである。
大手広告代理店が介在してんだろ
返信削除CM枠ではなく番組枠ごと用意して
案件的に広告代理店というより政府の意向に逆らえないって気がしますね……
返信削除選挙前に安倍政権が統一教会の支援を得るためにやっているはず。
返信削除金がほしいところがあるんだろう。
返信削除政界、マスコミなど、金目当てなんだ。
信者はカードローンで献金してて被害額トップの組織を
これほどまで擁護しているのは、その金目当ての組織があるからでしょう。
オウム以下ですねと公安から言われているカルトにはご注意を!
なお伏見稲荷大社や立正交成会は(国でなく)利害関係人から解散命令請求を出されたことがあり、請求自体は通らなかったものの宗教力を発揮してクリーンな運営になっていると言われている。二世が命がけで記者会見してるとこに支離滅裂で差別的なFAXを送り付けてくるカルト宗教には宗教法人課税しかない。
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