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2018年3月20日火曜日

日本脱カルト協会が会見「麻原以外の12人の死刑回避を」=三女のメディア露出にも言及

霞が関・司法記者クラブでの会見
オウム真理教事件の死刑囚13人のうち7人が東京拘置所から全国5カ所の拘置所に移送されたことを受け、日本脱カルト協会は3月15日、上川陽子法務大臣に教祖・麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚を除く12人について死刑を執行しないことを要請書を送付。19日に東京・有楽町の日本外国特派員協会と霞が関・司法記者クラブでそれぞれ会見し、要請書の趣旨を報告した。

日本脱カルト協会(JSCPR)は、1995年のオウム事件発覚を契機に設立。「議論ある団体」の元メンバーや家族、心理学者、臨床心理士、弁護士、精神科医、宗教社会学者、聖職者、カウンセラー、ジャーナリストなどで構成される。

同協会はこれまで3度、松本死刑囚を除く「弟子」たちの死刑を執行しないよう法務省などに要請しており、今回で4度目。オウム事件に絡む全ての裁判が終結し、死刑囚の東京拘置所からの分散留置が始まって執行の可能性が高まったことを受けて、改めて要請した形だ。内容は「12名の体験した事実は、今後我が国が同種事件の再発防止策の検討やカルト問題に取り組む上で、この上なく貴重な知見」として松本死刑囚以外の12人について「死刑を執行することなく、実質終身刑の無期懲役刑に減刑」する恩赦を求めるもの。

同日中に日本外国特派員協会と霞が関・司法記者クラブでつづけて会見し、報告。会見には、日本脱カルト協会代表理事・西田公昭教授(立正大学)、同理事・滝本太郎弁護士、同事務局長・山口貴弁護士、同会員でオウム真理教家族の会会長の永岡弘行氏の4名が出席した。

西田公昭教授
「死刑囚12名の多くは心の中では脱会して反省しています。そして死刑を受け入れなければならないという中で、残りの人生、生きている中において、自分たちがどうしてこうなってしまったのかという問題をこの世に残したいという意思を持っています。しかし日本の制度の中では、私がいくら望んでも、そうそう簡単に彼らに接見し調査することができずにいました。このまま終わってしまうと、現在世界を悩ます宗教的テロリズムという問題についての重要な調査ができないのは学術的に大変損害で、世界の中に貢献する日本にとっても大変もったいない話だろうと思います」(西田教授)

滝本太郎弁護士
「この(12人の)中には、坂本一家を殺した人も、私を殺そうとした人も、もちろん入っています。しかし私はカウンセリングの中で、また検察側、弁護側いろんな立場での証人として立つ中で、この12人を死刑にしてはならないと感じてきました。麻原は頭で、彼らはまさに手足でしかなかったと感じます。特に94年6月からはLSD、それから覚醒剤も使われ、激しい異常な精神状態にあったと思われます。それ以前の岡崎(一明)死刑囚ついても2カ月間真っ暗な部屋の中に置かれるなど、異常な精神状態にされました。彼らは、破壊的カルト集団オウム真理教を崩壊させるためにも、また、同じような事件を起こさせないためにも、死ぬまで反省し、その考えを反芻して、ときに発表してもらう必要がある」(滝本弁護士)

永岡弘行氏
「多くの死刑囚が死にたい死にたいと言いました。とんでもない話しだと。とにかく我々に力を貸してくれというお願いは、行くたびにしてまいりました。なんとか生き延びていただいて、後世のために、二度とこういう問題が起きないようにお力添えいただきたいと思っております」(永岡氏)

会見では、松本死刑囚の三女・松本麗華氏(アーチャリー)がメディアで麻原の死刑を執行しないよう主張している点にも言及された。

山口貴士弁護士
「当会としてコンセンサスがあるのは、12人について死刑を執行するなという点であって、麻原の死刑を執行するのか否かについて当会は統一見解を出しておりません」(山口弁護士)

「麻原彰晃の三女(松本麗華氏)が最近メディアに頻繁に出演していて、自分自身の父親について死刑を執行しないでくれ、治療を受けさせてくれと。(麗華氏が)“12人の大切な仲間”と言って、我々が死刑を執行しないでくれと求めている12人についても死刑を執行しないでほしいと言っています。当会と麻原の三女とはかなりスタンスに違いがあります。当会としては、一連のオウム事件の刑事捜査によって明らかにされた事実を前提としているのに対して、三女はそもそも刑事捜査、公判を通じて得られた結果を全く受け入れていない立場です。(JSCPRと三女とでは)寄って立つ事実が全く違うということです」(山口弁護士)

「私個人としては、もし麻原彰晃が病気であるとして、その病気を治すことができて話を聞くことができるのであれば、麻原さえもいま殺す必要はない気さえします。しかしこれまでの経緯からすると、それも簡単ではないことは理解していますので、もはや望めないのだという判断と国民感情の中で死刑執行を望むというのならば、私が何か言ってもしょうがないのかもしれません。が、それ(死刑回避あるいは延期)に価値があるのかという点についてはもう一度皆さんに考えていただきたい。別のメディアを見ますと、2世信者とも言える(松本死刑囚の)娘である三女が父親についてのコメントを出していますが、彼女のような2世信者というのは大変複雑な心情であるということも理解していただきつつ、今後、そういった人たちに与える影響も含めて、カルト問題の複雑さを理解してもらう必要があります」(西田教授)

「(麻原の死刑については)賛成ですね」(永岡氏)

三女については、AbemaTIMESが3月16日に「麻原彰晃死刑囚の三女・"アーチャリー"松本麗華さんが父の治療を訴え続ける理由」と題する記事を掲載。松本智津夫死刑囚の「無罪」の可能性にまで言及して死刑執行をやめるよう求める麗華氏の主張を中心に紹介し、その中で、永岡氏がさも松本死刑囚を含めた死刑囚の死刑に反対しているかのような形で報道していた。

オウム真理教家族の会では、12人の死刑執行に反対する署名活動を継続している。

5 件のコメント:

  1. はやく殺せよ
    こいつらがやったことは、反省とか洗脳とかの同情の余地を超えてる

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  2. 犯罪捜査において心理士不足だよね
    シャクティーパッド然り
    ポア然り
    こういった問題は無くならないでしょう
    麻原彰晃=松本智津夫死刑囚のように確固たる意地をもつ奴
    生かすも処刑するも法務大臣次第だし

    福永法源受刑者のように開き直り続ける奴
    どうするんだ

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  3. >12名の体験した事実は、今後我が国が同種事件の再発防止策の検討やカルト問題に取り組む上で、この上なく貴重な知見」

    そりゃ再発防止には非常に役に立つけど、殺された被害者や遺族の気持ちはどうなるのか?って思う。

    一方で、死刑後に、サリン事件が風化してしまうのも問題。

    麻原は、自己保身ばかり。ひとっかけらの反省もない、そして幹部を利用して自分は手を汚さずに犯罪をさせてた。絞首刑で短時間で死ぬ苦しみでは、刑が軽すぎる、長期間苦しんで苦しんで死ぬべきだ。

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  4. >絞首刑で短時間で死ぬ苦しみでは、刑が軽すぎる、長期間苦しんで苦しんで死ぬべきだ
    拘置所で死刑を待ちながら老いていく日々こそが苦役と厳罰に当たるのかもしれませんね。

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