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2019年9月19日木曜日

幸福の科学によるアグネス・チョウ氏の“霊言”はなぜヤバいのか

16日に東京・新宿で行われた幸福の科学のデモと、それに対するやや日刊カルト新聞社のカウンター活動(右隅)
香港民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)氏の守護霊を呼び出したと称するニュースをネット上で配信し、周氏本人から削除を求められた幸福の科学。しかし削除に応じないばかりか、周氏の「霊言」と称する内容を収録した書籍の発刊も強行。9月16日には、周氏の霊が語ったと称する「香港革命」をタイトルに掲げたデモ行進を東京・新宿で行い、今後も名古屋や広島で行う予定だ。

周氏への迷惑も顧みず「悪ノリ」の手を広げる幸福の科学。しかしこれは単なる迷惑霊言というだけではなく、日本で幸福の科学が「革命」を起こすという教祖・大川隆法総裁の荒唐無稽なプロジェクトの一環だ。その実情を、改めて周氏の霊言と称する教団の書籍その他から検証する。

『自由のために、戦うべきは今』発刊と東京でのデモ開催までの経緯は、本紙既報の通り。

周庭(アグネス・チョウ)氏が香港への自衛隊出動を要望? 幸福の科学がデマを誘発

幸福の科学が周庭(アグネス・チョウ)氏の霊言本出版を強行、16日に新宿でデモも

16日のデモ参加者の大半は幸福の科学信者と見られるが、ウイグルの人権問題等にかんする当事者や活動家、幸福の科学とは別途ヘイトスピーチ活動などを行っているレイシストの姿もあった。現地でのウォッチャーらの目撃証言を総合すると、1000人程度の規模だったが、デモ後、幸福の科学は2500人と発表。また、今後大阪、愛知、広島でも同様のデモを開催するとして信者らを煽っている。

東京でのデモに対しては、やや日刊カルト新聞社の呼びかけによるカウンター活動が行われた。カウンター参加者たちは「幸福の科学はアグネス・チョウさんに謝罪せよ」「大川隆法はインチキ霊言を撤回せよ」「香港は幸福の科学のオモチャじゃないぞ」「イタコに謝れ」などと、それぞれに声を上げた。



■「アグネス・チョウ霊言」の実態

16日の幸福の科学側のデモの正式タイトルは「#香港革命 ─自由のために、戦うべきは今─」。書籍『自由のために、戦うべきは今』で、さも周氏の言葉であるかのように記載されているセリフを利用したものだ。当日のデモでは、「香港革命は神の革命だ!」などと意味不明のシュプレヒコールもあった。香港の民主化運動を応援する体だが、実際には教祖・大川隆法総裁や教団の主張(霊言と称するものも含む)を声高に叫ぶものだ。

周氏の霊言の内容は前回の記事でも紹介したが、改めてもう少し詳しく見てみよう。

大川総裁はまず中国の習近平国家主席の守護霊を降ろしたと称して喋り、これに続く形で、周氏の守護霊を呼び出したと称して喋った。その流れで習近平氏を「穢らわしい」ものとして捉えるところから会話が始まる。

以下、「アグネス・チョウ守護霊」と書かれている部分が、周氏の霊を降ろしたと称した大川総裁のセリフだ。引用部分にある「綾織」「釈」等は、霊(と称するもの)にインタビューしている教団幹部たち(肉体)である。

【2019年09月13日発刊】『自由のために、戦うべきは今 習近平vs.アグネス・チョウ 守護霊霊言』(大川隆法・著、幸福の科学出版)
アグネス・チョウ守護霊 ウエ、ウエ、ウエ、ウエ。習近平、臭い、臭い。臭い、臭い。臭い、臭い。おじさん臭い。うーん、もう、嫌だわ。ハア、嫌い。ウエエエ(会場笑)
(略)
綾織 先程の穢らわしい習近平氏守護霊の言葉としては、「死に方を選んでおいてくれ」と。
アグネス・チョウ守護霊 それは、「そちらが死ぬ方が早いのと違うのかな?」って。
綾織 あ、なるほど。
アグネス・チョウ守護霊 うん。もう年ですから。そっちこそ考えてよ。何? ガンで死にたいの? 心筋梗塞かな? それとも何なのかな? 脳梗塞? 何で死にたいのか。
綾織 (笑)まあ、彼を暗殺したい人もたくさんいるという説もあります。
アグネス・チョウ守護霊 毒、盛られないように、毒味係つけないといけないですね。

そして、香港民主化運動の理念や理想よりも、香港の中国からの独立や、日本以外も含めた他国の軍事介入によって中国を屈服させるべきといったたぐいの大雑把な話が大半を占める。

【2019年09月13日発刊】『自由のために、戦うべきは今』
アグネス・チョウ守護霊 いろいろ考えはあるけど、世界の国は二百カ国近くあるんだろうけれど、中国を挟み撃ちするには、それは「アメリカ」と「日本」が挟み撃ちするのが一番効果的なのは確実なので。この二カ国が中国に対して強硬な意見を言えば、そうは言ったって、全然聞かないわけにはいかないと思いますよ、うん。

【2019年09月13日発刊】『自由のために、戦うべきは今』
アグネス・チョウ守護霊 もちろん、将来的には、できたら政治家になって、そういうことをちゃんと実現していきたいと思うけど、まあちょっと力が足りなくて不十分なんですが。もっと大きなパトロンがつかないとちょっと無理かなとは思ってるけども、できたら、「香港独立」まで持っていきたい。
綾織 独立まで考えられていますか?
アグネス・チョウ守護霊 はい。「そこまで考えなければ勝てない」と思っています。
 いままで、「一国二制度」を維持したかたちで活動されていて、「独立派」と言われる方とはまた違うスタンスでいらっしゃったと思うんですけれども。
アグネス・チョウ守護霊 でも、「中国人」と言われるの、嫌になってきた。「香港人である」っていう気持ち。
 だんだん変化が出てきていますね。
アグネス・チョウ守護霊 「私達は香港人であって、中国人じゃない」っていう気持ちが強くなって。
うん。台湾人も「中国人じゃない」って言ったほうがいいと思うよ。「中国人だ」と言ったら、吸い込まれるから。

【2019年09月13日発刊】『自由のために、戦うべきは今』
アグネス・チョウ守護霊 うん、うん。本来は、「アヘン戦争」で取られたものだから、中国に返るのがうれしいし、香港映画でも、日本に対する抗日運動や、それから、イギリスに対する反英映画もつくったりもしてたけども、「実際、(中国に)返ってみたら、こんなにひどかった」っていうことを、今、経験してるのでね。だから、ボリス・ジョンソンだっけ? 「イギリスのトランプ」さん?
綾織 はい。そうですね。
アグネス・チョウ守護霊 「もう一回、香港を〝再占領〟する」って宣言してくれたら、すごく面白いことが起きる。
綾織 なるほど。イギリスの統治に戻るということですね。
アグネス・チョウ守護霊 うん。だから、いや、「統治に戻る」ではなくて、「香港の自治を認めて、独立性を認めなければ、もう一回、再占領も辞さない」みたいなことを言って、軍艦でも送ってくれると、ちょっと面白い。
最初、出だしだから、どんな人なのかもみんな分からないし、すごく怖がると思うんで。「イギリスのトランプ」って、何するか分からないから。
綾織 あっ、なるほど(笑)。はい。予想できないですね。
アグネス・チョウ守護霊 「大英帝国は、やっぱり護る」と。「オーストラリアだって、カナダだって、大英帝国」。これ、やっぱり、「香港も、大英帝国の一部に入れる」とか言って……。
(略)
アグネス・チョウ守護霊 そう、そう、そう。寂しいからね。寂しいから、増やしたほうがいいよね。ねえ?
「香港は、大英帝国の一員と見なす」って一方的に宣言したらいいんだよ。〝ダウニング街十番地〟で。
(略)
アグネス・チョウ守護霊 面白い。実際、戦争しなくても、それを言っただけでも、すっごい腰引けるよ、あの習近平。面白い。

【2019年09月13日発刊】『自由のために、戦うべきは今』
綾織 先ほど、「香港の独立」と言われましたけれども、中国本土のほうの民主化についてはどう考えますか。
アグネス・チョウ守護霊 ああ、やる。そこまで考えてる。
習近平さんは、実は、香港の機能を、深センとか、そっちのほうに持っていこうとしているけど、(私は)「深センとかを飲み込むかたちで香港を独立させ、『三国志』の呉の国みたなものを、南のほうにつくってしまいたい」という気持ちを持ってる。
(略)
綾織 「太平天国の乱」のような雰囲気がちょっとありますね。
アグネス・チョウ守護霊 (そう)なるかもね。なるかもしれない。可能性はある。
 香港の二十代の若い女性が、「北の人」「南の人」という言い方をしていまして(笑)、自分たちを「南の人だ」と言っていました。
アグネス・チョウ守護霊 うーん。
 「そういう意識の芽生えが広がっている」という認識はありますね。
アグネス・チョウ守護霊 ある、ある。だからね、私も北京語をあんまり話したくないから、大学を卒業できなくて困ってんのよ。アッハッハッハッ(笑)。標準語ができない。

そして、終盤では大川総裁へのヨイショも含んだ長ゼリフ。ここで、「神」だの「革命」だの「戦うべきは今」といった言葉が登場する。

【2019年09月13日発刊】『自由のために、戦うべきは今』
アグネス・チョウ守護霊 (略)今、「一帯一路」を潰しに入っているのは大川隆法先生だし、その思想の影響を受けている日本政府もやってはいると思う。
今、安倍さんは、ロシアとなかなかうまくいかない交渉をやっているけど、やっぱり、ロシアもアメリカも巻き込んで、中郷の野心を今、挫いとかないと。アフリカやヨーロッパまで中国が支配するようになったら、もう止まらない。世界が監視社会になり、個人の自由、基本的人権がなくなっていきます。
その理由は、結局、「神への信仰がない」ことです。無神論、唯物論は、結局、人を一つの歯車として見て、「有用かどうか」だけを判断する。そういう感じで人を見ている国家と早く戦わないと、敵が肥大化してくる可能性がある。
アグネス・チョウ守護霊 私たちは死ぬかもしれない。でも、無駄死にではないと思っている。
私たちが今戦わなければ、次に台湾で悲惨なことが起きるでしょう。
それが台湾で起きたら、次に、南シナ海など、いろいろなところでも起きるでしょう。中国がつくっている爆撃基地、ミサイル基地から「アジアの支配」が始まるでしょう。ヒットラーがやったのと同じことを、終身制の習近平は絶対にやるから。いずれトランプさんはいなくなるので、その体制をつくらなきゃいけない。それをつくるためには今の安倍政権でも不十分で、ほんとは、あなたがたがいる幸福実現党が、もうちょっと政府の中枢に入れなければいけなかったけど、日本はその革命に十年間失敗し続けている。
われわれは、もしかしたら死ぬかもしれないが、われわれが死ぬことによって、もし、周辺諸国や世界の国々が、「基本的人権を護り、神を信じる民主主義が正しいのだ」ということを確信できるなら、その死は無駄死にではないと思っています。
だから、われわれは、千人や二千人、一万人が死ぬことぐらいは、もう覚悟していますけども、戦います。
日本は、われわれの屍を乗り越えて、国是を変え、「正しいものとは何か」をはっきりと言える国になってください。
強いもの、長いものに必ず巻かれることばかりを考える、本音を言えない国から脱皮して下さい。
アグネス・チョウ守護霊 ほんとはね、できたら自衛隊を送っていただきたい。自衛隊を送って下さい。本当の願いは、それです。でも、今の政権には、たぶん、できないだろうと思います。私と会わないぐらいだからね。できないだろうけど、
邦人、日本人が(香港に)二万人いるんなら、避難しかないと思う。邦人を日本に移すことしか考えないだろうけど、二万人の日本人がいるなら、「邦人保護」の名目で、どうか自衛隊を送って下さい。
そうしたら、アメリカも動きますから。アメリカは絶対に動くから。アメリカが先に動いてくれることばかりを待っている日本だと、何も世界は動かない可能性があります。
この本を読む人が多いのか少ないのか知らないけれども、できたら「邦人保護」の名目でいいから、香港に自衛隊を送って下さい。そうしたら、アメリカ軍も絶対に来る。
そして、「〝大英帝国〟にはまだ責任が残っている」と言ってボリス・ジョンソン(首相)を動かし、あっちからも(軍を)送らせて下さい。
アメリカ、イギリス、日本の三つが軍隊を送ってきたら、われわれは戦い続けることが可能です。
ただ、みんなが〝知らん顔〟をした場合には、われわれは倒され、台湾も次に倒されることになると思います。
アグネス・チョウ守護霊 「戦うべきは今」だと私は思います。
私の命なんて、それは習近平の心一つです。「十月一日までに〝お掃除〟をしろ」ということに、私を葬ることまで入っているなら、私を殺すことができる可能性のある人にとっては、おそらく百通りぐらいの殺し方があるでしょう。
事故なんかいくらでも起こせますからね。クレーン車が急に回転して殺したって構わないし、火が点いて家事になったって構わないし、内部分裂、内部抗争で殺されたようにも見せてもいいし、警官の流れ弾が当たってもいいし、いくらでも研究していると思いますよ。
そして、「その結果、どうなるか」まで研究していると思います。
ただ、私たちには、千人、二千人、一万人、そのぐらいが死ぬ覚悟は、もうできています。
これは「革命」です。「独立」を目指す方向に、だんだん率いていくつもりでいます。
日本のみなさんの応援を期待しています。

9月はじめに幸福実現党がネット上で『幸福実現NEWS』として配信し、中国メディアまで巻き込んで炎上した「霊言」はごく一部。周氏本人の抗議にもかかわらず出版が強行された書籍には、こうして過激な言葉で日本を含めた他国の支援を求めるかのような主張が並ぶ。

しかも、周庭氏が幸福の科学や大川総裁を好意的に評価し、「神への信仰がない」ことを理由に中国を批判しているかのような内容まで含まれている。周底氏の考えであるかのような装いで自教団や教祖を権威づけするものだ。

一方で、これが周氏の本心であるかのように扱われているこの書籍の内容は、中国国内である香港で活動する周氏の命にさえ危険を及ぼしかねない。ネット上で配信された『幸福実現NEWS』だけでも十分にその危険性を孕んでいたが、書籍の内容はさらにひどい。

■霊言はデマ

同書にも説明が掲載されているが、幸福の科学の教義では従来、守護霊の言葉は〈本人の潜在意識にアクセスしたものであり、その内容は、その人が潜在意識で考えていること(本心)と考えてよい〉とされている。幸福の科学の公式サイトでは守護霊について〈本人とほとんど一体化している〉とまで書かれている。
【幸福の科学公式サイト】霊言とは何ですか?守護霊霊言のメカニズムや疑問を徹底解説【霊的世界のほんとうの話】
「守護霊」は、地上に生きている人の「潜在意識」であり、生きている人の「本心」「本音」そのものです。
(略)
守護霊でありながら、自分が守護霊であると分からず、「本人」だと思い込んでいる場合もあるほど、本人とほとんど一体化しているのです。

ところが今回、周氏からの抗義に対して幸福実現党が発表した声明には、こう書かれている。

【2019年9月6日】幸福実現党の声明
香港の民主活動家である周庭氏より「幸福実現NEWS」特別号に掲載されている内容につき、一部削除要請がありましたが、本内容は、周庭氏の守護霊の発言を紹介したものであり、地上の御本人の発言ではありません。「霊言」とは、あの世の霊存在の言葉を語り下ろす現象です。私たち幸福実現党は宗教政党として、中国共産党の覇権主義を止め、香港および世界の自由・民主・信仰を守るためにこれからも戦い続けてまいります。

日頃は守護霊の言葉を本人の「本心」だの「本人と一体化」だのと言っていながら、本人から抗議されると「地上の御本人の発言ではありません」と逃げを打つ。それでいながら、抗議を無視して出版を強行した書籍には、依然として周氏の「本心」であるとする説明を掲載している。

場面によって設定が変わる主張など、「教義」だの「宗教的真理」などと呼べる代物ではないだろう。科学を用いて検証するまでもない。ご都合主義に基づいた単なるデマだ。

しかも現役信者や元信者の証言を総合すると、幸福の科学は周氏の霊言『自由のために、戦うべきは今』を通常の霊言より多く印刷し、献本(信者が購入し知人などに無償で配る)活動を強化するキャンペーンに入っているようだ。中部圏だけでも教団は「3万部」を献本目標としている。

このことを踏まえると、16日の東京でのデモ、今後予定されている愛知、大阪、広島でのデモは、幸福の科学の出版キャンペーンとも言える。

■革命をしがたっているのは大川隆法総裁

周氏の「霊言」(と称するもの)を使って、周氏の意見であるかのように「革命」だの他国の武力介入だのを謳っている幸福の科学だが、それは周氏ではなく教祖・大川隆法総裁の願望だと考えればわかりやすい。実際、大川総裁は、2009年の幸福実現党結成の際に発刊した『幸福実現党宣言』(大川隆法・著、幸福の科学出版)で、こう書いている。

【2009年6月1日】『幸福実現党宣言』
「幸福実現党宣言」は、「神仏の存在を認め、正しい仏法真理を信じる人々の力を結集して、地上に、現実的ユートピアを建設する運動を起こす。そして、その政治運動を、日本を起点として起こしつつも、万国の人々にもまた波及させていく。正しい意味での世界同時革命を起こすつもりである」という宣言です。
このように、「マルクスの逆をやるつもりである」ということであり、人類を不幸にする一切の政治的な勢力と決別し、対決し、真理を地上に根付かせて、その真理に基づいた国家運営、政治運営をなしたいと考えています。

2015年に発行され信者に販売されている冊子『幸福実現党の目指すもの』にも、上記と同じ部分が抜粋され収録されている。これは信者が携行している幸福の科学の基本経典『仏説 正心法語』と同サイズの冊子だ。

つまり『幸福実現党宣言』のうち「世界革命」に関するこの記述は、幸福の科学における重要教義であるということだ。

また2013年頃の教団の内部文書には〈アジア・アフリカで実現党が「革命」を起こし逆輸入〉といった記述もある。他国の政治情勢を利用して騒ぎを起こすことで、日本で自分たちの宗教的価値観に基づく自称「革命」を起こすことにつなげよう、というわけだ。

もはや「アグネス・チョウ守護霊霊言」は、教団内部の信者に向けた自己宣伝や権威付けにとどまらない。他国の民主化運動にちょっかいを出すことで自分たちの影響力を強化し、それによって日本社会を自分たちの都合の良いものに作り変えようとする、外向けの活動の一環だ。

実際に16日の東京でのデモには少数とは言え、ウイグルの人権問題に関わる人々や香港民主化運動を応援する人々、そして幸福の科学とは無関係に特定の国や民族を憎悪するヘイトスピーチ活動家が参加していた。すでに巻き込まれている部外者たちがいる。

かつてオウム真理教は、1990年の衆院選に教祖・麻原彰晃(松本智津夫)を含む教団幹部ら25人を立候補させ、全員落選した。当時すでに坂本堤弁護士一家などを殺害していたが、教団が日本支配を目指して本格的に武装化路線を取り始めたのは、この衆院選以降と言われる。

幸福の科学は、幸福実現党を結成して候補者337人が全員落選した2009年衆院選の際、オウムと比較されたが、武装化路線に走ることはなかった。現在に至るまで10年間、国政選挙のたびに候補者を擁立しては全員が落選するということを繰り返してきた。一見、愚直に思えるかもしれない。

しかし2009年衆院選では自ら立候補した大川総裁は、それ以降、二度と立候補しなくなった。その代わり、「世界革命」を謳って幹部や信者たちを煽り、海外で騒ぎを起こして革命を日本に「逆輸入」するなどという計画まで立てさせている。

選挙に負けてテロに走ったのがオウム真理教なら、選挙に負けて「他人の褌で相撲を取る政治工作に走った」のが幸福の科学だ。

今回、中国メディアをも巻き込んで炎上した「アグネス・チョウ守護霊霊言」なるものは、単なる「霊言と称するデマ」という問題にとどまらない。部外者を巻き込んで、日本を自団体に都合のよい社会に変える自称「革命」につなげようとする計画の一環であり、そのために周氏の名前を無断で利用し、周氏の命まで危険にさらしている。当然、そんなものは周氏本人も、香港民主化運動に関わる香港市民も望んでいないだろう。

また幸福の科学が香港を応援する体で「神の革命」などと言い放ち香港支援運動に食い込んでくることで、日本での香港支援の運動に混乱や分断を招きかねない。

いままで何百冊もの霊言本を出版してきた大川総裁と幸福の科学。その中で、今回の周氏の霊言の内容、利用方法、目的は、過去最高レベルで悪質かつ有害と言っていい。

11 件のコメント:

  1. 「香港革命は神の革命」
    幸福の科学の神は左翼なのか。

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  2. 本人の(アグネス)氏了承がないと大変なことになるのではないかと心配です

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  3. 平成です。2019年9月20日 13:31

    ネオリベ宗教団体はむしろアメリカの方が向いているのでは?
    こういう本を出しちゃうと、その信憑性がどうであれ、中共に武力鎮圧の口実を与えかねないのでは?

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  4. 地下鉄を破壊し、警官隊に火炎瓶を投げまくり、今週はショッピングモールを襲撃したそうですよ。「民主派」とやらは。https://www.scmp.com/news/hong-kong/politics/article/3029879/anti-government-protesters-rampage-through-hong-kong-police
    (香港で一番古く、信頼度も高い英字紙であるサウスチャイナモーニングポストのサイトです)
    https://orientaldaily.on.cc/cnt/news/20190923/00174_001.html
    (香港で部数が一番多い華字大衆紙の東方日報。抗議する市民は集団暴行されたと)
    幸福の科学がここまで破滅的な破壊活動をやったという話は聞きませんし、「民主派」とやらが暴徒を非難したという話も聞きません(それどころか警察ばかりを非難し、即時釈放と全面免罪を要求してる)から、むしろ大川隆法の方が良識人じゃりませんか? 暴徒を鎮圧してくれるのなら、自衛隊でも科学特捜隊でもウルトラ警備隊でも大歓迎じゃないの。暴徒どもは星条旗を得意げに振り回しているから、アメリカ軍だけは駄目。

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  5. 火炎瓶まで投げられなくても、香港は異常な状態にあります。

    http://hd.stheadline.com/news/realtime/hk/1595269/即時-港聞-修例風波-中學生沙田新城市廣場聚集-有人疑因發生口角被追打
    これは、「座り込み」をやっていた制服の中学生が、集団で公然と改札機を飛び越えてタダ乗りをしている現場。
    地下鉄は暴徒の運休要求を拒否して運航を続けたから、暴徒の運航妨害に警察を呼んだから、暴徒どもにひどい逆恨みをされて、香港各地の駅を焼き討ちされ、券売機を破壊されるなどの被害を受けていますが、「俺たちのいいなりにならない奴は極悪人! 何をされても当然!」というそれこそ破壊的カルト思考が年少者までもを広範に蝕んでいるのがよくわかる。だから暴徒どもは警官どころか市民にも平気で集団暴行し、隠しきれなくなるとあいつは何々(中共党員・私服警官・暴力団員・その他、そいつが勝手に憎悪する存在。仮にそうでも集団暴行が許されるはずがない、ってこともわからないカルト思考の露呈)だとかデマカセを喚いて凶悪犯罪の正当化を図るのです。誰が法治社会の危機をもたらしているのか、それこそ子供でもわかります。「誰が何を非難している・していない」ということをはっきり確認しましょう。オウム真理教の犯罪行為は一握りの幹部だけが秘密裏にやっていたのであって、大半の信者は何も知らなかったのですが、次から次へ証拠が明るみに出てきてからは、ちゃんと論理的に考えることができた常識人たちだった。今の段階でここまで大規模な暴力犯罪が公然と横行しているのに、躍起になって事実を捻じ曲げて喧伝する連中が、オウム真理教よりもましな存在だとはとても思えません。

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  6. 暴徒どものほうが、大川隆法じみてきました。

    http://std.stheadline.com/daily/article/detail/2067809/日報-港聞-黑衣男屍浮荃灣惹疑-家人指沒參與遊行
    http://hd.stheadline.com/news/realtime/hk/1598599/即時-港聞-荃灣28歲浮屍男涉詐騙案缺席聆訊-黑衣市民公園燒衣拜祭獻花
    黒い服を着た死体が浮いていた。どこを調べても事件性はなく、「自殺」と断定された。遺書も見つかり、確認された最後の消息からも、「自殺」と考えて何もおかしくない。絶対に、デモに行ったきり行方不明、じゃない。何よりも遺族がそう言っている。にも関わらず、暴徒どもは、この死者が警察に殺されたお仲間だと騒ぎ、これ見よがしに大追悼行事をやっている、という新聞記事です。

    死者には自殺するような動機が明らかに存在しており、それを知っていた家族や関係者は、自殺を止められなかった責任にさぞ打ちひしがれていることでしょう。その悲痛な遺族をズタズタに踏みにじって恥じない、自分たちの卑しい壊乱欲の正当化に利用することしか考えない、という点で、大川隆法と強い共通点があります。

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  7. こちらは東方日報より。家族や友人たち、本当に死者と親しかった人たちの悲痛な声。
    https://orientaldaily.on.cc/cnt/news/20190925/00176_013.html
    なお、「民主派」とやらが、このような狂態を非難した、という情報は見当たりません。あるというなら、教えてくださいな。

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  8. https://hk.on.cc/hk/bkn/cnt/news/20190926/bkn-20190926003939566-0926_00822_001.html?refer=hn1
    ショッピングセンターで非番の老警官が、集団暴行に遭ったそうですよ。武器も持ってない非力な年寄りを、「こいつ警官だ」という理由で。
    故佐々淳行氏だったら、なんて評しますかね? 筋を通して暴徒を非難するか、それとも筋を曲げて無理やり正当化するか?
    相変わらず、実際に非難してるのは香港警察当局だけ。

    http://std.stheadline.com/instant/articles/detail/1100012/即時-香港-修例風波-大圍站男子疑跳閘-休班警阻止遭兩男襲擊
    改札機飛び越え・タダ乗り運動が、ますます広がりつつあるようです。公共機関に敬意どころか敵意満載の連中が、自由だ民主だ人権だぁ? 不正乗車はどこの誰でも高額の罰金に処せられる、ただの犯罪でしょ? 香港の法治社会がどうのとか抜かしながら、このような行為を非難するどころか、取り締まろうとする警察ばかりを罵倒するような輩を、私は一切支持できない。

    https://hk.on.cc/hk/bkn/cnt/news/20190926/bkn-20190926164009285-0926_00822_001.html?refer=hn2&eventsection=hk_news&eventid=4028828d62039fca01621f88f7b810ea
    中学生たちが顔を隠して徒党を組んで、ある立法会議員(暴徒どもの我が物顔の狼藉を非難している議員)の肖像写真を歩道橋に敷き詰めて踏みにじって、他人にも踏めと要求して気勢をあげる姿(2枚目の写真)。当の議員氏どころか歩道橋の管理当局にも一切無断なのは明らかですが、この場所に限らず今香港各地の歩道橋や地下道で展開されている光景です。
    「はだしのゲン」の序盤、原爆投下前の広島市で、ゲン兄弟と母親を憲兵が横柄に呼びとめて、道に描かれたルーズベルトとチャーチルの似顔絵を踏みつけて行けと命じる異様なシーンがありましたが、私はそれを想起しました。

    憲兵「きさまたち、鬼畜米英をにくむ気持ちをわすれてはいけんぞ」
    母親(聞こえないように)「あんなものをふんづけて戦争に勝てるとおもっているんだから情けないね」

    大川隆法でも、こんなことしないでしょ。少なくとも公道上では!

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  9. 3番目、新聞社のサイトが更新されてしまい、写真の位置が変わっています。2番目じゃなく、もう少し奥。
    代わりに、もっとわかりやすい記事を紹介しましょう。
    http://hd.stheadline.com/news/realtime/hk/1596241/即時-港聞-修例風波-朗屏邨天橋地上貼滿何君堯黑白相


    この議員、ひどく暴徒どもに憎まれ、事務所どころか父母の墓を荒らされるという被害に遭っています。
    http://hd.stheadline.com/news/realtime/hk/1551045/即時-港聞-雙親墳頭遭破壞-何君堯-人神共憤-破壞者應自首

    この議員は、行政長官の権限で緊急法を制定し、まずデモの覆面を禁止(まともなデモ隊は堂々顔を出して主張するが、暴徒は逮捕を恐れて顔を隠して狼藉に及ぶから)し、「記者」は警察に登録して番号付きのベスト着用を義務付けよ(暴徒が黄色いベストを着て報道陣になりすまし、明らかに警官の妨害や集団暴行への加勢すらしているから)と訴えていますが、それが暴徒どもには極悪人にしか見えないのでしょう。
    http://hd.stheadline.com/news/realtime/hk/1597726/即時-港聞-修例風波-何君堯促特首為-緊急法-進行立法-推記者登記制度

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  10. 宗教2世を無視してきたのは
    自民党、公明党、NHK、皇室、マスコミ、メディア

    返信削除
    返信
    1. 2021年にNHK「論座」で宗教2世についての特集をしています。
      https://dailycult.blogspot.com/2023/11/nhk2.html?m=1

      デマより法華経を唱え南無妙法蓮華経と唱えましょう

      削除