ファンによる大川隆法氏の勝手葬儀しめやかに 教団はいまだ死を公表せず

　3月に死去した幸福の科学教祖で地球至高神で再誕の仏陀である大川隆法総裁の葬儀が5月24日、大阪府内の葬儀場で行われた。幸福の科学は大川氏の死を公表せず、葬儀もあげていない。今回の葬儀は、大川氏のファンらが勝手に開催したもので、信者以外にも一般公開された。参列した男性（48歳・自営業）は、「信者ではないが大川さんの大ファン。これで少し心の整理がついた」と語った。

　この日、葬儀に先立って大阪のライブハウス「なんば紅鶴」でトークイベント「故・大川●法を勝手にメモリアル！」が開催された。やや日刊カルト新聞社の藤倉善郎総裁、ルポライターの村田らむ氏、謎のコレクターのナロプメン氏が、大川氏の生家や教団の施設、活動の様子などを記録した写真や映像を上映しながら思い出話に花を咲かせた。

読経と金砂供養

　その後、近くの葬儀場「亜麻烏（アマガラス）」に移動。村田氏の司会によって、導師の藤倉善郎さんが地球至高神エル・カンターレである大川氏を称え感謝する「主への祈り」などを唱えた。主催者発表で1100万人の参列者が、次々と「金砂供養」を行った。これは焼香の代わりに金色の香炉灰を香炉に移し替える、幸福の科学式の葬儀で行われる特有の儀式。

　導師からは、エル・カンターレのありがたい逸話を紹介する法話も。

導師によるありがたいご法話

「本日、皆様（お棺の中の）故人とご対面されておわかりかと思いますが、これは教団が信者に300万円で売っている故人（エル・カンターレ像）でございます。この他に1500万円の故人もございまして、これを北朝鮮に向けて安置するとミサイルを防げると言われ、ある信者さん達がお金を出し合ってそれを買い支部に安置したそうでございます。ところが直後に北朝鮮がミサイルを発射したため、信者さんは目が覚めて幸福の科学をおやめになりました。その際、自宅に置いていたこちらの300万円の方の故人を金槌でボッコボコにしたそうでございます。このように故人は、信者の恨みすらもその身で受け止められた、非常に慈悲深い方でございます」

　遺影として使用された大川氏の顔写真入りの額縁は、幸福の科学が御本尊として信者に100万円で売っていたもの。法話では、かつて誕生日プレゼントでこれと同じものを受け取ったオウム真理教（ひかりの輪）の上祐史浩氏がヤフオクで売っぱらおうとした、心温まるエピソードも披露された。

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　最後に、「異教徒や無神論者の方もいらっしゃると思いますので、ご無理のない範囲で」（導師）と前置きした上で、参列者たちによる「エル・カンターレファイト」が行われた。幸福の科学における悪魔撃退の最強の修法とされる。

「ライト！　クロス！　ライト！　クロス！　エル・カンターレファイト～！！！」

　参列者には、エル・カンターレファイトのやり方を記した教団の内部文書が配布された。

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　終了後、取材に応じた参列者の男性（48歳・自営業）は、こう語った。

「私も大川さんから霊を呼び出されたことがある。信者ではないが大川さんの大ファンで、東京から駆けつけた。教団が葬儀をあげてくれないので困っていたが、これで少し心の整理がついた。笑顔の絶えない良い葬儀だったと思う。一周忌や三回忌もやってほしい」

　会場となった「亜麻烏」は、「推しのために好きに作れるお葬式」をテーマにした推しキャラ専用葬儀場。近く移転の予定だ。会場の経営者B・カシワギさんも「今日のためにこノ場所を作ったのかもしれない。この場所での最後の催しを、こんなビッグネームの葬儀で締めくくることができてありがたい」と、故エル・カンターレへの限りない感謝を口にした。

　葬儀の様子は、藤倉総裁と村田らむ氏が共同運営するYouTubeチャンネル「フジクラム」で公開されている。

参考記事：大川隆法氏の死亡届が提出された日には重要な意味があった…後継者問題にも異変か（デイリー新潮）