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2010年4月15日木曜日

ホームオブハート問題、TOSHI「今後も戦う」

 昨日、自己啓発セミナー団体「ホームオブハート(HOH)」の被害者が、HOHとの和解が成立したことを発表しました。これを受けて、HOHの広告塔を務め今年1月に脱会したX JAPANのTOSHIが、mixiの日記で報告。同時に、HOHと今後も「正面から戦っていきたい」と語っています。

【ToshIさんの日記 2010年04月14日】被害者の皆様と紀藤弁護士の全面勝訴的終結

以下のような文章が紀藤正樹弁護士のブログに掲載されました。

「被害者らの主張を、でっちあげなどと述べてきたホームオブハートが、被害者側の請求をすべて認めるものであり、言わば白旗とも言えるものであったことから、被害者らとしては、2004年4月から続く、一連の紛争にいったん終止符を打つこととし、この勝訴的和解を受け入れることにしました(2010年3月10日)。」(紀藤弁護士のブログより)

http://homepage1.nifty.com/kito/htp-info.htm


このような形で、ホームオブハート被害者の皆様や紀藤弁護士らのすべての関連裁判が、完全勝訴的に終止符を打つこととなりました。
皆さまにご心配をおかけしましたが、本当に今までありがとうございました。


今後は、このような多くの被害者がこれ以上出ないように、また、自分自身も13年間のすべてのものを奪われたことについて、正面から戦っていきたいと考えています。

 TOSHIが、HOHにかかわった12年間で(上記日記では13年になってますね)貢いだお金は10億円を超えるとみられています。また、1月の記者会見で彼自身が明かしたように、TOSHI自身も音楽事務所トシオフィスも破産し、元妻の守谷香氏もMASAYA(倉渕透氏=HOHの実質的主宰者)に取られてしまいました。

 一方で、HOH訴訟や、コンサートでのトーク、ウェブサイトなどでTOSHIは、被害者側の主張を「デッチアゲ」だとして被害者を誹謗中傷し、さらにHOHの広告塔として、ファンをHOHに勧誘する窓口の役割も果たしてきました。それがHOHの命令や洗脳による結果であったとしても、加害者側に立って振舞ってきたことの責任が消えるわけではありません。

 しかし、本紙ホームオブハート訴訟、被害者の“完勝”で和解=TOSHIの脱会が転機にで書いたように、今回の和解でTOSHIが果たした役割は小さくありません。そんなTOSHIが、自身の被害回復だけではなく今後の新たな被害者を生まないためにという目的も掲げて、今後も「正面から戦う」と表明したことは、脱会したという事実以上に評価できると思います。

 TOSHIはこうして、自らの役割を自覚し、それに基づいて行動することを表明します。では、HOHの広告塔時代のTOSHIを持ちあげたり利用したりしてきた人々はどうなのでしょう。

■ロート製薬、どうすんの?

 昨日、本紙・藤倉は、PJニュースでこういう記事を書きました。
【PJニュース 2010年04月14日】TOSHI脱会から2カ月余、ホームオブハートが被害者に全面降伏

(略)
ロート製薬は昨年、TOSHIやHOHをめぐる一連の訴訟を認識していながら、当時まだHOHの広告塔を務め被害者を口汚く誹謗中傷していたTOSHIを「目薬発売100周年」キャンペーンCMに起用。TOSHIのファンがHOHに引き込まれ被害にあうケースがすでに起こっていたことから、新たなHOH被害者を生み出す可能性が危惧されていた。ロート製薬は非公式に被害者から問題を指摘されていながら、何ら対応してこなかった。被害者の勝訴的和解は、HOHが自らの反社会性を認めたことを意味する。それはつまり、ロート製薬の姿勢もまた反社会的だったということだ(当時、骨髄移植推進財団劇団絵生コスモス文化支援機構雄一君を救う会なども、同じようにTOSHIの名を利用した)。
(略)

 ロート製薬は自社宣伝にMASAYA作の楽曲とともにTOSHIを起用し、しかもそれを「社会貢献」だとのたまわっていました。骨髄移植推進財団、劇団絵生、コスモス文化支援機構はともに、骨髄移植推進のチャリティー名目で舞台「友情」の公演を行い、そこでTOSHIの歌(MSAYA作曲)を使用し、メディアへの宣伝も行いました。雄一君を救う会は、難病の青年を救うための募金活動でTOSHIに協力を求め、TOSHIのコンサート会場などでお金集めをしました。各団体は、自らの目的のために反社会的団体の活動を利用したのみならず、反社会的団体がまるで「いいことをしている団体」であるかのようなアピールをすることに荷担した、まさに「タイアップ」関係にありました。

 ロート製薬は自らの利益のために反社会的団体の宣伝に荷担しましたが、ほかはチャリティー活動名目なので、ロート製薬の反社会性と同等に批判するのは酷かもしれません。特に雄一君を救う会の場合は、人命にかかわる緊急の目的を持っていたわけですから、同情の余地はあります。

 しかし雄一君を救う会を含め各団体が自らの目的のために反社会的団体とタイアップしていた事実は変わりません。また、今年1月にTOSHIが行ったHOH脱会会見で、上記各団体がTOSHIを利用していたことの問題性がはっきりした後も、各団体は、とくだん反省の声名等を発表していません。

 各団体をどう評価するかは、ひとまず読者にお任せしますが、現時点での事実関係だけは、ここに記録しておきます。

■TOSHIファンも芸能マスコミも責任を自覚しろ

 TOSHIは、HOHの被害者です。しかし、これまでHOHと裁判を行ってきたHOH被害者とは、大きな違いがあります。それは、TOSHIが芸能人であるという点です。

 TOSHIがHOHの広告塔であった間、被害者を傷つけるような内容のインタビュー記事ですら芸能マスコミ(特に女性週刊誌)が載せてくれたり、一部のファンがTOSHIを称賛してくれたりしていました。芸能人であるがゆえに、HOH信者ではない社会一般の人々さえも、「HOHのTOSHI」を持ちあげ、応援してきたのです。

 ふつう、カルトに入信してしまったとき、その人は社会一般から応援などしてもらえません。むしろ周囲から反対されたり迷惑がられます。場合によっては、職を失ったり、入信したことが理由で家族関係・友人関係が断絶したりもします。だからこそ余計にカルトの教えの影響ばかりを受けてしまうようになっていくという悪循環があります。逆に、カルトの外の人々の声に触れることが、脱会のための重要な要因になります。

 ところがTOSHIの場合、カルトに入ったのに、それを応援する一般社会の人間たちがいました。カルトに入って、カルトのために活動して、それを世間の誰もが知っているのに称賛してもらえる。さぞかしやりがいがあったことでしょう。ほかの被害者とは違う種類の悪循環です。しかも「社会とのかかわりが脱会のきっかっけになる」という出口が、ここには存在しません。

 こういう状況を作ったのは、ファンや芸能マスコミです。HOHによる洗脳だけではなく、ファンや芸能マスコミの姿勢も、TOSHI自身の被害と加害行為を長期化させた要因です。

 TOSHIのmixi日記には、「これからも応援します、頑張ってください」といったファンからのコメントも見られます。「これから」応援するのはいいとして、「これまで応援してきた」ことの問題性について少しは考えて欲しいものです。

2 件のコメント:

  1. 「これまで応援してきた」ほとんどの人はホームオブハートなんかのTOSHIではなく、X JAPANのTOSHIを応援してきたんです。

    まぁ、Xのファンじゃない人から見たら
    ホームオブハートのTOSHIを持ち上げてることには変わりないんでしょうけどね(汗)

    これからは胸を張ってTOSHIを応援していきます。

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  2.  TOSHIファンが全てX JAPANのファンであるという認識が間違っています。

     X JAPANファンからすれば「X JAPANのTOSHIを応援してきた」んでしょうけど、HOH時代のTOSHIには、MASAYAの曲を歌うTOSHIのファンというのもついていました。

     もちろん、どういう種類のファンであれ、この記事で指摘したような形でTOSHIを応援してきたファンは、全て同じ問題をはらんでいます。

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