週末の都心はカルトデモとカルト街頭演説

　◆新宿で統一協会『拉致・監禁キャンペーン』演説

　７月２３日正午、新宿駅西口で統一協会（統一教会）の『拉致・監禁』キャンペーン演説が行われている現場に遭遇した。


　　
　




　日頃から統一協会信者による偽装勧誘が横行している新宿駅西口、勧誘員の姿を探す記者の目に見覚えのある顔が映った。


　鈴木幸雄氏、統一協会西東京教区で『拉致・監禁』対策の地区担当者を務めている『実力者』。昨年１２月に吉祥寺で行われた統一協会の“純潔ラリー”の際、執拗に本紙の取材妨害をしたのもこの人物だ。








　
　

　偽装勧誘の指揮をしているのかと思い近付くと、件の演説が行われていたという次第だ。

　鈴木幸雄氏の足元には不審な紙袋が置かれている。どうやら大量のチラシが入っているようだ。






　周辺にはチラシ配布員が配置されていた。


















◆配布小冊子に見る『自己正当化』

　配布していた小冊子がこれだ。　　裏表紙には

「身も心も傷付き、それでもなお被害者たちが真理を求めて戻ろうとする統一教会とは？」
「一部の偏った報道や批判が続く中でも、道を探し求める人々が扉を叩く統一教会とは？」

と印字されている。
　統一協会への伝道目的が読み取れる文面だ。
　但し「戻ろうとする」のは信者への『拉致・監禁』教育と「脱会すると地獄へ落ちる」と植え付けられた強迫観念からであるし、「道を探し求める人々が扉を叩く」のは気の毒だが統一協会などではない。
　厚顔無恥なこの文面には、呆れるのを通り越して失笑するばかりだが、配布する信者は大真面目である。
　
　配布員の中に懐かしい顔があった。高田馬場の青年部偽装施設ファトスの伝道機動隊隊長から西新宿の婦人部偽装施設ピュアファミリー（現・東京家庭アカデミー）の勧誘員を経て、現在は『青年部隊長』という役職になっているA君だ。街頭で会うのは数年ぶりになる。



















◆不審な撮影
　
　ビデオ撮影をしている女性信者もいた。
　　記者の姿もしっかりと撮影していたが、不思議だったのはこの画像、ビデオカメラを構えた信者が撮影しているのは、やはりファトスから東京家庭アカデミーに移籍し普段新宿西口で偽装勧誘をしている女性信者だ。団体のキャンペーンにでも利用するのか『拉致・監禁被害者』の演説を真剣な面持ちで聴く女性信者の横顔を入念に撮っている。

　他にもチラシを配るでもなく沈痛な表情を作り演説に聴き入っている風を装う東京家庭アカデミー所属の女性信者もいた。





　この日の街頭演説には、このような小手先の演出がみられた。サクラも動員されていたようだ。




　

　演説は小林総一郎氏と野添氏の二人のみ。　昨年１２月の日比谷デモで先頭を歩いていた二人である。





　演説を終え、撤収する信者スタッフとチラシ配布員たち。

　鈴木幸雄氏は演説終了後、その誰とも話さず記者から逃げるように駅改札口へ消えていった。吉祥寺での取材妨害の際はネチネチとしつこく記者の周りを付きまとっていた鈴木氏だが、この日はあっさりとしたものである。



















　◆吉祥寺では幸福実現党デモ

　翌２４日、吉祥寺を車で通り掛かると、幸福実現党のデモ行進に出くわした。菅直人首相の退陣と原子力発電の必要性を訴えていた。幸福実現党のHPを見ると小さな子供も参加していたようだ。