統一協会系サッカー大会出場の椎名桔平らに全国弁連が申入書送付

本紙既報の”統一協会が全国の地区長・教区長・教会長に出したサッカー大会“２万人動員”指示文書 ”、“椎名桔平、統一協会系サッカー大会で2ゴールの大活躍 ”両記事で取り上げた統一協会が関連するサッカー大会。
統一協会（統一教会）などのカルト問題に取り組む全国霊感商法対策弁護士連絡会は13日、大会に出場した芸能人サッカーチーム“ザ・ミイラ”の選手・監督である漫画家・望月三起也氏と選手の俳優・椎名桔平氏及び大会の後援となった社団法人・兵庫県サッカー協会に申入書を送付、マスコミ各社にFAXを送信した。

　【申入書 2011年09月13日（抜粋）】 

全国霊感商法対策弁護士連絡会
ＯＮＥ　ＫＯＲＥＡ　ＣＵＰ　２０１１　ｉｎ　ＪＡＰＡＮについて

月刊望月三起也事務局気付　　望月　三起也　様
スターダストプロモーション内 　 椎名桔平様

（略）
2011年（平成23年）9月6日、神戸総合運動公園陸上競技場（ユニバー記念競技場）において開催されたONE KOREA CUP in JAPANについて以下のとおり申し入れ致します。

1.統一協会について（略）
2.ONE KOREA CUP in JAPANについて（要約）
この度本書面を送付致しましたのは、統一協会に内部文書の流出により、貴殿らが参加したONE KOREA CUP in JAPANが実質的には統一協会の主催するものであることが判明したからです。
同文書に記載されている統一協会よくゆうの略語の意味内容は下記の通りです。

ＴＰ　：Ｔｒｕｅ　Ｐａｒｅｎｔｓ/真の御父母様/教祖文鮮明夫妻のこと
ＪＫ　：地区（統一協会は全国を数十の地区に分けている）
ＫＹＫ：教区（地区を更にいくつかの教区に分けている）
ＣＨ　：教会（各教区内に教会がある）

略語の意味内容を認識した上で、同文書を読めば、今大会は、教祖文鮮明夫妻の「御名で行われ」るイベントであって「南北が一つになったという条件」
を成立させるために、統一協会が２万人もの動員を果たさなければならないとして組織をあげて展開しようとしたイベントだということがわかります。実際本大会当日にも。教祖文鮮明の四男である文国進が妻を伴い、日本統一協会の最高幹部である宋榮渉とともにユニバー記念競技場に現れ、挨拶、表彰状授与、参加者との記念撮影などを行なって主催者の如く振る舞っていました。さらに、本大会のスタッフが、同委員会の事務所が、統一協会系の組織である平和統一連合大阪危近畿連合会事務所内におかれていることを自認しているとの情報もあります。
 　このような事情を踏まえると、今大会は、今なお霊感商法による被害を作出し続けている統一協会が実質的に主催しているものを言わざるをえません。
3.貴殿らに対するお願い
以上より、貴殿らに対しては、現在も、霊感商法で多くの被害者を生み出していることをご認識いただいた上で、以後、統一協会が関係するイベントに参加する等、貴殿らが統一協会の活動に賛同しているかの如き誤解を生みかねない行為を差し控えていただくようお願いいたします。


また、今後、同様のイベント等が開催されることを回避するため、貴殿らに対し以下の３点についてご回答をいただきたく存じます。
①貴殿らは、実質的に統一協会が主催するものであることを認識された上で、本会に参加されたのでしょうか。
②貴殿及び貴殿らが所属する「ザ・ミイラ」は、どのような経緯で本大会に参加することになったのでしょうか（ONE KOREA CUP 組織委員会からの直接の要請でしょうか。コーディネーターがいたのであれば、その方のお名前をご教示いただきたく存じます）
③同様のイベントへの参加要請があった場合、貴殿ら及び貴殿らが所属する「ザ・ミイラ」は、今後どのように対処されますか。
（後略）

        社団法人　兵庫県サッカー協会　御中

（略）
1.統一協会について（略）
2.ONE KOREA CUP in JAPANについて（略）
3.貴協会に対するお願い及び質問
以上より、貴協会らに対しては、現在も、霊感商法で多くの被害者を生み出していることをご認識いただいた上で、以後、統一協会が関係するイベントに後援名義を交付する等、貴協会が統一協会の活動に賛同しているかの如き誤解を生みかねない行為を差し控えていただくようお願いします。
また、本申入に先立ち、当連絡会は、貴協会常務理事から「元北朝鮮代表からの紹介によって、後援することになったが、統一協会と無関係であることを確認した上でおこなった」旨うかがっています。その上で、今般のような自体を回避するために、貴協会としては、今後どのような対応・措置をお考えでしょうか、ご回答をいただきたく存じます。
当連絡会と致しましても、貴協会からの要請があれば協力は惜しまぬ所存です。本申入の趣旨をご理解いただき、上記質問にご回答をいただけるよう重ねてお願い致します。（後略）

申入書には、弁連作成の被害集計表・2010年版年報・統一協会の責任を認めた判決の概要・統一協会信者に対する刑事手続事例・統一協会内部文書・そして本紙記事が添付された。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　挨拶をする教祖の4男・文国進

前回記事のコメント欄に岩城正明氏がコメントを寄せている。
「THEミイラの岩城正明です。この試合のTHEミイラ側の窓口をしました。サッカーを通じてのチャリティーということで依頼され、第一回であり、後援に兵庫県サッカー協会などがあったため、引き受けてメンバーに知らせました（以下略）」
岩城氏がザ・ミイラ側の窓口だったようだ。岩城氏には、どこからどんな経緯で依頼があったのか明らかにしてもらいたいところだ。
ザ・ミイラのメンバー、俳優の宮下直紀の9月7日のオフィシャルブログには、大会のレセプションの様子が掲載されている。
記事内には、ザ・ミイラのメンバーが統一協会関連の飲料“メッコール”で乾杯する写真も載っている。（「韓国のメッコーラで乾杯　早々に切り上げて　夜の神戸へ」）

ザ・ミイラは前回、韓国水原のスタジアムで開催された同様の大会に出場したとの情報もある。霊感商法などで社会的問題を起こしている団体の招待で韓国にまで遠征していたとすればこれも問題であろう。

一連の大会の背景や事情を知らなかったとしても、事が明らかになった後でどのような対応を採るかで真価が問われる筈だ。
“ザ・ミイラ”側と兵庫県サッカー協会の回答が注目される。