統一教会／家庭連合が教団名を「天の父母様教団」に変更発表も当初エイプリルフールネタかと本気にされず

韓鶴子総裁からの教団名変更宣布を発表する徳野会長
(世界平和統一家庭連合公式チャンネルより)

霊感商法や偽装勧誘が問題となってきた統一教会（家庭連合／世界平和統一家庭連合）が教団名を現在の『世界平和統一家庭連合』から『天の父母様教団』に変更することが判った。

　4月1日に現在の教団最高権力者である韓鶴子総裁が”宣布”したものだが、やや日刊カルト新聞社の担当者は「当社のエイプリルフール記事に倣ったエイプリルフールネタかと思いスルーしていた」と話している。

　教団は2015年に教団名を『世界基督教統一神霊協会』から『世界平和統一家庭連合』へ変更することを文化庁に認可されており、今回認可されると5年ぶり2度目の名称変更となる。

◆「新型コロナの事態」で「人類に未来の希望なし」→教団名変更？
この教団名の変更は日本の徳野英治会長が「歴史的な一日」として5日、信者に限定配信した世界平和統一家庭連合公式チャンネルの中で「真のお母様（韓鶴子総裁）は（略）『これ以上、統一教会でもなく家庭連合でもない『天の父母様教団』　英語では『Heavenly Parents Church』として名称を変更する』という特別メッセージを宣布されました」と発表したもの。
徳野会長は配信映像の中で、4月1日韓国清平の天正宮・世界本部で「全世界7か所の圏域総会長およびUPF議長が参加した天一国指導者特別会議（電話会議・TV会議）」において「重大な特別な発表」があり、4月4日に正式な公文が世界本部から届いたという。　

何故このタイミングで教団名変更を宣布したのか。その一端が示されている『真のお母様の特別メッセージ／ み言（みことば）』の要点抜粋は以下。

「新型コロナの事態によって人間中心のすべての制度や内容では人類に未来の希望がない」

「特に今回の新型コロナの事態で韓国のキリスト教基盤は多くの過ちを犯しました」

「新型コロナの事態」で教団名変更？
(世界平和統一家庭連合公式チャンネルより)

「人類が行くべき道を見せた挙げられる時点に来た」

「人間を中心として作った宗教やすべてのものではこれ以上の希望がない」

「77億にもなる人類を抱かなければならない位置にいるため彼らを抱く時までは、これ以上、統一教会でもなく家庭連合でもない“天の父母様教団”、英語では“Heavenly Parents Church”と名称を変更しようと思います」

配信映像の中で徳野会長が「天の父母様教団に対する正確な外国語翻訳、イメージ　ロゴなどに対する内容は後日告知します」と話していることから、少なくとも日本語での教団名は「天の父母様教団」で確定ということだ。

教団名の「外国語翻訳」などは後日告知とのこと(世界平和統一家庭連合公式チャンネルより)

◆教祖夫妻を「真の父母様」、神様を「天の父母様」と呼称

　教団には故文鮮明教祖が、韓国語で暗記し毎朝心の中で復唱するよう命じた「家庭盟誓」なるものがある。同教祖が死去した翌年の2013年から、信者が8日に1度の安侍日や月初めなどの朝に行う敬拝後に唱和する「家庭盟誓」の中では「神様」を「天の父母様」と呼称しており、全信者に「天の父母様＝神様」と「真の父母様＝教祖夫妻」へ侍ることを誓わせている。「人間始祖を創造した創造主である神様／天の父母様は完成した人間始祖と真の父母の位置に一緒にいたい（2020.04.01韓鶴子み言要約）」という設定だ。

◆注目はショートムービー制作と文科相の圧力

　前回2015年に教団名を変更した際、教団は広報局（当時、現在は広報文化局を経て総務局広報部に格下げ）の鴨野守局長（当時）肝入りのショートムービーを数本制作し、教団本部のモニターで外に向けて流していた。しかし、そのうちの1本『祝福に行こう！』の内容が

若い2世信者の女性が電話で「壺？壺って、え？そんなの売るわけないじゃん、売らないよ」
ナレーション「売りません。世界平和統一家庭連合（旧：世界基督教統一神霊協会）」

若い2世信者の女性が顔にかかったモザイク振り払いながら「え？なにこれ？なんなのっ？」
ナレーション「別に悪いことはしていません。世界平和統一家庭連合（旧：世界基督教統一神霊協会）」

若い2世信者の女性「ねえねえ、カルトってなぁに？」
ナレーション「カ　家庭は　ル　ルンルン　ト　とっても幸せ」
2世信者の女性「嘘でしょ？」
ナレーション「ウソです。世界平和統一家庭連合（旧：世界基督教統一神霊協会）」

などと“斬新”すぎたため、教団内部から非難の声が沸き起こり、お蔵入りに。以後、鴨野局長は制作意図などの説明・弁解に追われた。

　今回もこのようなショートムービーが製作されるのか注目だ。

教団制作も即お蔵入りとなったショートムービーについて報じる本紙

　また、前回の名称変更申請時は、宗教法人の各認証事務を行う文化庁に対し、所管する文科省の「下村博文大臣（当時）が、申請受け取りを拒む同庁宗務課に圧力をかけ強引に認めさせた」と永田町で話題になった。この件については下村氏に質問書を送ったが回答は得られていない。

　そして現在の文科相はやはり教団と親しいとされる萩生田光一氏だ。幸福の科学大学の認可申請に関しても教団との関係性が指摘される萩生田大臣。今回の名称変更申請も問題ある宗教団体との関係が俎上に上がる閣僚の力によってすんなり認可されるのではと見られている。

萩生田大臣は2014年に徳野英治統一教会会長の講演会で来賓挨拶

教団名変更認可のキーマン・萩生田光一文科相
（2019参院選最終日の秋葉原で　撮影：鈴木エイト）

◆教団に質問書、略称や記念イベント、ショートムービー制作は？

4月7日に教団総務局広報部に質問FAXを送った。質問事項の要旨は以下だ。

１．    教団名変更は4月1日の教団名変更宣布はエイプリルフールネタではなく事実か？

２．    日本においても教団の正式名称を『天の父母様教団』に変更？

３．    文化庁への教団名変更認可申請はいつ行う？

４．    『天の父母様教団』の略称は？

５．    教団名変更記念イベントは？

６．    ショートムービーの制作は？

　即日、教団広報部からFAXで回答があった。

「この度の質問に関しましては、後日、法人公式サイトを通じて発表の機会を持たせていただきます。尚、発表時期については未定となりますので、その旨ご了承ください」
　律儀に回答してくれるところは質問書を黙殺する政治家よりも誠実だと云える。

　

◆やや日刊カルト新聞社では緊急アンケートを実施「４・７緊急アンケート宣言！」

突然の教団名変更発表にツイッターでは「#私の考えた統一教会もっとまともなネーミング」とのハッシュタグが付けられたツイートが投稿され、以下のような様々な趣向を凝らしたネーミングが提案されている。

「統一崩壊」

「家庭崩壊教」

「家庭崩壊連合」

「分裂教会」

「統一教会２」

「新統一教会」

「もう統一教会でよくね？」

「統一されずに分裂してしまいましたが、もう正体隠ししないし、お金も騙しとりません、もう嘘つきません、今まで本当にすいませんでした、全部認めます、賠償します協会」

「真の母教団」

「独生女様教団」

「清平教団」

「天地父母教団」

「目が点の父母様教団」

「献金貧乏家庭狂団」

「天の父母参観」

「天の父母さまぁ～ず」

「天の父母様統一教会」

「教会の彼方」

「鶴子の部屋」

「アホ集団」

「カルト」

そこで本紙では、統一教会にはどんな名称がもっともふさわしいのか緊急アンケートを実施することになった。回答期限は4月14日いっぱいまで。

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