地元自治会が“幸福の科学学園反対”を決議＝大津市

2013年開講予定の幸福の科学学園関西校をめぐって周辺住民の反対運動が起こっている滋賀県大津市仰木の里学区で6月16日、地元自治連合会の定例会議が開かれました。自治連合会はこの場で、幸福の科学学園に対して「住民の理解と連携の実現」「地盤の安全性についての専門家による検証」を求めるとともに、それが満たされるまでは学園の設置や認可を「容認てきない」とする決議文を採択しました。


幸福の科学学園建設をめぐっては、地元住民らが「地盤の安全性に問題がある」などとして市の建築審査会に対して建築確認を取り消すよう求めていましたが、建築審査会は6月1日に請求を棄却。これを受けて学園側は、翌2日に仰木の里学区自治連合会の役員と面談し、後日、面談の際に同連合会役員に要請した内容の「確認」と称して、以下の3点を後日、文書で要請しました。

【2012年06月12日】幸福の科学学園からの要請文

1. 今後は、建設への反対ということではなく、当学園の開校を前提とした具体的かつ前向きな話し合いをさせていただきたい。
2. 当学園の開校を心待ちにしている子供たちの心を傷つけないようご配慮をお願いしたい。
3. 当学園主催の「住民の皆様との対話会」や「那須本校見学会」により多くの方にご参加していただきますよう、貴連合会長より住民の皆様にお伝えいただきたい。

ところが、この要請文は、面談の席で同連合会側が示した「学校法人として説明会を何度もするなど、地域住民に理解を得ることが必要。また、危険な地盤についても安全性を証明していただくことが必要」との意向について全く触れないまま、学園側の要求のみを並べた内容でした。そのため同連合会は6月16日に開かれた定例会議で、以下の決議文を採択し、幸福の科学学園に通知しました。

【2012年06月16日】仰木の里学区自治連合会の決議文

仰木の里学区自治連合会は、幸福の科学学園、行政、UR、建設会社等今回の問題に関連する組織や団体や審議会等に対し、仰木の里学区に居住する住民の意向に沿い、

1. 学校法人という組織の公共性から、学園建設に関し、充分に議論し、住民に理解され、住民との連携が達成されること。
2. 防災という観点から、地盤について、専門家による検証が充分なされ、地域住民、及び学園関係者の安全性の確保がなされること。

これらが満たされるまで、仰木の里学区自治連合会は「幸福の科学学園の仰木の里学区での設置及び認可は容認できない」ことを表明する。

同連合会は、27日、大津市長と滋賀県知事にも決議文を通知しました。

「6月2日の学園側との話し合いでは、学園側が建築審査会の結果を根拠に“これで地盤の安全性が証明されましたね”と言うので、こちらは“いいえ、違います”と言って、状況を説明しました。その席で、我々も向こうも双方に言い分を出しあったのに、学園側はこちらの言い分に全く触れないまま、自分たちの主張だけを繰り返す内容の要請文を送りつけてきました。これは、住民の意向を聞くつもりはないという意思表明ではないでしょうか。決議文は以前から準備していたものですが、今回、学園側がこのような態度を見せたことが連合会メンバーの反感を買い、かえって採択がスムーズになった」（連合会関係者）

幸福の科学は、わざと住民を怒らせようとしているように見えますが、本気で学園を開校したいと思っているのでしょうか。