統一教会埼玉教区長が6日間で6000万円の献金集めを指令、献金強要の実態が明らかに

統一教会（統一協会／世界基督教統一神霊協会）の埼玉教区長が配下の教会長や婦人部長に対し、教区内の信者から合計6千万円もの献金を集めるよう指示を出していたことが判った。

教区長は、10月19日から22日の正味3日間で最低でも1千5百万円を集めるよう教会長や婦人部長に指示、もし目標金額が達成できなければこれら教会指導者たちは教区長と共に代々木から埼玉まで歩かされるという“罰”も設定されている。

更に、明日（10月22日）から24日までの期間は1日の集金目標額である1千5百万円に届かなければ、信者には『加重蕩減』として3日間の断食が課せられるという。

相次ぐ献金強要に疲弊しながらも金集めに奔走する信者たち、「献金は信者の任意」との統一教会側の弁明が虚偽であったことが改めて浮き彫りとなった。


◆「断食イヤなら献金実績あげろ」献金強要の実態

今月19日夜、埼玉教区の栗原教区長から教区内の教会長と婦人部長に宛て、以下の内容のメールが送信された。

【ＣＨ長ＦＢ長皆さんへ　 2012年10月19日】

牧会者婦人部長皆さんへ
先にJK長のメッセージに有りました様に余りにも現場が動かなかったから天の事情でその様になりました。

月曜日まで、KYK0.15の最低目標が出来なかったら、月曜の夜に蕩減会を行います。牧会者は教区長と代々木聖地からKYK本部まで行軍をします。

この時間、婦人部長は、食口達を束ねて400拝の敬拝と祈願・訓読の精誠を立てるようにします。

それで、この最低目標が毎日の目標になります。これを22月・23火・24水の3日間続けてやります。この3日間毎日の目標ができなければ、それ以上の加重蕩減をしなければと考え、3日断食等行わなければと思っています。

しかし、先に蕩減条件をやると考えるのではなくて、目標を勝利して蕩減条件をやらないように、今から目標以上の精誠と活動をして実績を上げて下さい。

又、牧会者婦人部長皆さんはピースTVにアップされている、巨文島と麗水のお母様のみ言葉（2本）の映像を早急に見て下さい。


大宮0.0149
大宮南0.012
大宮北0.0068
浦和0.0149
浦和南0.0101
浦和北0.0149
越谷0.0106
川越0.0159
所沢0.0066
熊谷0.011
鴻巣0.0095
鷲宮0.0106
久喜0.0122


必ずこの最低基準は絶対に死守して下さい。

宜しくお願いします。

KYK長　栗原

文中の、『CH長』は教会長、『FB長』は婦人部長、『JK長』は地区長、『KYK』は教区長の意だ。また、数字の意味は『１の目標＝１億円、　0.1＝1千万円、　0.01＝100万円、　0.001＝10万円』であり、各地区の数字を合算すると、『0.15＝1千500万円』となる。

『大宮～久喜』とあるのは埼玉教区の各地区教会であり、数字は各教会単位の集金ノルマだ。


◆長距離歩行＆断食の“罰ゲーム付き”献金指令

10月19日夜から22日夜までの丸3日間で、埼玉教区全体で最低でも1千5百万円を集めるようにとの指示である。22日から24日に至っては、毎日1千5百万円の集金指示が出されており、6日間で6千万円を集めようとしていることが判る。

まず22日夜にそれまでの3日間で1千5百万円の集金目標額が達成できていなければ、牧会者（教会指導者）と教区長は聖地・代々木公園から埼玉まで歩くという『行軍』が課せられる。
末端信者にとっては「自分たちが献金実績を挙げなければ、お世話になっている婦人部長ら牧会者に苦行を課すことになる」と精神的に追い込まれていくという構図だ。もちろん婦人部長も「代々木から埼玉まで歩かされては堪らない」と配下の信者に献金ノルマの指示をすることになる。

更に22日から24日まで毎日1千5百万円の集金を目標額として設定しており、これを達成できない場合、信者は『加重蕩減』として3日間の断食を課せられるという。

因みに統一教会の各地区教会が好んでおこなう『行軍』だが、片道は車を使ったり、代々木までの区間を細かく分けて駅伝式におこなうなどしており、昨年の文春抗議デモの際の『朝断食』や『リレー断食』と同種の違和感を抱かさせる。

尚、統一教会は日本全国に“聖地”を設定しており、東京／代々木公園の他、札幌／円山公園、仙台／青葉城、名古屋／東山公園、大阪／大阪城内、高松／屋敷公園内、広島／広島城、福岡／西公園内の7箇所を“勝手に”聖地としている。


◆全国レベルでは一週間で40億円超の集金？


統一教会は全国を12の地区に分け、更にその地区を70余りの教区に分けている。統一教会は徹底した上意下達の組織である。もし今回の埼玉教区での集金指令が、埼玉教区に止まらず全国的なものであるとしたら、単純計算で統一教会はこの6日間で40億円超の集金を目論んでいることになる。実際には各教区教域ごとに目標額を設定しているようだ。


◆献金強要について「それはございません」とTBSに発言


今回改めて、様々な強迫的手段を用いて統一教会が献金集めをおこなっていることが明らかとなった。

今年4月21日に放送されたTBS報道特集に於いて日本統一教会松濤本部広報局の澤田拓也渉外部長はTBS記者との一問一答で以下のように答えている。

【TBS報道特集 2012年4月21日】


──献金を強要するようなことはない？

　ええ、それはございません

──信者に対しても強迫（脅迫）行為はなかったですか？

　恐怖感を以って縛って献金させるというようなやり方をしている方はいないと思う。ただ、そのように受け止めた可能性としては、それについては反省しなければいけないと思います

今までも統一教会側は「献金は信者の任意」などと説明してきた、これら統一教会側の弁明が如何に虚偽に満ちたものであったかが如実に判る。


◆水晶＆印鑑の霊感商法復活も？


相次ぐ献金強要に、ただでさえ困窮している末端信者は乾いた雑巾を絞るようにして献金を捻出している。既に経済状況が限界を超えている信者が多く居るとの見方もあり、献金が集まらず厳しい運営を強いられている教会も増えているという。そうなると手早くお金を稼ぐ手段として、2009年の統一教会の印鑑販売会社【新世】の摘発以降大っぴらにできなくなっている霊感商法の復活が懸念される。

現在は家系図など形に残らない霊感商法をおこなっている統一教会偽装組織だが、霊感商法の主力商品だった印鑑や水晶の在庫がかなりの数ダブついているという。

新たな“金蔓”である新規信者の獲得以外に、手っ取り早く献金を用立てる手段としてこれらの“商品”を一般市民に売りつける霊感商法の復活もあり得る。

統一教会はそもそもがコンプライアンス（法令遵守）を謳っておきながら、これだけの法外な額の献金を信者に強要する組織である。仮にまた信者から逮捕者が出ても、また二枚舌三枚舌で躱そうとするであろう。

信者を金集めのための駒としか見ていない教団、その実態に気付き始めている信者は決して少なくない。