新木優子霊言スクープで幸福の科学が抗議＝“霊言泥棒”と罵る

女優・新木優子さんが幸福の科学信者であることを教祖・大川隆法総裁が霊言で暴露した問題を報じた「やや日刊カルト新聞」8月30日のスクープ記事に対して、幸福の科学が9月1日、内容証明郵便で「通告書」を送付していたことがわかりました。著作権侵害であるなどとして「霊言泥棒」という言葉で罵る内容でした。同社が幸福の科学から内容証明郵便を受け取るのは、2年ぶり2度目。

同社・藤倉善郎総裁は「有名人の名を勝手に使って霊言書籍を売っている“知名度泥棒”から“霊言泥棒”との法名を授かったことは光栄」などと語っています。藤倉総裁が幸福の科学から法名を授かるのは「マッチポンプ・ライター」「洗脳ライター」に続いて5カ月ぶり3度目。

イラスト：ナカガワタカシ

やや日刊カルト新聞社は8月30日、大川総裁が8月11日に開示し全国の教団施設で上映した「新木優子の守護霊霊言」の内容をスクープ。新木さんが公言していない個人の信仰について教団側が暴露するという暴挙に出た問題を、「【暴挙！】新木優子は“20数年来の信者”幸福の科学・大川総裁が霊言で暴露」とのタイトルで報じました。この問題は翌日発売の『週刊新潮』も報道し、他メディアも取り上げる騒ぎとなりました。

やや日刊カルト新聞社の記事が実際の「新木優子の守護霊霊言」の内容を引用していたことから、幸福の科学は同紙に抗議。内容証明郵便で送りつけた「通告書」で、以下のような主張を展開しました（要約）。

1. 貴殿は、尊い宗教行為である霊言の内容を詳細に引用しており、霊言の内容を無断で複製又は複製物を入手したことは明らか。
2. これは極めて重大な宗教的罪。“映画泥棒”と同様の「霊言泥棒」というべきものである。
3. 仮に貴殿の直接の行為でなくとも、協力者が霊言を無断で録音等したのであれば著作権侵害が成立し、貴殿がそれを教唆していた場合は教唆犯である。
4. 仮に貴殿らに協力するために無断録音等の意思を持って当教団の支部等へ立ち入ったものは、住居侵入罪が成立する。
5. 仮に貴殿の協力者がDVD等を無断で入手した場合は窃盗罪、それを譲り受けた貴殿には盗品譲受け罪が成立する。貴殿が教唆してた場合は貴殿も同罪の教唆犯となる。
6. 従前から同種行為を頻繁に繰り返す貴殿らに対し、かかる犯罪行為を行わないよう強く警告する。

イラスト：ナカガワタカシ

これに対して、やや日刊カルト新聞社は「幸福の科学は犯罪呼ばわりしている割に仮定の話ばかりで、返事の書きようがない」（広報担当者＝実物）として、無視することを決定。一方で、「ただ、“霊言泥棒”というパワーワードだけは真摯に受け止めネタとして活用していきたい」（同）としています。

同社は2015年8月にも幸福の科学から内容証明郵便による抗議を受け取っており、今回は2年ぶり2度目。前回の抗議は、コミックマーケット（コミケ）で幸福の科学学園のコスプレをしようとしていた同紙・藤倉総裁に対してコスプレをやめるよう通告するものでした。

【参考記事】【コミケ88】幸福の科学が参加者にコスプレ中止求める警告書

しかし藤倉総裁はこれを無視。コスプレを強行したばかりか、幸福の科学からの内容証明郵便を大量コピーしてコミケで頒布し、予想外の大人気でこれまで数百部を販売しています。コスプレも、コミケだけではなくトークイベントなどでも繰り返し、幸福の科学の映画『UFO学園の秘密』をコスプレで鑑賞しに行ったりもしています。

今回の内容証明郵便も、次回の冬コミで人気コンテンツになりそうです。

藤倉総裁のコメントです。

イラスト：ナカガワタカシ

「記事での霊言の引用は著作権法の趣旨に則り問題なく行っている。教団が録音や複製を疑って抗議してきたということは、記事での霊言の引用が正確だったということ。記事の信憑性に幸福の科学自らがお墨付きを与えてくれたことに感謝する。また“霊言泥棒”という新たな法名まで授かったことは光栄としか言いようがない。有名人の名前を勝手に使って書籍を出しまくる“知名度泥棒”の幸福の科学から、このような立派な法名をいただけるとは思ってもみませんでした」