～ちっぽけな少女の話～ 統一協会・元祝福二世による衝撃の手記を独占掲載

統一協会（統一教会）の元祝福二世の女性による、衝撃的な証言を報じた本紙2012年3月12日の記事“「死ぬために生きた」統一協会二世、壮絶な半生を告白”は、大きな反響を呼んだ。

今回、その元祝福二世の女性から、彼女が自身の半生を記した手記～ちっぽけな少女の話～の全文掲載の許可をいただいた。

本紙掲載に当たっては、岡山で開かれた全国霊感商法対策弁護士連絡会の全国集会で彼女が話した内容とは一部表現を変えている。　

岡山集会では話されなかったことも記載されている。全文が彼女による魂の手記である。


カルト団体の二世信者や二世信者を子に持つ親だけでなく、カルト団体の信者、子どもや大切な人をカルトに絡め取られた人、そしてカルト問題にかかわる全ての人に読んでもらいたい内容である。

彼女のこれからの人生が、幸多きものになることを祈る。


～ちっぽけな少女の話～　は、以下の書き出しで始まる。

先に。私は両親が憎いです。統一協会を許せません。文鮮明に至ってはいつ暗殺してやろうかと冗談半分で考えてます。今もその思いは消えません。

２世としての私の生い立ちが、少しでも何かの参考になればと思います。

　　　～ちっぽけな少女の話～

私は今から21年前に祝福２世として生まれた。両親は6500双で、どこかの教区の協会長をしていた。真っ白な祭壇、その上に並べられた多くの果物、菓子類、2本の大きなロウソク。その後ろの額縁で微笑んでいるのは、言わずと知れた文鮮明夫妻。その立派に飾り立てられた祭壇の前で、無垢に笑う赤子を抱き、真っ白な礼服に身を包んでいるのが私の両親。この写真は何故か印象的で、今でも脳裏に焼き付いている。祭壇を前に、祈り始めると両親は泣いた。何がそんなに両親を泣かせるのか。慟哭にも似た声で祈る二人の姿は、幼い私には理解できず、ただ怖くて、そしてとても悲しいものだった。

二人を泣かせたくないと思っていた。私は両親が大好きだった。

「あなたは天からの授かりもの。真のお父様、神様があなたの本当のおとうさんでありおかあさんなのよ。

2世として誇りを持ちなさい。イエス様と同じ原罪を持たない立場。間違いがあってはなりません」

このような言葉を20年間、ついこの間まで言われ続け、私自身そうであると確信していた。

母は私のために、エデンの国の話、ルーシェルの話、ノアやアブラハムの話、天国の話、文鮮明の話の本を読み聴かせてくれた。一般の児童書もあったかもしれないが、記憶には残っていない。

けれどそんな話よりも母がそばにいる何よりも幸せな時間だった。けれどその幸せな時間に満たされるのと同時にとても不安だった。読み聞かせの翌日には、決まって母の姿がなかったからだ。

母は海外の宣教師だった。

某有名大学を出た母の実績は、協会内でも重要視されていた。何度も何度も渡航を重ね、他国に布教をしに行った。

そんな事情など知らない私は、母が飛行機に乗る度に、泣いた。

一度宣教に行くと数カ月から1年以上は帰ってこない。帰ってきても1週間程度でまた宣教に行ってしまう。母が恋しく会いたくてたまらなかった。

以来、それを繰り返す度に父と2人暮らしだった。だが私には父との思い出が数えるほどもない。

およそ5年に渡って、毎朝卵かけごはんだけだった。

夜には保育園の迎えに来てくれた父の車に乗って、一緒に配置薬の仕事を手伝った。

晩御飯がある日は嬉しかった。ない日は２人で空腹を忘れるために眠った。車の中で食べ、寝て、仕事先から保育園に向かい、遅刻をしては保育の先生に怒られた。風呂に入った記憶もあまりない。

夏や冬、春などの長い休みの間には協会の子供だけが集まる修練会に毎回参加した。それは２世教育として絶対の指示であったから、無いお金をかき集め、父は私を送り出した。友達もたくさんいた。同じ２世であり、神の子である兄弟姉妹。仲が良く、共に聖歌を歌い、祈り、笑い合った。

私の居場所はここだけなのだと思った。協会や修錬会はそんな幸せをくれる唯一の場所だった。

迫害しかしない外の世界には、そんな温かさを教えてくれる場所はなかった。

夜中、大きな声に目を覚ますと、両親はよく喧嘩をしていた。言い争い、お互いに傷つけ合っていた。

喧嘩の内容は私にはわからなかったが、泣いている母が可哀そうだった。

私はそんな母を守ろうと、子供ながら父から庇うようにしがみついた。

そんな様を見て、また俺が悪者か！と叫ぶ父が恐ろしかった。

父の殴りかかるような怒鳴り声が大嫌いだった。怒りに顔を歪ませる彼は鬼そのものだった。

文鮮明の写真を抱えて、部屋の隅や布団の中でいつも震えていた。日によっては文鮮明、韓鶴子、大母やフンジンの写真を一緒にして眠った。私を守ってもらえるように、せめて夢で会えるようにと。

中学生になった私は、一般の2世として順調に育っていった。外出した時と、する間に必ず敬拝をし、訓読を行ない、歌い、祈りを捧げる。

秘密を作らず、どんなことでもすべて親に報告し、内容によっては水を被り、断食をし、40拝から２４０拝の敬拝を神様と文鮮明に捧げる。常に意識の中心に神様と文鮮明を置き、どんな些細な自己の欲求でも満たしてはならない。2世は清く、尊く、誇りある存在。

心身の成長と共に、両親がよくしている喧嘩の理由が理解できるようになる。

内容としてはほとんど父が悪く、献金やみ旨の為にサラ金を借りた事や、氏族復帰の話、日頃の行いの話、私の態度、宣教師の話など、父が欝憤を母に当たり散らしている内容が多かった。

次第に、母に向けられていた父の矛先が母を庇う私に向いてきた。『お前を見ているとイライラする。お前はいつも俺の邪魔をする。相体者は主体者を立てなければならない！ガキが首を突っ込んでくるな！』と。

私は何度も父を殺したい衝動にかられた。私は母を守らなければならないと思っていた。

母のしていることが、お父様、ひいては神様のみ旨にもっとも近い行いだからだと思ったからだ。

み旨の邪魔をする父は、私にとって昔から変わらず鬼であり、敵だった。

私を庇ってくれたりする母も、自分の宣教や仕事がうまくいかなくなる度に、『あんたにサタンが入った。あんたが侵入できる条件をつくった。私のみ旨の邪魔をするな！サタン側が打つ前に神側の私が打つ』と叫ばれ、ぶたれ、水をかけられる。それが日常だった。

とにかく協会に献金をし尽くしていたから、とても裕福とは言える生活ではなかった。その日に食べる物がないのは当たり前で、友達を通じて、３食ご飯を食べることが当たり前だというのを知った。

祝福を受けることだけを目標に生きた私は、日を追うごとにお父様に焦がれ、祝福のその日を待ち望んでいた。祝福を望んでいたのは、それが私の役目であったから。それをするためだけに私は生まれ、育てられたのだ。しかしそれともうひとつ。祝福は、私をこの家から連れ出し、救い出してくれる唯一の活路だった。

この頃に至るまで何度も異性に惹かれた事があった私だが、その度にこれはサタンが私を誘惑しているとして振り切ってきた。恋愛は、統一協会にとって最も忌むべき禁忌であり、最大の試練である。

高校に上がる頃には多くの葛藤とジレンマで、私の心は傷だらけだった。癒してくれるのは、きっと同じ思いを抱えているであろう主体者だけなのだと、私はより一層祝福を強く望むようになった。祝福さえ受けられれば、こうやってサタンから誘惑を受ける事もない。

一日でも早く祝福に近づけるようにと、祝福条件をこなしていった。

統一協会自体を疑問に思う事は一切なかった。

そうして、教会の教えを熱心に守っていた私にある転機が訪れる。

それは母の私に対する異常なまでの管理行動だった。

常に２世である私たちは狙われている、どんなに小さな侵入条件も作ってはならない。

そう言いながら母は、私の全てを徹底管理した。

下着は高齢者の使うような大きな介護用のもの、眉毛や腋毛に始まり、全ての体毛を剃る事の禁止。

外出や音楽、服装、テレビや読み物の厳重な規制。家では常に聖歌テープを流し、読むものは協会の発行する雑誌のみ。

ゆっくり、ゆっくりと、母の強いる異常な私の管理に苛立ちを覚えるようになった。

加速する母の監視から逃れたくて、家から自転車で通える範囲で一番遠い高校に入学したが、母は自転車で家から高校までかかる時間を信号の待ち時間を含めて計った。学校を出る前に公衆電話から一報を入れさせた。授業の終わる時間を表にし、家に帰宅する時間を計算した。その時間までに帰ってこなければ問い詰められる。

高校では両親の反対を押し切り、運動部と文化部に所属した。少しでも家にいる時間を、親と過ごす時間を減らしたかった。部活では部長、クラスでは委員長を務め、友達も多かった。私は次第に日曜礼拝に顔を出さなくなった。清平には時折帰っても、修連会には参加しなくなったので、協会の兄弟姉妹とも疎遠になり、学校の友人と過ごす時間が増えた。けれど祝福に対する期待だけは変わらず消えなかった。

しかし、協会と疎遠になっていたこの期間に、統一協会最大のタブーである恋におちた。

彼は同じクラスだった。

部活があると親に偽り、女の子の友人に口裏を合わせてもらい、何度も彼に逢った。その頃には親を騙すことに、何の抵抗も感じなくなっていた。日増しに強くなる母の締め付けに、私は活路を祝福ではなく、彼に求めるようになった。彼は自分が家業を継ぐ時に一緒に暮らしてくれと言った。私は承諾した。

その夏、清平で毎年行われる学生だけの修錬会があり参加した。

若者だけを集めたそれは、講義の内容も堕落を中心とした話だった。地獄の詳細、堕落すると取り返しがつかない事、祝福の尊さを説いた内容だった。堕落して生まれてくる子供には障害児が多い事。蕩減を背負って生まれてくる。奇形児になりやすいこと。

死ぬと赤い烙印が額にある、大罪の末に生まれた子供。その姿は霊界ではあまりにも悲惨であること。

繰り返される脅迫にも近いその教義に、私は追い詰められた。

地獄の様子を具体的に学んだ後だから、尚恐ろしかった。

すっかり霊界に怯える２世に戻った私は、４０日修錬会を受ける事を望んだ。彼への消えない恋心も、このまま清平に居続ければ消えるのではないだろうか。

こうやって会うこともなければ、忘れられるのではないか。幼い頃のように、神様やお父様の事だけを考えられるのではないだろうかと信じて。

それから数週間後。親に彼の存在が知られた。私が大切にしまいこんでいた彼との写真を、親が私の荷物を検査している時に見つけたのだ。親は静かに激情した。私を連れ出し問い詰めた。

今まで見た事もない彼らのその姿に、サタンと私を呪い叫ぶその声に、私は恐ろしくて声が出なかった。人間を見ているとは思えなかった。精神的に追い込まれ、ずたずたにされた私は、彼までが地獄の道連れになる、詳細を話せば彼は許されるという言葉に、すべてを話した。

一通り私の話を聞き終えると、彼らは私に地獄の恐ろしさや罪の深さを、私がぼろぼろになるまで語った。

堕落したら恩赦がないこと、許されないこと、２世の堕落は１世の堕落よりも恐ろしく、どうにもならないこと。もう、一家で喉を掻き切っても何をしても許されないことをひたすらひたすら、ただひたすらに。

その後、彼を呼び出し、私を交えて、二度と娘にかかわるなと言い渡した。

そのあと、両親は私を閉じ込めた。体が自分の意志で動かなくなった。目の焦点が合わず、親からの折檻を日々受けながら、親の言う指示にだけ従った。意識の残る屍だった。

親は清平に罪状を告白した。清平の責任者は２世の堕落という問題に対して深刻になり、大母の指示を仰ぐから連絡を待つよう言った。その深刻さが親の絶望をより一層強め、監禁も強固になった。

数日経ち、早急に清平に来るよう言われ、翌日母と共に渡韓した。

大母の指示が出るまで滞在するようにとのことだった。

彼への恋心が残る。どうせ地獄に行くのなら最後まで彼と一緒にいさせてください。

２世に戻りたい私と、彼を恋い慕う私とがぶつかりあい、せめぎ合い、苦しくて気がおかしくなりそうだった。

しばらくして、大母が数万拝の敬礼条件を立てたことが統一協会の一斉送信のＦＡＸで通知された。何の条件かは明記しないまま。親はこれを私の堕落の為の条件だと信じて疑わなかった。

そして指示が降りた。

『両親は３日間断食を行ないなさい。そして娘を４０日修錬会に出させた後、日本で行われる聖火式で聖酒を飲みなさい、そうすれば罪の記録も再度消され、本来の２世に戻れる。ただしそれ以降の恩赦は二度とない。特例中の特例であるから決して他言してはならない。学校を変えなさい。そして彼には二度と会ってはならない。』

この指示に、親は、深く感謝し、涙し、今まで以上に信仰を強く固めた彼らは、私の知るどんな協会員よりも狂信的になった。恩赦を聞いた時、私はひどくほっとしたのと、ひどく絶望したことを覚えている。

（これで戻れた。神様が、お父様が望んでいた位置にもう一度。なんという喜びだろうか。私は地獄に行かなくて済む。私に関わったひとびとも、先祖も苦痛を受けることはない。いくら感謝してもしきれない。）

しかしその一方で、（なぜ赦されてしまったのか。なぜまた戻らなければならないのか。最大のタブーを犯したのに。ここまでしたのに。もう私は二度と自由にはなれない。）

常に、心は２つだった。ずっと２つの意識が葛藤したが、優先するのは２世の意識だった。

清平から戻ったが、両親に対する嫌悪感は変わらなかった。

大好きな学校には休学届が出されており、また従来の監禁生活が始まった。

１月の冷え込む深夜、私は両親が珍しく寝静まったのを見計らってベランダから飛び降り、家を出た。

最初の家出である。薄いコート一枚と、テレホンカードを３枚。持っているのはそれだけだった。

雪の降る中、何キロも離れた山の中に逃れた。追ってきているだろうか、霊界では大騒ぎになっているのだろうか。誰かが啓示を下して、私がどこにいるかを密告しているのではないだろうか。今戻れば間に合う、罪を犯さずに済む。そういった事をぐるぐると考えていた。とにかく霊界が恐ろしかった。

家を抜け出した私に行くあてがあるわけでもなく、そのまま公園のトイレや山奥の木々の間で眠った。

食料は木の皮や僅かに残る葉で食いつないだ。

雪の積る中で眠って凍死しなかったのは、幸運だったという他ない。そんな生活で何か月も過ごした。

けれど、罪の意識に苛まれた私は、自分の足で家に戻った。

その後、何度も脱走を繰り返し、山奥に逃れ、また家に戻るのを幾度となく繰り返した。言うまでもなく、戻ってからも軟禁生活は変わらない。

それから数カ月の間に私は『絶対服従』のフリをし、極めて親に対し従順になった。

『絶対服従』を体得したのだと、親は気が緩んだ。私はこの数カ月の間に決意したのだ。

２０歳になったらここを出て、死に場所を探そうと。

自分勝手もいい所だが、自家撞着を抱えたままこの先、生きていくことはできない。

このまま生きて苦しみぬいていつか死ぬのなら、早く楽になりたい。けれどどうせ死ぬのなら、好きなことをしてから死にたい。日本各地に引っ越した大好きなひと達に会ってから、『私』を終わらせよう。

そう決めてから、私は２０歳になるまでの数年を、死ぬために生きた。ただ楽になりたい一心で。

私は数年前に、家を出た。それからは色んなひとに騙され愛され助けられ、私は今、牧師に巡り合い彼のもとで統一協会以外の世界を教えてもらっている。２世である私は、統一協会にとって牧師が危険な存在であるという知識を教えられていなかった。ゆえに反牧という言葉も知らなかった。よって警戒はさほどしていなかったのである。

私にはお父様しかいなかった。両親の仕打ちに耐えられたのは、ひとえに自分の真のお父様だけは私のことをわかっていてくださるということだけだった。いつも私たちのために涙を流しその身を砕き尽くして下さるお父様こそ、私の本当の両親であると、なんの疑いも持たずに信じて来た。両親もそのように私を育てた。お前は授かりものであって、私たちの子でありながら本来は私たちの子ではない。あなたは神の子でありお父様の血統をひく子。

それが嘘だったと知ったのは、ここにきていつのころだったか。あれはいつだったか。毎夜毎夜、牧師が寝る間も惜しんで私と対話を続けてくれた中、お父様は私を知らないという繰り返し言われ続けた言葉を、私自身が本当の意味で認識した時、涙が止まらなかった。そんなことは嘘だと、すべてを知りえるお父様が、私を知らないはずないと、声をはりあげて泣き叫んだ。

それでも一度猜疑心を抱くとあとはもう凝り固まっていくだけだった。

牧師の　「お父様とやらはお前を知らないが、おれたちはお前を知ってる」　この言葉が今でも響く。

私は協会以外の世界を全く知らなかったわけではないが、枠の外から協会を眺めることはなかった。

常に内側から外を見、内を見ていた。統一協会のこと　生まれ育った環境のこと　自分で結論をだしていいこと　ごはんから下着に至るまで、全て、好きなものを選んでもいいということ　清平は洗脳施設であること　お父様は、私を知らないということ。１年半、一般的な生活、協会の実態、私が２世ではなくひとりのひとであることを学んだ。未だに理解できないことも沢山ある。理解したくないこともある。

それから今に至るまで、何度も不安定になり、自殺未遂まで犯しながらも、こうして私は生きています。

私は今でも親を憎んでいます。親は愛をささやく代わりに期待と鎖を私に与え続けました

親が私を一切まったく愛さなかったとは思いません。むしろ十分すぎるほどに愛されていたと思います。

そうでなければ私は今、こうしてひとを愛することはできなかったでしょうから。

しかし産んでくれたことへの感謝はあれど、確執が和らぐことはまだ当分先ないでしょう。

いつの日かわだかまりが解けたその時は、彼ら両親の脱会もできたらと考えています。

この場を借りて入信者を持つご家族に私が言いたいのは、入信しても突き放さないであげてください、ということ。どうか彼らを、今までと同じように愛してあげてください。

そして孫や子供が自身の過ちに気付いたり、悩んで苦しんでいる時がもし訪れたなら、優しく包んであげてください。

いつの日か孫や子供が昔愛されたその記憶を頼りに、あなたに助けを乞いに行くかもしれない。

私のように、ひとりきりでさまよわずに済むように。

傷ついた心は深い愛と時間によってでしか、癒されません。

そして同じ２世である兄弟姉妹に伝えたい。私と同じようにジレンマの中で、死を考えてしまう程に悩み苦しんでいるのならば、どうか、手遅れになる前に、どうか、相談してほしい。信頼できる誰かに。それは罪なことではないのだから。

自分のせいで地獄に道連れにすることはないのだから。

あなたは生きていてもいいのだと。人間らしく生きてもいいのだと。

立ち位置を変えて見た新しい景色は、そのすべての色はあまりにも鮮明で多彩で美しかった。

私はこの美しい世界で生きています。これからも、生きていきます。

ひとがひとらしく生きていけるこの世界で。