都知事選最終日、幸福実現党は本紙の取材を徹底ガード＝前党首が腕章なしで選挙運動

本紙の取材を妨害する七海陣営スタッフ

参院選で逮捕者を出している幸福実現党が都知事選の候補者として擁立した七海ひろこ党広報本部長（32）。

得票数28,809で落選となったが、2012年の都知事選で同党から出馬したトクマと同じ7位での落選という好位置ををキープ。しかしその際のトクマの得票数47,829には遥かに及ばず、七海氏の「ハグハグ選挙運動」は一部メディアの注目は集めたものの得票には結びつかなかったようだ。

何かと話題の多かった今回の都知事選、選挙運動の最終日に品川駅前で行なわれた七海氏の街宣を取材に訪れた本紙・鈴木エイト主筆は幸福実現党スタッフからの徹底ガードに遭遇。そんな環境に於いて、同党の前党首が腕章を付けずに選挙運動を行なう証拠映像の撮影に成功した。



◆参院選で逮捕者を出した宗教政党の公認候補による「ハグ」が話題に

参院選で公職選挙法違反による逮捕者を出している幸福実現党から都知事選に出馬した七海ひろこ広報本部長（兼）財務局長。

参院選での本紙の報道が嚆矢となり、様々なメディアが七海氏の「ハグハグ選挙運動」を取り上げた。

【週刊新潮 2016年7月28日号】

幸福実現・七海ひろこのハグハグ戦術　「どこかを触られたりはありません」（デイリー新潮）


【産経ニュース 2016年7月29日】

東京都知事選　奇抜「ハグ作戦」で話題　幸福実現党・七海ひろこ氏、道行く人と次々に

 【産経ニュース　2016年7月30日】

舌戦最終日、七海ひろこ氏は有権者とハグ　「この東京を世界でナンバーワンの都市に」


 【産経ニュース　2016年7月31日】
 幸福実現党の七海ひろこ氏、ハグはなく会場去る「支持の広がり感じた」

◆「ハグ」を最初に報じた本紙の取材を幸福実現党インカム隊が徹底ガード

選挙運動最終日の7月30日、品川駅高輪口前ロータリーで最後の街宣が行われた。

品川駅港南口19時半、予告された時間を過ぎても七海氏の姿はない。街宣車の上に上がった恰幅の良い女性がマイクを握る。「七海ひろこです！」

七海ひろことは似ても似つかない風貌の七海ガールズの一員が「七海ひろこ」を名乗る

数分後、ようやく到着した本物の七海氏による街宣が始まった。集まった幸福の科学信者から歓声が上がる。七海候補の演説は聴衆に向け投げキッスをするなど、参院選の街宣時と比べるとアイドル風の振舞いが加味されていた。

聴衆に投げキッスをふるまう七海ひろこ氏

演説を終え、支援者と握手をして回る七海氏の周りにはオタク風の中年男性が群がる。

カメラ片手に群がる七海ファンの男性たち

その様子を取材・撮影する本紙・鈴木エイト主筆を、幸福実現党の若手男性選挙スタッフ“インカム隊”7～8人が徹底ガード。
鈴木エイト主筆と七海氏の間には常にインカム隊が身体を入れているという状況だ。

インカム隊による徹底ガード

常に筆者と七海候補の間に数人のスタッフが身体を入れて遮る。

 

インカム隊に足を踏まれる本紙主筆。

◆「お父さん！ハグしてもらいなよ」

信号待ちをする人に握手を求める七海氏に対し「ハグハグ」と声が飛ぶ。

 「ほら！お父さん！ハグしてもらいなよ」と支持者の女性が夫にハグを勧める一幕も。

◆前党首も公職選挙法違反？

握手やハグをして回る七海氏の後ろからひときわ大きな声で選挙運動を行なう人物がいた。

「皆さんお馴染みの七海ひろこ本人が最後のご挨拶をさせていただいております」「今、話題の七海ひろこ本人でございます」

矢内筆勝・幸福実現党総務会長兼出版局長（前党首）だ。やない前党首が腕章を付けないまま七海氏への投票を呼び掛ける選挙活動を行なっていたのだ。

「矢内さん！選挙違反になっちゃうよ！」

慌てたインカム隊の一人が女性スタッフに指示。

「誰か！矢内さんに腕章を！」

矢内前党首に腕章を渡すよう指示するスタッフ

支持を受け前党首に腕章を届ける七海ガールズ

女性スタッフが矢内前党首に腕章を手渡す。

矢内前党首に腕章を渡す七海ガールズ

腕章を受け取った矢内前党首だが腕には巻かず手に持ったまま選挙運動を続ける「○○新聞、ニコニコ動画で大変な大人気の七海ひろこ本人でございます」と声を張り上げる。

◆矢内前党首を直撃

矢内前党首に訊いた。

――都知事選の候補がトクマではなく七海ひろこだったのはトクマ陣営の公選法違反が引っ掛かったから？

「あれはもう全然関係ない。あの話が出たその後なのでそういうわけじゃない」

本紙主筆の質問に答える矢内前党首

 ――では参院選で七海ひろこが釈量子党首より票数が多かったから？

「いや、それもないですね　政党としても釈党首の名前書いてもらうのが難しいので」

――漢字が？

「内部的には幸福でお願いしますと出していたので結果的にああいう風になっちゃった」





参院選・都知事選と連続して落選の憂き目に遭った七海氏の今後の動向が注目される。

 （文中一部敬称略）


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