2009年12月6日日曜日

経営破綻の内外タイムス社が統一協会への身売りを検討していた

休刊した「REAL SPORTS」最終号
 夕刊紙「REAL SPORTS(旧内外タイムス)」を発行する内外タイムス社が、11月30日に破産手続きを行い、12月1日発売号を最後に休刊しました。負債額は26億円にものぼると報じられています。その内外タイムス社が破綻直前の今年11月、経営再建をする中で統一協会(世界基督教統一神霊協会=統一教会)への身売りを試みていたことがわかりました。かつて同社の常務取締役兼社長室長兼出版局長を務めたヘアヌード・プロデューサーの高須基仁氏が、「日刊サイゾー」の対談記事で明らかにしました。

【日刊サイゾー 2009年12月06日】緊急対談! 高須基仁(元役員)×文化芸能部長 内外タイムス倒産の内幕「オーナーの逮捕が決定打だった......」

(略)
高須 破綻の理由は、南原氏がステロイド入り化粧品を販売し薬事法違反でパクられたことが大きい。いよいよ「これ以上無理だ」ということになったのだろう。11月中旬に、社長室長のW氏が私のところに来て、「高須さん、買ってくれ」と言ってきた。私はスポンサー探しに奔走し、あるIT関係の人がもしかしたら......という話になった。ところが、W氏は私のところに来る前に統一教会に売りに行って断られていたということがわかり、話がこじれた。宗教団体に売りに行くとは、なんということをするのだ、と。乗り気だったIT関係者も、首をかしげた瞬間だった。内外タイムスは、一時期オウムの関係者も入ってたんだよな。
(略)
 統一協会といえば、「先祖の霊」などをネタに客を脅して壷や印鑑などを売りつける「霊感商法」で有名ですが(※)は、一方で、青少年健全育成の運動なども行っています。そんな統一協会に内外タイムスを売ろうという発想がすごいです。そりゃあ統一協会も断るでしょう。内外タイムスは今年4月から風俗関係記事や風俗店広告の掲載をやめ、同9月から「REAL SPORTS」として再スタートしていました。とは言え、つい最近までギャンブル、ゴシップ、風俗などのネタで売ってきた夕刊紙ですから、もし統一協会が買収していたら、それはもはや笑い話だったのではないでしょうか。

 60年の歴史を持つ内外タイムスの経営破綻は残念ですが、統一協会に買収されておかしな形で存続するよりはよかったのではないかと思います。もっとも、同社のweb版「リアルライブ」は継続するそうです。

※ 統一協会の霊感商法については近年、関連会社が特定商取引法違反などで立て続けに摘発。先日、東京地裁で関連会社新世幹部に有罪判決が出ています(本紙 「信仰と渾然一体」「高度な組織性」を指摘 新世事件判決&霊感商法被害弁連会見 参照)。

1 コメント:

杉山真大 さんのコメント...

そう言えば、かつてナイタイの社長だった恩田貢も児玉誉士夫に連なる方だった訳で、その児玉も勝共連合の結成に関わるなど統一協会との繋がりがあるんですよね。

その様な前歴のある新聞社が通信傍受法とかでは批判の論陣を張っていたり、意外に政権批判だったのは印象的だったなぁ・・・・・