2011年12月6日火曜日

オウム家族の会が、死刑執行回避の署名活動

オウム真理教元幹部・遠藤誠一被告の上告が棄却され死刑が確定したことで、オウム真理教をめぐる一連の事件の刑事裁判がすべて終結。教祖・松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚と12人の実行犯の死刑が確定しました。一方、オウム真理教の信者の家族らで作る「オウム真理教家族の会(旧被害者の会)」が、麻原以外の12人について死刑を回避するよう求める要請書を法務大臣宛に提出するため、署名を呼びかけています。


家族の会では、信者リンチ殺害事件や坂本弁護士一家殺害事件に関与したとして起訴された宮前(岡崎)一明死刑囚の刑が確定した翌年の2006年5月から、麻原以外の弟子たちについて死刑回避を求める署名活動を行ってきました。その後、死刑が確定する弟子たちが増えるにつれて、対象となる死刑囚の数を追加し、第1~3次までの署名活動で累計12,419筆が集まっています。現在は、遠藤死刑囚の名を加えた「第4次署名活動」を行なっており、一連の刑事裁判が全て集結したことで、署名活動もこれが最終段階となります。

第4次署名活動で要請書の対象となっている死刑囚は、宮前一明、横山真人、端本悟、林泰男、早川紀代秀、廣瀬健一、豊田亨、井上嘉浩、新実智光、土谷正実、中川智正、遠藤誠一の12人です。

家族の会は、遠藤死刑囚の刑が確定した11月21日、オウム真理教被害対策弁護団、日本脱カルト協会と共同記者会見を開き、声明文を発表しました。

【オウム真理居家族の会 2011年11月21日】12名の死刑判決確定に際する声明
(略)
12名は、松本死刑囚により魂を虜にされた「ロボット」であったという外はないものです。多くの非道な事件は、文字通り、松本死刑囚という「頭」によって、まともな心と意識を停止させられた12名がした事件と言う外ないものでした。こんな心理操作があれば、12名でなく私どもの他の子どもの誰が死刑囚となってもおかくないものでした。否、どんな若者でもたまたまオウム真理教に出あえば、死刑囚になっていってもおかしくないものでした。
そんな12名の死刑を執行することが、本当に正しいのでしょうか。
(略)
12名には、まだ生きてなすべきことがあります。オウム真理教は未だ「アレフ」や「ひかりの輪」やいくつかの分派として残存しています。社会の安全のために、オウム真理教事件を真実終結させるためにも、完全に崩壊させなければなりません。今後、これらやその他の分派で絶対的な「グル」が出てくるならば、内部のリンチから始まり、外部への加害行為をくり返す恐れもあります。12名のうち少なくない者はそんな現役信者に対して脱会への働きかけを続けてきました。12名それぞれが、改めて事件について語り、その心理経過と、後の心理状態を明らかにさせていくことこそ、オウム真理教を完全に崩壊させる原動力になります。
12名は、その他の破壊的カルト、これからも発生する可能性のある強烈な破壊的カルトについても、貴重な研究対象です。特に、宗教的なものにあっては、彼らの行動の背景にあった「神秘体験」や薬物による精神への影響、死の恐怖の捉え方、そのうえでこのような事件まで起こした心理経過を研究し対策を建てることが大切です。彼らはその、生きた証人です。
12名の死刑は、決して執行してはならないと考えます。
(略)
どうぞ、12名について、死刑だけは執行しないでください。
社会にあっては、どうぞ死刑の執行を回避させるべくどうか理解を賜り、お力をお貸しください。
家族の会として、以上のとおりお願い申し上げます。

これまでの第1~3次の署名活動の際に署名したことがある人でも、第4次署名への署名も有効とのことです。家族の会によると、現時点では締切は設けていないとのことですが、署名活動の期間は1年程度を予定しています。

問い合わせ等は下記「とらすと法律事務所」まで。

◇ ◇ ◇
12名の死刑判決確定に際する声明
死刑囚12名の死刑執行回避署名のお願い
署名用紙
※記入した署名用紙はFAXやコピーではなく原本を下記住所までご郵送下さい

オウム真理教家族の会
会長 永岡弘行
郵便番号231-0015
横浜市中区尾上町5-69
とらすと法律事務所気付
TEL 045-680-0720

【関連記事】
オウム裁判終結、オウム家族の会などが「麻原以外の死刑回避」求める

10 コメント:

安淳徳 さんのコメント...

公務員組織が犯罪組織化してる中、

警察組織、
法曹界組織などなどをどこまで信頼できるかは、、

詳細な事は、
http://blog.yahoo.co.jp/ansund59
をご参考にして下さい。

匿名 さんのコメント...

死刑執行回避って、今までに実例あるんでしょうか。

法務大臣が執行のハンコを押すかどうかにかかっていると思いますが、

裁判もすべて終わり、いよいよ麻原の死刑も近いかもしれませんね。

宗教意味ね さんのコメント...

まだ生きてるの?

匿名 さんのコメント...

>まだ生きてるの?

闇に葬られてはいけない事が、まだ沢山あるのです。だから、ただ刑が執行されれば罪を償えるというものでもないのです。

関連記事を良く読んでやってください。

匿名 さんのコメント...

うち、プリンターがないんだよな。

中区か。電話であらかじめ連絡しておけば、事務所へ行って、署名してもいいだろうな。

ハンコはいるのかな?

匿名 さんのコメント...

はんこはいらないと思います。

よるお さんのコメント...

署名について書きます。
「フルネーム必須・住所は番地まで記載必須・本人の直筆必須(代筆不可)」

印鑑は不要です。近所のネットカフェからプリントアウトして郵送で送ると良いでしょう。

注意点は、必ず本人が署名しなければなりません。代筆すると署名が無効になってしまうので、ご注意願います。

私は、滝本弁護士と同じく、12人の弟子は真に死刑にすべきではないと確信しますので、署名に着手します。

匿名 さんのコメント...

ありがとうございます。

匿名 さんのコメント...

林泰男は今「小池泰男」です

匿名 さんのコメント...

私はオウムについて被害者家族でもないし、信者家族でもない、全く無関係の人間です。
当時17歳だった私は阪神淡路大震災で全壊と指定された実家で地下鉄サリン事件を始めとしたオウム真理教についての報道を眺めていました。

無関係だったからこそ無関心であったのかもしれない。

蜂の巣をつついたような大騒動であった当時もいまや23年の時を経て遥か彼方に感じます。
インターネットの普及に伴い、オウムについて調べる機会が増えました。
そして自然と、元信者達の足跡について考えるようになりました。
松本智津夫の命令とはいえ犯した罪は重く、亡くなった方々は帰ってきません。
それでも、元信者だった12人の確定囚も同様に被害者であるとの考えに至りました。
元信者である12人の者達まで同罪として執行することに強い疑問を抱いております。

私は彼らを元信者と書いても、幹部とは呼びたくありません。

ネットには中川智正さんについての情報が多く、読むたびに心を揺さぶられました。
犯行後の震え、恐怖、信者への情け、事件解決への誠実な向き合い方
松本智津夫の罠にはまり利用されたものの、本来の中川さんは繊細で情に厚い優しく純な人間だと気付いたんです。

御本人や御両親の張り裂けそうな胸の内を想像すると辛くて堪らなくなります。
他の元信者の方々も松本智津夫にさえ出会わなければ・・・

彼ら12人に償いを求めるなら、絶対に死なせてはなりません。
謝罪・改心し、後世に貢献している者に救いの手を差し伸べることを誰が咎められますか。
誰にでも一時の気の迷いや失敗はあります。
恐怖に縛られ、正しい方へ歩き出せないこともあるでしょう。
だからこそ、そこからの行動が一番大切だと私は考えています。
自分を責め続けている者にこれ以上の石をぶつけてはならないのだと思います。

宗教活動や事件の総指揮は松本智津夫にあり、総責任もまた松本智津夫ただ1人にあります。
法務省の方々や国民の皆さんに家族の方々や私の声が強く大きく届きますようお祈り致します。

後継団体撲滅・元信者救済に向けて執行回避の署名をさせてください。
家族の皆様もお疲れが出ませんよう、活動が実を結びますよう願っています。