2009年12月3日木曜日

ホームオブハート裁判、法廷大荒れ

 東京地裁で12月1日、X JAPANのTOSHIが広告塔を務める自己啓発セミナー「ホームオブハート(HOH)」をめぐる民事裁判の証人尋問が行われました。これは、TOSHIの所属事務所トシオフィスとHOH、そしてHOH被害者と被害者の代理人弁護士らの双方が、2004年にHOHで発覚した児童虐待問題をめぐって、互いに名誉棄損を理由に訴え合っている裁判です。HOH関連の訴訟では、すでにHOHの消費者被害をめぐって被害者側が一・二審で連勝しており、HOH現役メンバーらがHOH被害者らを訴えていた裁判でも、HOH側が敗訴しています。


 この日の裁判では、HOH側の証人2人に対する尋問が行われました。ところが尋問直前になってHOH側が証人の陳述書を差し替えたため、その扱いをめぐって、証人尋問前から法廷が紛糾しました。さらに、新たに提出された陳述書について、HOH側が裁判所・被害者側に提出した陳述書と原本とに違う部分があったようで、それでさらにヒートアップ。被害者側の山口貴士弁護士(リンク総合法律事務所)が原本の現状を保全しようとしてカメラを取り出すと、HOH側の安田修弁護士(大島総合法律事務所)が「写真を撮らないでください!」と絶叫して山口弁護士につかみかかり、一時揉み合いになるなど、めったに見られない大荒れの法廷となりました。

 証人尋問が始まってからも、証人が被害者側の弁護士や関係者を呼び捨てにしまくりながら「デッチアゲ」「デタラメ」と口汚く罵倒し、挙句は被害者側の紀藤正樹弁護士(リンク総合法律事務所)に対して、「あなたにあたしの何がわかるんですか!」と怒鳴り散らす始末です。証人は、紀藤弁護士らについて「X JAPANの利権やヤクザの利権目当てでビジネスのためにHOH問題をでっちあげた」と主張していましたが、裁判官から、その利権やビジネスの内容を尋ねられても、「祖父母から聞いた。自分で調べてわかった」と繰り返すだけ。具体的な話は何も出てきませんでした。

 口を開くたびに「あなた方はそういう風にでっちあげたいんでしょうけど、違うんです」といった言葉を毎回のように付け加えるため、裁判官から「質問に答えてください」と注意されていました。

 またカンニングペーパーよろしく陳述書を見ながら喋っているのがバレて、裁判所から注意を受けました(裁判では、証人は何も見ずに答えなければいけません)。HOH側の安田弁護士は、指摘されると「すいませんね!」と逆ギレ気味に大声を張り上げて、証言台の上に置かれたカンペ(陳述書)をしまい込んでいました。こんな細かいところでもハイテンションです。

 この証人は、2004年の児童虐待問題の際に、HOH施設で児童相談所が保護した子ども(当時)の一人です。報道などでは、HOHの指導者であるMASAYA(倉渕透氏)の教えに従って学校に通わされていなかったとされていますが、尋問では「自分の意思で学校に行かなかった」と主張していました。反対尋問で被害者側弁護士によって、MASAYAが学校を「エゴを競い合う戦場だ」などとけなす発言をしていたことが示されましたが、証人は「それは私自身が考えた。MASAYAさんもそれを聞いて『そうか』と言っていた」などと、まるで自分がMASAYAを感化したかのように語っていました。証人は現在HOHの社員です。将来は弁護士になりたいそうですが、高校にも大学にも通うつもりはないそうです。

「料理人が調理学校ではなく海外に修行に行くように、自分も自立して活動していきたい」(証人)

 料理人だって大半は、何の勉強もせずにいきなり海外に行わけじゃないと思います。料理人という職業をなめてます。

 2人目の証人は、物静かな態度でした。HOH側弁護士による主尋問の際には、児童相談所がHOHとトシオフィスの施設から保護された件について、「警察も児童相談所も自分たちの味方で、紀藤弁護士らは信用できないと言っていた」といった趣旨のことを主張しており、このときは比較的ハッキリと喋っていました。しかし被害者側弁護士による反対尋問では、証人は陳述書等に登場する出来事や日付の矛盾を指摘され、口ごもりながらはっきりしないもの言いを繰り返すだけ。小さい声がさらに小さくなり、何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。

 証人尋問が終了した後も、再び陳述書差し替えの扱いについて大揉めです。尋問直前に陳述書が撤回され別のものに差し替えられた上に、裁判長が「双方ともこれ以上、陳述書を出さないでください」などと口走っていました。被害者側弁護士が異議を唱えても、裁判長は「わかんないですが~」「私にはわからないんですけども~」と、カレシを困らせる若い女みたいに体をくねくねさせて投げやりな態度(裁判長はおばちゃんです)。結局、裁判長は、旧陳述書と新陳述書の矛盾の指摘などは、被害者側が改めて書面で指摘しろみたいな話にして強引におさめてしまいました。

 今回の混乱、HOHが尋問直前になって陳述書を差し替えたことが全ての発端だと思うのですが、裁判長もちょっとヘンな感じでした。

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