問題番組の制作クレジット |
日本統一教会会長などが登場する統一教会のフロント組織の宣伝番組を昨年12月末に放送したテレビ神奈川(TVK)から、9日、本紙に回答があった。
回答全文を公開することはTVKの意向もあり差し控えるが、回答の要旨を基に事実関係を精査した。
◆本紙の質問にTVKは真摯な回答
テレビ神奈川(TVK)からの回答の要旨は以下の内容だ。
・TVKは当該番組の制作にかかわっていない→広告代理店との契約の上で外部の制作会社が制作
・TVKは教団フロント組織と統一教会との関係を把握していなかった
・TVKは統一教会の起こしてきた問題を認識しており、そのような教団に好意的と取られるような放送をしたことについては反省すべき
・問題となった番組の内容は TVKの考え方と一致するものではない
・当該番組の放送内容の妥当性についてチェックが行き届かなかった
・今後は当該番組・外部制作番組についても内容のチェックを厳しく行なう
「何故あのような偏向番組が放送されてしまったのか」ということについて、事実関係と問題点、そして今後の取組みについても的確に回答がなされている。
本紙からの質問書を黙殺し全国弁連からの申し入れに対しても的外れな回答を行なったテレビ東京に較べると、実に真摯な回答と言える。
◆問題番組は教団フロント組織が制作
テレビ神奈川からの回答にあるように、問題となった番組の制作は統一教会のフロント組織によるものだ。本記事の巻頭写真を見てほしい。とても平成とは思えない昭和の香りの漂う4人家族を背景に制作クレジットが流れた。クレジットにある『「人づくり、家庭づくり、国づくり」国民運動推進委員会』は教団のフロント組織であり、もう一つの「制作」としてクレジットされている「オフィスボイジャー」については検索でHITするのは今年5月5日に八王子で開催された「愛・命・誕生・家族の絆をテーマにした公開イベント」と銘打たれた『ハートフル・トークメッセージ 家族と命 愛と絆』の主催者として表示がなされるだけだ。
今回の一件は、テレビ神奈川が図らずも問題教団の宣伝に利用されてしまったという事案だ。
◆メディアは注意すべき
メディアは、不適切な事態が明らかとなった時にどのように対処するかで、視聴者の信頼が得られるかどうかが分かれるところだ。
この手の団体はメディアを利用することに長けている。問題教団に利用されることのないよう各メディアには一層の注意を促したい。
テレビ神奈川「イイコト!」2015年12月30日放送分 投稿者 eito-suzuki
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1 コメント:
テレビ神奈川はまだ死んでいないと思います。
そんな放送局がまだあって、少し安心しました。
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