政教分離を考える会(代表・小川頼宣氏・元創価学会本部広報室)が大阪で創価学会と公明党を批判するビラを配布したことにかんして、公明党が警察に告訴申し立てを行ったとのことです。
【公明新聞 2009年08月14日】府警に名誉毀損で告訴申立て 公明党
公明党(太田昭宏代表)は、悪質なビラが大阪府堺市北区や大阪市住吉、住之江の両区、守口、門真の両市内で配布されたことについて、13日、同ビラを発行した「政教分離を考える会」代表の小川賴宣と配布した氏名不詳者らを名誉毀損罪で大阪府警察本部に告訴の申し立てを行った。
この中傷ビラは2日夕刻ごろから5日にかけ、いずれも公明党の北側一雄、田端正広、福島豊の各前衆院議員の小選挙区内で配布されており、その配布枚数は合計2千数百枚に及ぶ。
告訴状では、同ビラについて、公明党があたかも創価学会による日本支配のための政治的な道具であり、公明党が政権を獲得した際には反対を許さない独裁政治を行う反民主的な政党であるとの印象を読者に与えることから、「(公明党の)社会的評価を低下させ、その名誉を毀損するもの」と指摘。加えて、来る総選挙に向けさらに同ビラの配布範囲および配布枚数が拡大する可能性が極めて高いと指摘。悪質な犯罪行為の再発を防止するため、厳正な捜査と、被告訴人らに対する厳重な処罰を求めている。
この件で配布されたビラと完全に同じものかどうかはわかりませんが、政教分離を考える会のサイトにビラのPDFファイルが掲載されています。これを見ると、「公明党は創価学会の教義を実現するために作られた政党です」「あなたは、こんな宗教団体に、日本の命運を握られてもよい、と思いますか!?」などと書かれています。これは同会の主張・評論にあたる部分だと思うのですが、膨大な文字量のこのチラシの内容は、その大半が、出典も明示されている池田大作氏語録です。たとえば、こんな感じ。
【政教分離を考える会のチラシ】公明党は創価学会の教義を実現するために作られた政党です
「要所要所を全部ね、学会員で占めなかったら広宣流布できゃしませんよ」(第四回社長会・昭和32年9月6日付)
「天下を取らなければ途中の苦労が何にもならない」(第四回社長会・昭和42年9月22日付)
「目立たないように枝を伸ばし、産業界に網の目を張りめぐらして、最後に総合商社を作って決戦だ」(第六回社長会・昭和42年1月25日付)
「創価学会と公明党は、永久に一体不二の関係」(『池田会長全集』第1巻)
「こう言うと、また政教一致と言われるけどね。教義を実現するためには、政治の力が必要です。そういう目的で公明党を作ったのだから。それは変わらないですよ」(記者懇談会・平成6年9月14日)
「私は、日本の国主であり、大統領であり、精神界の王者であり、思想文化一切の指導者・最高権力者である」(『池田大作-その思想と生き方
公明党は告訴状で、「公明党があたかも創価学会による日本支配のための政治的な道具であり、公明党が政権を獲得した際には反対を許さない独裁政治を行う反民主的な政党であるとの印象を読者に与える」としているそうです。しかし上記の公明新聞の記事では、このチラシの内容が虚偽や誤りであるとの主張は書かれていません。
政教分離を考える会のチラシにある池田大作氏語録に誤りがないのであれば、公明党が反民主主義的な政党であるとの印象を与えているのは、政教分離を考える会ではなく池田大作氏ではないでしょうか。だとしたら公明党は、池田大作氏を告訴する必要があると思うのですが、違うのでしょうか。
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