2014年1月29日水曜日

統一教会“拉致監禁キャンペーン裁判”で東京地裁が損害賠償一部認定の判断、被告弁護人は会見で「事実誤認の多い不当判決」

判決後、会見する原告と弁護人「不当判決」に憤りをみせた
統一教会信者が拉致された上12年5ヶ月の間監禁され強制棄教を迫られたとして親族や脱会カウンセラーらに対し約2億円の損害賠償を求め提起した民事訴訟の判決言渡が28日、東京地裁であった。

この原告信者は統一教会(世界基督教統一神霊協会)が展開する“拉致監禁キャンペーン”の象徴的存在である後藤徹氏だ。

東京地裁民事12部の相澤哲裁判長は原告の親族とカウンセラーの宮村氏に対して約483万円の損害賠償金を支払うよう命じた。  

判決直後、後藤徹氏が代表を務める拉致監禁強制改宗被害者の会が統一教会広報局の協力の下、徹氏らの演説をネット配信した。

被告側弁護団は裁判所内司法記者クラブで会見をおこない「事実誤認の多い不当判決だ」と控訴することを明かした。

◆“拉致監禁キャンペーン”裁判

全国各地で組織的な霊感商法や正体隠し勧誘など様々な社会問題を起こしてきた統一教会。
その統一教会が「自分たちこそ教団に反対する勢力が糸を引いて教会員を拉致監禁・強制改宗されてきた被害者だ」と被害者面をして展開してきたのが所謂“拉致監禁キャンペーン”だ。
   
この日の裁判の傍聴抽選には175人が並び、42枚の当選券は大量に信者を動員した統一教会関係者がその殆どを手にした。 

判決言渡で相澤裁判長は「原告を心配していたことを踏まえても、説得の方法として社会通念上の限度を逸脱している」として後藤徹氏の親族やカウンセラーへの約2億円の損害賠償請求を一部認め、治療費339.110円、慰謝料400万円、弁護士費用50万円、宮村氏には連帯して2割に当たる96万7322円を支払うよう命じた。

◆“拉致・監禁”は認容せず

被告松永牧師と松永牧師の所属教会への請求は棄却、統一教会が主張する“拉致”については「拉致された事実はない」として事実認定しなかったが、判決文には“拘束”との文言があり“棄教”については認容するなど統一教会側の主張を認める箇所が多々あった。

その他、食事制裁については不認容、原告の逸失利益についても認めていない。

被告側は「原告は自分の意思で話し合いに応じてマンション内に留まり、出ていく機会が何度もあったのに出ていかなかった。引きこもり状態だった」としている。この点について東京地裁は圧倒的な体格差がある妹や母親と二人きりで室内にいた際にも出ようとしなかったことに関し『筋力低下』などを理由に挙げている。しかしながら、毎日スクワットを欠かさず行なっていたことを原告が認めていることについてなんら斟酌しておらず、体力維持に努めていたことを原告自らが証言しているのにも関わらず、地裁は“筋力低下”と結論付けたことになる。
何より親族が「出て行った時はあんなに痩せてなかった」と言う原告の身体。解放直後という触れ込みの痩せ細った写真(体重38㎏ も“偽装”と発覚)に裁判官も嵌ってしまったということだろうか。


また不法行為のあった期間については、徹氏が偽装脱会して以降の時期についてのみ親族らの不法行為を認容するなど、ちぐはぐな印象も持たれた。

統一教会側は「勝訴!」と喧伝しているが、判決内容を吟味すると必ずしも統一教会側の請求が全て認められたわけではない。

◆“本丸”宮村氏の責任を認めさせたカルト教団の策略

今回の地裁判決について、ある統一教会関係者は「宮村の責任を認めさせたことは大きい」と話す。統一教会にとってこの判決は“本丸”の宮村氏を攻撃する格好の材料となるということであろう。

判決を受け、原告ら統一教会関係者は東京地裁前に於いて後藤徹氏や支援者の演説をUSTREAMでネット配信した。
喜びの声をネット配信する原告と統一教会関係者 後ろでバンザイしているのは本紙でもお馴染みの井口氏

◆被告側弁護人らは「不当判決」を強調、控訴審へ 

同日夕方、被告と弁護人は東京地裁内司法記者クラブで記者会見をおこなった。

被告の一人である徹氏の兄は「正直驚いた。問題のある信仰を見直して欲しいと本人に付き添って説得してきた。判決は事実を正しく認識していただけなかった。非常に残念」と語り、宮村氏は「判決は極めて不当なもの。直ちに控訴します。高等裁判所でこの判決が覆えされるものと確信しています」と話した。

弁護人は「中途半端に責任認める腰が引けた判決」「事実誤認の多い不当判決」「背景が欠落した残念な判決」「今後の“拉致監禁キャンペーン”に悪用されかねない」と話し、控訴することを明言した。

統一教会サイドも、松永牧師への請求が棄却されたことや損害賠償の認定額が少なすぎるとして控訴の意向だ。

刑事事件としては統一教会サイドの完敗に終わっている“拉致監禁キャンペーン訴訟”、民事に於いてはまずは統一教会サイドの一部先勝というところか。

一連の裁判に於いて一審を担当した相澤哲裁判長は傍聴席を埋めた統一教会関係者が放つヤジや私語に対し積極的に注意を行なわず法廷内が一時無法化するなどその法廷統率能力が疑問視される裁判官だった。

“拉致監禁キャンペーン訴訟”の次のステージは舞台を東京高等裁判所に移して行われることになる。控訴審では、どのような裁判官が担当するのかも注目される。






31 コメント:

匿名 さんのコメント...

脱会説得するにもやり方や程度というものがあるということでしょう。

10年間拘束したのは事実なのですから、仕方のない判決だと思います。

匿名 さんのコメント...

部屋の中で毎日スクワットをしていたのか。
1か月外出しないだけでも筋力低下は甚大。それが10年間だからな。
本当は外に出て運動したかったんだろうよ。

匿名 さんのコメント...

>また不法行為のあった期間については、徹氏が偽装脱会して以降の時期についてのみ親族らの不法行為を認容するなど、ちぐはぐな印象も持たれた。

それはちぐはぐというか、少なくとも偽装脱会して以降は後藤にマンション脱出の意思があったことを認めたからではないでしょうか。

匿名 さんのコメント...

判決文より


「(後藤兄・兄嫁・妹は)成人男性である原告を長期間にわたって一か所に留めおき、その行動の自由を大幅に制約し、外部との接触を断たせた上で説得を試みることについては、その説得の方法として社会通念上相当というべき限度を逸脱したものとみなさざるを得ない」


「宮村は、信者に対する脱会説得につき多くの経験を有し、その経験に基づき、水茎会などの場において、信者の家族らに対し、脱会説得の実践的・実効的な方法を指導していたところ、被告後藤兄らは、水茎会に通い、宮村の下でその方法を学び、原告をフラワーホームに移動させた後も、その方法に則って原告に対する脱会説得の試みを続け、被告宮村も、原告が荻窪フラワーホームにおいて不当に心身を拘束されていることを認識しつつ、平成10年1月頃から9月頃まで、頻繁に元信者らを連れて原告の元を訪れ、脱会を強要していることが認められる」




判決は「拉致された事実はない」としつつも、男性は一人での外出や外部との連絡を親族らから禁止されていたと指摘。「説得の方法として限度を逸脱した」と判断し、親族とカウンセラーの賠償責任を認めた。(朝日新聞)

匿名 さんのコメント...

>男性は一人での外出や外部との連絡を親族らから禁止されていたと指摘。

これ、脱会説得(保護説得)で普通に行われてるんですが。

匿名 さんのコメント...

期間もあるだろうね。

これが10年間じゃなく10日間だったら問題なかったし、そもそも信者も訴えなかったと思う。

匿名 さんのコメント...

出て行こうと思ったら、いつでも出ていける状態だったのだから、監禁とは言えまい。
裁判官が、統一教会側が用意した“虚偽のシナリオ”を信じ込んでしまったということ。
司法当局も「カルト宗教というのは騙しのプロだ」ということをしっかり認識する必要がある。

匿名 さんのコメント...

通路に鍵まで取り付けられていたのに自由に出ていける状態なんですか。そうですか。

匿名 さんのコメント...

被告側の主張するシナリオを信じ込んでしまっている点については考えないんですね。

匿名 さんのコメント...

鍵を取り付けていたことは家族も以前に認めていましたね。

匿名 さんのコメント...

判決は拉致された事実はないと認定して、後藤徹の供述は信用できないと断じています。また、フラワーホームでの違法と認定された状態についても、妹、母親しかいないような実力行使をすれば出られた状態で出て行かなかったことも認定されていますね。つまり、統一教会のいう「拉致、監禁」は否定されています。それゆえ、慰謝料額が400万円に留まっています。統一教会のいう「拉致、監禁」が認容されたのであれば、慰謝料は10倍にはなるはずです。したがって、実質的には統一教会の主張は殆ど認められて折らず、話し合いの方法としては、ちょっとやりすぎなので、慰謝料を一日あたり約1000円だけ支払えという内容の判決です。

匿名 さんのコメント...

>>2014年1月30日 14:25

そうだね。どう読んでもそうとしか読めない判決、
でも壺の連中は吉外ばかりだから、そういうのは全部無視して大騒ぎ、大はしゃぎするだろうね。

匿名 さんのコメント...

なるほど、宮村さんの指導の下、後藤を10年間拘束して外部との接触を断たせ脱会を強要したことが、社会通念上の限度を逸脱しているという判決なんですね。。。

匿名 さんのコメント...

統一教会のいう「拉致、監禁」が否定され、賠償額も低額であったことからすると、「統一教会実質敗訴!」という見出しを付けてもいいのではないでしょうか。この地裁判決の内容では、宮村氏に対しては、殆ど萎縮的効果は期待できないでしょうね。

匿名 さんのコメント...

正直、宮村さんはもうめんどうせえと思ってると思うよ。

匿名 さんのコメント...

後藤さんが保護されている期間、当時の統一教会の信者をしていたら、カードローン、等の借金が有るのが統一教会に有っては普通の事です。
裁判官の事実誤認は彼が保護されていた間に作る事が出来たのは負債であって、資産ではない事です。

控訴審ではこの事実に照らして、被告に求める賠償額はゼロ、又は保護費用を求めるべきです。

匿名 さんのコメント...

そもそも拉致監禁の一部は統一教会の自作自演であることがバレてるんだが

匿名 さんのコメント...

ポルポトも統一教会の自作自演なんですね。分かります。

匿名 さんのコメント...

なんだ、UC側は元気ないな。
一部ではあれ主張が認められたんだからもっと大騒ぎで勝利宣言するかと思ってたのに。
組織内部でだけ盛り上がるってことか。

ライオネル さんのコメント...

こんなカルト団体を放置しておく国に問題がある。

ライオネル さんのコメント...

>なんだ、UC側は元気ないな。

もう無理でしょ。
統一協会はありとあらゆるところから崩壊が始まっている。

ネットでの書き込みを見れば、若者は統一協会には寄りつかない。

教区長も原理セミナーでは「私たちはキリスト教会からねたまれて嫌われているからいろいろと言われてしまう。」と言ってごまかしていたけど、悪いことをしているのはバレバレだもの。

匿名 さんのコメント...

なに?このピンぼけ写真?
カメラ買い直せば?

裁判所の傍聴席まで学級崩壊状態とは世も末ですね。
マトモな信者の人達は傍聴組に品位を落とされたと迷惑してんじゃないですか?

匿名 さんのコメント...

監禁されてたのは考えればわかるでしょう。
鍵かけられてたらでられないよね。

結局、宮村と藤倉とエイトは負けてしまったということだよね。
それで裁判官が微妙だという結論。
次の裁判官に注目。笑
言い訳にしか聞こえない。

この裁判では統一協会が悪いとかの話ではなく、監禁しているという手法が悪いという判決です。

そこをうだうだ言っているようではこの裁判の意味を履き違えているんじゃない?

匿名 さんのコメント...

鍵がかかってたことを家族が認めてる。

匿名 さんのコメント...

判決では、拉致は否定され、出られない状態という意味での監禁も認定されていない。だから損害額が1日千円と低いのです。

匿名 さんのコメント...

統一協会側もよく「勝訴」なんて言えたもんだねえ。

匿名 さんのコメント...

地裁判決ごときで勝利宣言するなら、高裁や最高裁でのUC敗訴も公平に敗北宣言するべきでしょ。

匿名 さんのコメント...

宮村と家族の行為の不法性が認められたということ。

それ以上でもそれ以下でもない。

匿名 さんのコメント...

これまでの民事は、全て高裁 最高裁で逆転してますね~

今後の行方に注目

匿名 さんのコメント...

不当判決と怒りながら、顔を隠してどうするんですか?
後ろめたい気持ちがあるんでしょうね。
こんな素晴らしい写真を公開したエイト君に、座布団10枚挙げたい気分です!

匿名 さんのコメント...

ほんとですよね。