2016年12月21日水曜日

ひかりの輪・聖地巡りで常習的に無免許運転か=警視庁が家宅捜索

ひかりの輪本部が入居するマンション
オウム真理教の後継団体のひとつ宗教団体「ひかりの輪」(代表・上祐史浩氏)の外部監査委員の女性が自動車を無免許で運転していたとして、警視庁公安部は12月20日、道交法違反(無免許運転)の疑いで東京・世田谷区のひかりの輪本部と女性宅を捜索しました。ひかりの輪の関係者の一人は本紙の取材に対して、女性は教団の「聖地巡り」と称する団体旅行でも無免許のまま参加者を乗せて運転していたと語っています。女性はそのために昨年、自身が使用する自動車にETC車載器まで設置していました。

女性はひかりの輪の外部監査委員の一人で、ひかりの輪の関係者によると会員ではないものの、実質的に会員に近い関わり方をしていたといいます。

今年3月20日、地下鉄サリンの日に開催された福井県での聖地めぐり。このときにも女性は参加していた(写真の女性は別人)。
「この女性は、講話会や聖地巡り、上祐氏の誕生パーティーなどで、何度も見かけました。女性が無免許であることは、以前から聖地巡りの複数の参加者の間で知られていました。事実を知らない会員もいたと思いますが」(関係者)

時事ドットコムニュースによると、ひかりの輪の広報担当者は「今の時点では一切事情を承知していない」とコメントしており、教団側が無免許の事実を把握していたかどうかははっきりしていません。

ひかりの輪では今年11月5・6日にも〈世界遺産「富士山」の聖地・自然巡り〉と題する聖地巡りを行っています。あるひかりの輪脱会者は「このときの聖地巡りでも女性が車を運転したと聞いている」と語ります。

女性も出席していた2015年の上祐氏誕生会
女性は本紙・藤倉善郎総裁が出席した2015年12月の上祐氏の誕生パーティーにも出席しており、その場で他の参加者に向かって「車にETCをつけました」などと報告していました。

「聖地巡りは毎回、ひかりの輪の車のほか、レンタカーや、参加する会員の車などが集まって出かけます。女性は、自分が使っている車で聖地巡りに参加し、他の参加者を乗せて運転することもありました。ETC車載器は、ひかりの輪側が女性に設置するように言ったと聞いています」(関係者)

ひかりの輪側がETC車載器を設置させるほど、聖地巡りの運転要員とみなされていたようです。

聖地巡りについては2015年、警視庁公安部が旅行業法違反容疑でひかりの輪関係者を書類送検しています(不起訴)。ひかりの輪は「違法性はなかった」として、その後も聖地巡りを継続。ところが今度は別の違法性があった可能性が出てきた上に、無免許運転が事実だったとすると、参加者たちの安全にも直結する重大な問題です。

聖地巡りに出発するひかりの輪一行の車列。まさかこの中に無免許ドライバーがいようとは
さらに、「外部監査委員」がこのように教団活動に深く関わっていたことで、外部監査委員としての客観性にも疑問が生じます。

「外部監査委員は、建前上はひかりの輪の会員以外が務めることになっています。しかし、会員にならずに上祐氏の講話会や聖地巡りのようなイベントに出入りするシンパ的な人々がいて、今回の女性もその一人。会員同士の飲み会などにも顔を出していますし、実質的にひかりの輪の会員と変わらない深い関わりを持っています」(関係者)

女性がひかりの輪に関わるようになったのは2013年頃だといいます。しかし、きっかけはひかりの輪の宣伝や勧誘ではないようです。

「この女性がひかりの輪に関わり始めたのは、(松本サリン事件被害者の)河野義行氏の関係です。もともと女性はオウムや上祐氏のシンパではなく、河野氏のファンでした。河野氏は外部監査委員長だった2013年ごろに、ひかりの輪の聖地巡りに参加したのですが、そこにこの女性も一緒に参加したのです。その後、河野氏は聖地巡りに来ていませんが、女性はその後も引き続きひかりの輪の行事に参加するようになりました」(関係者)

河野氏は松本サリン事件の被害者で、事件発生当初、警察やメディアから事件の容疑者扱いされる被害にもあった人物。ところが2014年には、ひかりの輪外部監査委員長として団体規制法に基づく観察処分の「適用要件に該当する事実は、何ら認められなかった」とする報告書を発表後、2015年に辞任。外部監査委員会は、ひかりの輪の「観察処分外し」のための組織とも言われており、河野氏はこれに協力した形です。

ひかりの輪の公式サイトには、女性が参加したと思われる時期の2013年7月27日~29日の聖地巡りの参加者募集の文章が残されています。そこには、こんな文章が。

〈出羽三山(山形県)の本格的な体験山伏修行へのご参加募集――河野義行氏もご参加!〉

〈今回は、参加者が特別です。 あの著名な河野義行氏が参加されます。〉

聖地巡りの客寄せに利用される河野義行氏(ひかりの輪公式サイトより)
当時、河野氏は著名人として聖地巡りの客寄せとしても、ひかりの輪に利用されていました。

ひかりの輪については現在、脱会者らが被害者団体「インコの会」を設立する動きがあります。同会の設立準備委員会の藤倉善郎委員長は、本紙の取材に対してこう語ります。

「無免許運転は、聖地巡り参加者に加え無関係な他者の人命にすら関わりかねない問題。事故が発生する前に発覚してよかった。無免許だった本人だけではなく、危険な団体旅行を開催していたひかりの輪にも重大な責任がある。また、この女性とひかりの輪の接点が河野義行氏だという話にも衝撃を受けている。結果的にとは言え、自身の影響で他人をひかりの輪に深入りさせたのであれば、道義的責任は軽くない。すでに外部監査委員長を辞任したから無関係、では済まされない」

インコの会については、1月4日に阿佐ヶ谷ロフトAで開催される「やや日刊カルト新聞社主催 ひかりの輪10周年記念新年会」で概要が発表される予定です。

◇関連記事

やや日がひかりの輪10周年記念イベントを勝手に開催へ=上祐氏らは不参加
地下鉄サリンの日、ひかりの輪は予定通り福井旅行=本紙が追跡取材
ひかりの輪、サリン被害者追悼の日に旅行へ=温泉付き

10 コメント:

匿名 さんのコメント...

河野さん、道義的責任は免れませんね。何らかのコメントがあればいいんですが。この女性も利用されたというよりもお互いに癒着していたのが真相かも知れませんね。聖地巡礼ツアーに自分の自動車使ったということは、シロタクシー行為の可能性もあるし、まあ監査委員辞任でしょう。監査委員会は結局何の機能もしていないお飾りだったってこと。こういう組織はいらない。

匿名 さんのコメント...

ひかりの輪で飲み会をしてるって方が驚き

匿名 さんのコメント...

カルトに関わる人は奇人、変人が多いな。
今回のこの事件が示している。
カルト信者だけではなく
カルトオタクの中にも変な奴もいるからな。

キャノン さんのコメント...

ひかりの輪側は女性に対し、免許証のコピーを求めるのは、
普通常識ではないですかね。  宗教が常識から大きく
逸脱しているのが問題です。

匿名 さんのコメント...

この記事とは関係ないですが
https://www.blogger.com/comment.g?blogID=8397707658989947714&postID=4974094117567600443&bpli=1
これ、手に入れてください。

匿名 さんのコメント...

あ、間違えた
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2943504.htm
これ。

匿名 さんのコメント...

歴史は繰り返す。
次は法の華か。

匿名 さんのコメント...


歴史は繰り返すというより
馬鹿は繰り返すという事だよ。
いろんな意味においてね。

匿名 さんのコメント...

麻薬を使っている宗教は昔からあった。オウム真理教は麻薬を使っていた。ひかりの輪が麻薬や幻覚剤を使ってないか調べるべきだ。

匿名 さんのコメント...

>2016/12/22 4:58
それより法華経を信じ南無妙法蓮華経と唱えてください