2019年12月9日月曜日

胎内記憶擁護の研究者が立教大学で講演


12月8日、立教大学池袋キャンパスで公開シンポジウム「霊性(スピリチュアリティ)と現代社会」が開かれた。

ホームページでの告知には14時~17時と書いてあったのに終わったのは18時過ぎ。予定を1時間以上押してまで何が行われていたのか、ざっくりとレポートする。


◆「胎内記憶」の池川明医師の登壇中止

「霊性の意味を色々な角度から再検討し、令和の時代を迎えた現代社会における霊性の意味、その重要性に関して議論を深めたい。」として催された本シンポジウム。立教大学コミュニティ福祉学部教授の濁川孝志氏が司会を務め、胎内記憶の池川明氏との共著もある育生会横浜病院院長の長堀優氏、癒しフェアでの出展・講演歴もある萩原孝一氏が講師を務める。


胎内記憶の池川明さん(会場で配布されたチラシより)

当初、胎内記憶の池川明氏の登壇も予定されていたのだが、「講師のご都合により」登壇が取りやめとなっていた。事前にインターネット上で、池川氏の登壇が批判されたことが影響したと思われる。池川氏はかねてより「胎内記憶」に関連して、虐待を受ける子供は敢えて虐待を受けるために生まれてきたとするかのような主張をしていることから、虐待を容認しているのではないかなどと批判を浴びている。

池川明氏の登壇はないものの、有名大学によるスピリチュアルシンポジウムがどのようなものなのか気になって立教大学に足を運んだ。

そして会場に着いてまず驚く。壇上に太鼓が置いてあるのだ。なんとこのシンポジウムは太鼓の演奏で始まる。司会の濁川氏曰く、「太鼓の音で場を清める」んだそうだ。

◆スピリチュアル信奉者・濁川孝志

さて、場が清まったところで濁川氏の講演が始まった。


濁川孝志氏
現代社会は様々な問題を抱えている。鬱、自殺、引きこもり、頻発する異常気象、生物多様性の減少、環境問題の深刻化などだ。それらにはスピリチュアリティ(霊性)の低下が関連しているとし、スピリチュアリティの醸成の必要性を訴える。

スピリチュアリティの醸成の試みとして、胎内記憶の池川明氏に『胎内記憶講義』をしてもらったら学生の霊性が向上したんだとか。霊性の向上については「目に見えない存在を信じている」「目に見えない存在との繋がりを感じる」「自分のルーツを意識する事がある」などの設問によって計測している。つまりは、スピリチュアルな世界との親和性を測っているのであるが、スピリチュアルな話を聞いたら、スピリチュアルに興味を持つのは普通の事であろう。

ここで疑問に思うのは、霊性の向上がどこまで必要なのかだ。確かに、目に見えない存在を意識して自分を律するなど、良い効果もあるだろうから不要とは言えないが、どこまでこの尺度を重要視するべきなのか。例えば、オウム真理教の話を聞いて目に見えない存在との繋がりを感じた人に、良かったねと言えるのか。

霊性の向上が必要だとする根拠として濁川氏があげていたのが映画「地球交響曲」第4番の解説。

「自分の内なる”スピリチュアリティ”に目覚めることによって、人は謙虚になります。(略)そしてその事が、結局、自分自身を最も幸せにするのだ、ということに気づき始めるのです。」

太鼓の演奏の時点で予感はしていたが、このシンポジウムは事実を元に仮説を検証し、客観的事実を学習するようなものではない。客観的事実を装いながら主観的な思想を紹介するものなのだ。その思想が悪いと言っているのではないが、「有名大学のシンポジウム」というものに期待していた筆者は驚いたよ。

濁川氏は「エドガー・ケイシーは普通に考えれば嘘っぱちだと言えない」とかも言っていたが、先を急ごう。続いて萩原氏の話。

◆在日宇宙人・萩原孝一



萩原孝一氏

萩原氏は「日本の人口は8000万人が適正」「愛について大学で語らないなら、なんのための大学か」などと言いながら、誰だってルーツをたどれば宇宙に行き着くはず、だからみんな宇宙人、そして今は日本にいるんだから全員「在日宇宙人」だ!という話をしていた。

これ、萩原氏が癒しフェアの有料講演で語っていたのと全く同じ話である。いつから立教大学はスピリチュアル見本市の別会場になったのか。





癒しフェアでも同じ話をしていた


また、萩原氏は「2025年に日本人の3人に1人が65歳以上になる」と言った数分後に、「2025年人類滅亡」と言っていた。え?2025年に日本人は生きてるの?死んでるの?

◆スターウォーズ好きが伝わってくる・長堀優



長堀優氏

続いて長堀氏はこんな事を言っていた。

霊性については日本人が大きな役割を担う。ダースベーダーは伊達政宗から来ている。ヨーダは与田社長。ダースベーダーが最後良くなるのは、一元思想だ。黒澤明の映画「夢」は原発事故を扱っていた。黒澤監督には今の世界が見えていたのかな。映画の中でわからないパートがあったけど、ホピ族の予言を見て理解できた。

恩師のハノーファー博士は何故か長堀氏に優しくしてくれるんだけど、それはかつて長堀氏が博士の孫だったからなんだって。

日本には「おかげさま」っていう言葉がある。「おかげさま」っていうのは陰。陰は光。人は光だと池川明先生が言ってた。光はあの世。縄文時代からの日本人の霊性、その生き方を示すのが日本人の矜持。

◆「奇跡の詩人」の再来?・神原康弥



神原親子

その後休憩を挟んでトークセッション。ここからは講師陣に加え、天の声を聴く詩人こと神原康弥氏とその母親も登壇する。

神原氏は重度障がいのためうまく話すことが出来ない。そのため、「気功家、光・エネルギー師」であり、神原氏の体に触れて考えを読み取る事が出来る母親が神原氏の言葉を代弁する事になる。いわば「スピリチュアル要素を取り入れて批判を寄せ付けない奇跡の詩人」だ。

話に熱が入ってついつい神原氏の体から手を離しながらも母親の口から語られるのは、「宇宙は3層に分かれている」「死ぬとまずは下級層に行って妬み・そねみを浄化する」「上級層には神様や守護霊がいる」「普通は中間層に集まっている」などというにわかには信じがたい話だ。

さすがに立教大学教授は困惑しているだろうと濁川氏を見ると、終始うなずき続けていた。

そして母親の…じゃなかった神原康弥氏の話が終わると、濁川氏は「(神原氏は)花や樹や鳥とお話しできる人」などと言って締めるのであった。



◆令和スピリチュアル宣言

シンポジウムの最後には、教室を真っ暗にして30分太鼓演奏セッションが行われた。1つ上の階ではテストをやっていたそうなのだが、音が響かないか心配だ。それでもこのセッションを10回ほど受けているという濁川氏は「波動を浴びる」「人によっては過去世が見える」などと楽しげだ。

太鼓演奏の後には太鼓奏者の千代園剛氏が力強い声で「令和スピリチュアル宣言」を読み上げ、シンポジウムは幕を閉じた。やや長いが、「令和スピリチュアル宣言」はシンポジウムの性格を表現しているのでそのまま引用する。

かつてガリレオが地動説を唱えた時、世の中の人たちは、それを非科学的だとの理由で相手にしませんでした。

しかし、その後地動説の正しさが証明され、これを前提にした結果、
当時の天文学は飛躍的に進歩したのです。

今、スピリチュアルな現象を巡って同じことが起きています。

スピリチュアルな事象や目に見えない存在は、非科学的という理由で否定され続けているのです。

しかし現代に生きる多くのガリレオ達のたゆまない尽力により、世の中は少しずつ変わろうとしています。

これを容認する方向へ動き出しているのです。

かつて人が、花や樹や鳥たちと本当に話ができた時代がありました。

その頃、人は自分たちの命が、宇宙の大きな命の一部であることを誰もが知っていました。

太陽を敬い、月を崇め、風に問ね(たずね)、火に祈り、水に癒され、土と共に笑うことが本当に生き生きとできたのです。

ところが最近の科学技術のめまぐるしい進歩とともに、
人はいつの間にか、『自分が地球の主人であり、自然は自分たちのために利用するもの』と考えるようになってきました。

その頃から人は、花や樹や鳥たちと話す言葉を急速に忘れ始めたのです。

人はこのまま自然と語り合う言葉を、永久に忘れてしまうのでしょうか。

それとも科学の進歩と調和しながら、もう一度、その言葉を思い出すことができるのでしょうか。


これは映画監督龍村仁が、映画「地球交響曲」の中で述べている言葉です。

今こそ私たちは、スピリチュアルな事象を当たり前のこととして捉え、
縄文人や世界の先住民族の心に学び、
目に見えない存在に想いを馳せ、
物質的価値のみを重んじる心から離れ、
日々を調和の心で生きてゆきます。

多くの人たちがこの想いに目覚めた時、
私たちはきっと花や樹や鳥たちと話をする力を再び宿すことができるのでしょう。

今こそ私たちは、スピリチュアルを当たり前のこととして語ります。

令和元年十二月八日

立教大学:シンポジウム:
霊性と現代社会 参加者一同

物語と現実を混同し、空想をあたかも事実かのように断定的に話すから非科学的って言われるんですよ。

◆これが魂参加だ!胎内記憶の池川明

こんなシンポジウムだったのだが、登壇取りやめとなった胎内記憶の池川明氏がただ黙って見過ごしている訳ではなかった。Facebookには「魂参加」すると書いていたそうなのだが、休憩時間にメールをチェックすると<立教大シンポ、「胎内記憶」研究医師が登壇取りやめ>なるメルマガ増刊号が配信されていたのだ。

シンポジウムのホームページによると「講師のご都合により」登壇取りやめになったと記載されているが、メルマガ増刊号の内容は異なる。

本日、17:00まで立教大学で

「霊性と現代社会」と銘打って、濁川教授の教員生活の集大成を発表する
シンポジウムが行われています。

チラシには私の名前が出ていますが、私は不参加。

なぜかというと、ネットにフェイクニュースが流れ、そのフェイクが拡散されたため

某大新聞が大学トップに「こんな輩を出していいのか?」
「出すなら記事にするぞ」と脅しをかけたらしい(伝聞推定です)ので
ビビった当局が私の出演差し止めを行った、というのが私の理解です。
メルマガ増刊号はそれから「胎内記憶虐待肯定というフェイク」を論じ、
最後に、日本テレビの「3年A組 ─今から皆さんは、人質です─」がとても参考になります。
もしご覧になっていない方はHULUで見ることができますよ~

Let's think!
と結ばれていた。(どのように参考になるかは不明)

胎内記憶の池川明氏は、虐待によって亡くなった船戸結愛ちゃんがその人生を自分で選んだのだと別の子どもに語らせており、著書の「セックスレスでもワクワクを求めてどんどん子宮にやってくるふしぎな子どもたち」(ヒカルランド)では「虐待を経験したくて虐待ランドに行くように生まれた」という話もしているのだが、池川明氏が虐待を肯定しているという話は果たしてフェイクなのか。まぁ、「虐待容認」ぐらいの表現がちょうど良いかもしれないが。


■関連記事
【社説】検証!胎内記憶と池川明

オウム真理教擁護の研究者が立教大学で講演

4 コメント:

匿名 さんのコメント...

映画「かみさまとのやくそく~あなたは親を選んで生まれてきた~」

まずこの映画を見てみたい。

匿名 さんのコメント...

開催がHSUじゃないのが何とも……

匿名 さんのコメント...

 立教大学やばい・・・。ここには進学したくない。

匿名 さんのコメント...

大学時代、麻雀をやっていて「手が立教」ってのは「頭がない」だった。変わらないな。

ちなみに成蹊大学ってのはレベルとエリアが違いすぎて、存在を知っている奴がいるかどうかすら分からない。