2010年7月17日土曜日

職員夫婦猶予判決で新健康協会の危険性が明らかに

新健康協会総本部ウェブサイト(現在閉鎖中)より
 今年1月、宗教法人「新健康協会」の職員夫婦が、生後7カ月の長男が病気であるにもかかわらず病院に連れて行かず、手かざしで治療しようとして死なせてしまったとして逮捕されました。この事件の判決が7月16日、福岡地裁で言い渡されました。

【時事ドットコム 2010年07月16日】長男死なせた両親に猶予判決=教義基づき医療放棄-福岡地裁

 宗教上の理由から生後7カ月の病気の長男に治療を受けさせず死なせたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた宗教法人「新健康協会」(福岡市東区)職員高月秀雄(32)、邦子(31)両被告の裁判員裁判で、福岡地裁(林秀文裁判長)は16日、いずれも懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役6年)の有罪判決を言い渡した。
 林裁判長は「結果は重大で、実刑も十分想定されるが、2人とも幼いころから教義に基づいて病院に行くことなく、手かざしで病気が治ると理解していた。医療措置を取れなかった経緯、動機に酌量の余地がある」と述べた。言い渡し後「協会以外の人と少しでも多く接触して、広い視野を持ってほしい」と説諭した。
 裁判員を務めた筑紫野市の主婦(55)は会見で「被告なりに一生懸命愛情を持って接していたと少しずつ分かったので、こうした判決になったと思う」と話した。(2010/07/16-19:42)

 両親が所属している宗教法人「新健康協会」の教義に着いては、以前、本紙<乳児死亡「新健康協会」の浄霊治療教義>で紹介しました。通常の医療を受けずに手かざしで病気が治ったとするような体験談を自ら公表し宣伝に使っているような団体です。

 両親は、逮捕時は殺人容疑でしたが、起訴の際は保護責任者遺棄致死容疑になっていたようです。

 判決にかんする読売新聞の記事では、裁判長がこの事件の背景について「医療を受けないよう奨励する協会での、閉鎖的な生活があった」としています。また、47NEWSの記事では、両親について「必要な医療措置を講じなかった責任は重大だが、2人は医療を可能な限り回避する宗教を代々信仰する家庭環境で育ち、協会以外の社会との関係も希薄だった」とする判決文が紹介されています。

 両親に問題がないとは言いませんが、どう考えても宗教団体側の教義や指導方法が根本的な原因のように思えます。両親に執行猶予がついてよかったと思います。むしろ新健康協会側の責任がもっと追及されるべきでしょう。事件の原因が新健康協会の教義にあったことは判決が認定しているようですし、裁判員の言葉の通り両親が子どもに対して「一生懸命愛情を持って接していた」のであれば、その愛情を間違った方向に走らせてしまった新健康協会は、なおのこと危険な団体であるということになります。

 なお、一連の報道では、いまだ両親については新健康協会の「元職員」ではなく「職員」と表記されています。現在も新健康協会を辞めていないようです。

4 コメント:

匿名 さんのコメント...

こういった事件は本当に胸が痛みます。
誰が悪いわけではない(教義は悪ですが)、純粋すぎたための惨事ですね。
>言い渡し後「協会以外の人と少しでも多く接触して、広い視野を持ってほしい」と説諭した。
ごもっとも。両親ともに代々この宗教の信者の家系だったようで…彼らにとって、あの珍妙な教義が絶対無二の「常識」だったんでしょうね。
まだ脱会していない、ということはまだ手かざし療法を信じているのでしょうかね。
「私達の浄霊が足りなかったから、あの子は…」と思っていたり…まさか、と思いますが。

匿名 さんのコメント...

「手かざし」って真光とかでも使う技だよね・・・・・・

残念だけど、日本の中には「手かざし」でなくてもこんな事を起こしてしまいそうな複数の団体が本当にあるんだよね。

付き合いにくくてお手上げしたくなる人もいるでしょうが、ご近所づきあいするのは大事な事ですね。

匿名 さんのコメント...

ものみの塔の献血拒否も同じではありませんか?アメリカの新興宗教団体では、病気になっても医薬品の使用を拒否して、ただの風邪で、毎年、信者の子供を大量死させてるというし、親を選べぬ子供の悲劇はどうしようもありませんね。

藤倉善郎 さんのコメント...
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