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幸福の科学の関連法人である学校法人「幸福の科学学園」が、滋賀県大津市に中学・高校を開校するための滋賀県大津市内の土地購入にあたって、売主のUR都市機構との間で正式に契約を結びました。ところが、地元住民にとってはまさに“寝耳に水”。地元では不安の声が挙がっています。
■周辺地域は静かな新興住宅街
幸福の科学学園では、今年4月に栃木県那須町に開校した中高一貫校に続き、2013年に関西エリアにも中学・高校を開校する計画を進めています。その関西校の用地として、滋賀県大津市の琵琶湖沿岸にある仰木の里と雄琴エリアにまたがる土地を同学校法人が購入予定であると10月23日に京都新聞などが報じました。
これについて、幸福の科学グループ広報局の担当者が本紙に対して、土地購入の正式契約を独立行政法人独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)との間で10月28日に結んだことを明かしました。
この土地は、UR都市機構が開発したもので、教団が購入予定としている土地の規模は約7万9000平方メートル。風俗街として有名な「雄琴(おごと)温泉」から北へ約2kmという地域です。しかし予定地周辺は分譲住宅が多く立ち並ぶ新興住宅地で、地元住民によると「京都や大阪へ通勤するサラリーマンが多く住む静かな住宅地。地域内には幼稚園から大学まで多くの教育施設を擁し、文教地区を形成している」といいます。
那須町にある学園は、山の中のゴルフ場跡地を利用した教団施設内にありますが、関西校の予定地は新興住宅街。地元住民との関係は、那須校以上に重要になってきそうです。
■地元住民からは不信感も
赤部分が学園予定地。①は中学、②は高校、 ③は学校関連施設、④⑤は運動場用地 (Googleマップより本紙作成) |
「開発当初から公団(現在はUR)による分譲中の大きな看板が立っていましたが、10月中旬ごろに真っ白に塗りつぶされ、URのウェブサイト上でも“売却済”のマークが入りました。私たち住民には、購入者が幸福の科学であることなど全く知らされていませんでした。ところが、予定地の近接地の住民から、突然教団関係者の訪問を受け“幸福の科学ですが空き地にボーリングをします”と言われたと聞かされたのです」(地元住民)
こうした経緯から、幸福の科学だけではなくUR都市機構に対する不信感も生まれているようです。
「住民による反対運動などが起きないようにするために、両者で秘密裏の交渉・契約に至ったのではないか。幸福の科学であることが問題だというのではなく、このような手法を取る団体が当地に入るのは反対です」(前出の住民)
正式契約までの経緯 |
地元住民の方から寄せられた情報と、幸福の科学グループ広報局・UR都市機構関西支社への取材をもとに契約までの経緯をまとめると、以下のとおりです。
まず9月24日から10月1日まで、UR都市機構が土地の購入者を公募。これに幸福の科学学園が応募し、10月7日にURが同学園への売却を決定しました。幸福の科学グループ広報局によれば、14日から学園側は、地元の学区自治連合会や地元行政への説明を開始し、同時期に学区自治連合会の定例会でも挨拶をしたとしています。また学園側は17日までに、取得した土地に面した地区の住民にも戸別訪問して、挨拶回りを行っています。
住民に回覧されたボーリング調査の告知 |
学園側による挨拶回りは、決定後1週間で始まっており、正式契約前からすでに地元に対して契約の事実を自ら明らかにしていたわけですから、不自然な時間差はありません。契約や告知のプロセスに不信を持たれている点については、幸福の科学グループ広報局の担当者も困惑気味。
「10月7日に購入が決定してから、地元にどういった自治会や連合会があるのかを確認して、決定から最短のスピードで説明等にまわっているのですが……」(幸福の科学グループ広報局の担当者)
一方、UR都市機構は、土地の購入者が幸福の科学であることをサイト上や現地の看板などで告知することはしていませんでした。UR都市機構の担当者は、「10月7日に売却先が決定してすぐ、地元の連合自治会長と大津市にその旨を伝え、その情報はURの現地事務所で閲覧可能な状態にしていた」としています。しかし通常、一般の周辺住民が、土地購入者を知るためにURの事務所に書類を閲覧しに行くはずもありません。UR都市機構は、本当に最低限の情報伝達しかしていなかったように見えます。
■地質調査もせず販売したUR都市機構
学園側は手早く地元への挨拶回りを開始していましたが、情報が行きわたる前にボーリング調査を告知してしまったことで、住民に対して必要以上に唐突な印象を与えてしまったように見えます。住民に情報が行きわたってからボーリング調査を始めていれば、少なくともいまほど住民に不安・不信を与えることはなかった気がします。なぜ学園側はボーリング調査を急いだのでしょうか。
「実は、UR都市機構から土地を買うにあたって、地質データがなかったのです。通常、土地を購入する際には多少でもそういったデータが付け加えられているものだそうで、それがないのはまずいだろうということで、正式な契約の前にボーリング調査をすることにしました」(幸福の科学グループ広報局の担当者)
それが事実なら、混乱を招いた要因は、地質データもない広大な土地を幸福の科学に売りつけようとしたUR都市機構にもありそうです。
もっとも、本紙・藤倉が地元住民とのやりとりした感触からは、「そもそも契約前の段階で地元の声を聞いてほしかった」という不満も感じとれます。ボーリング調査のタイミングだけが問題というわけではなさそうです。
ある地元自治会によるアンケート調査の一部 |
地元住民からの情報によると、一部の地元自治会ではすでに、住民の生活環境の変化や地域のイメージ低下を理由に、学園開校に否定的な立場をとっているところもあるようです。また、学園建設についてどう考えるか、住民にアンケート調査を行う自治会も現れました。
前出の地元住民は、現状をこう語ります。
「既に決まってしまったことであるかのように話が進んでいるので、周辺住民の半数はすでにあきらめているのではないでしょうか。“何とかできないものか”と考えているのは、残りの半数程度という感触です。もちろん、地元に幸福の科学の学校ができることを歓迎している住民は、いないと思います」
地元からは、すでにかなり嫌われているようです。今後、学園側は、告知のタイミングに関する住民の不信感だけではなく、生活環境の変化や地域のイメージ低下を危惧する声にも対応していく必要がありそうです。
■学園は「今後も住民に説明していく」
幸福の科学学園那須校の校舎 |
「今回は、10月7日のURの事業者決定以降、今月末の契約までの間に、地元行政や自治連合会等を通じて、土地取得および学校計画の意向、施設計画策定に必要な地質調査の実施について、挨拶と説明をしてまいりましたが、地質調査に着手したことが一部の方々に建築が始まるとの誤解を与えたとすれば、残念に思います。今後、計画の進捗に応じて、自治連合会等を通じて、適宜、計画のご理解等をいただくべく努めて参ります。地元の皆様に喜んでいただけるよう、立派な学校にしていきたいと思います」
ボーリングは飽くまでも調査であり、学園建設の工事が始まったわけではないとのことです。幸福の科学グループ広報局の担当者によると、土地購入の正式契約を終えたものの施設の具体的な建設計画はできておらず、開校に至る行政上の手続きも山積みです。
「地質データがないからボーリング調査をしているわけなので、それが終わらないと、具体的な建築プランも立てられません。構想としては、那須校と同じようなイメージを持ってはいますが。地元のみなさんには、そもそもの土地購入の契約についても、ひきつづきご説明させていただくつもりです」(幸福の科学グループ広報局の担当者)
まだまだ先は長そうです。
■問われる、幸福の科学の“社会性”
土地取得の手続きや、そのことに対する地元への説明の手順に限って言えば、学園側に大きな不手際はないように見えます。しかし情報伝達の行き違いから、結果的に必要以上の不安と不信を住民に与えた(その要因は、UR都市機構側にもかなりある)以上、円滑に学園を開校するためには、住民側とのより綿密な対話と理解が必要になりそうです。失敗すれば、学園は開校できても、地元での評判はいま以上に悪化しかねません。
幸福の科学の教義や様式(「霊言」やパルテノン神殿を模した建物など)、どう考えても勝てるわけがない選挙に大量の候補者を立てる幸福実現党の活動などは、幸福の科学を信仰していない人の目には異様に映るでしょう。しかしそれだけでは有害ではないし、非信者の生活に直接影響を及ぼすものではありません。
ところが今回の学園開校のように地元の人々の生活などに影響を及ぼす場面では、教団に対する従来のイメージそのものが住民を不安にさせる要因になります。90年代のフライデー事件や、批判者に対する訴訟の乱発(施設建設反対した住民を相手に、1億円を請求する訴訟を起こしたこともありました)、それらをいまだに反省せず「希望の革命」と呼んで正当化している教団の“前科”と現状も、一般の人々に不安を抱かせるには充分すぎます。
学園が購入した土地の一部は、大谷大学の湖西キャンパスが隣接しています。浄土真宗大谷派(東本願寺)系の大学です。すでに宗教系の学校が地元にあるのだから、幸福の科学学園に対する地元の拒否反応は「宗教に対する不信」ではなく「幸福の科学に対する不信」と考えた方がよさそうに思います。
こうした状況の中で、地元の人々とどれだけ対話して納得してもらうことができるのか。もしかしたら選挙以上に、幸福の科学の社会性が問われる局面かもしれません。今後の動向に注目です。
21 コメント:
幸福の科学の子供たちは礼儀正しいから見てて気持ち良いね。
礼儀が正しいことと幸福の科学は全然関係ないのでは?今後、国や地元行政の、しっかりした対応を望みたいですね。社会通念上、あきらかに非常識な言動の多い(けして礼儀正しくもない)幸福の科学信者に迷惑している人がたくさんいます。
URは11兆円も借金があり、事業仕分けでも取り上げられていたので、資産の現金化を急いだんでしょうか?
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100427/plc1004270030000-n1.htm
幸福の科学側からはこれからも丁寧に説明していくということですし、当初反対運動があった場所でもその後の展開はどんどん変わっていっており、私の知る限り、地元の自治会からの評判いいですよ。ただし、教団側のPR不足は否めませんね。
http://www.happy-science.jp/social_activity/disaster.html
などには、社会活動として、
「自殺防止への取り組み」、「社会への提言」、「教育・芸術・文化支援」、「災害復興支援」、「海外へのチャリティ活動」などについて紹介があります。
教祖自身、「どうしたらもっと公益性を上げることができるかを考えている」と述べ、国師として、世界教師として、先見性をもった提言を次々と行い、国の未来を守るために、政党を立ち上げていると思います。
役所絡みの妙な事件は大概関西ですけど、公団も西の方に
行くと仕事がいい加減になるんですかねぇ…。
これはちょっと幸福の科学の責任にするのは可哀相な気も
します。
> 礼儀が正しいことと幸福の科学は全然関係ないのでは?
それだと逆に、"礼儀正しくない事と幸福の科学は全然関係ない"という事にもなってしまいますよ。
従って、
"社会通念上、あきらかに非常識な言動の多い(けして礼儀正しくもない)"事と幸福の科学は関係ない、つまりそれは属人的な問題であるという事になってしまいます。
そこで考えて欲しいのですが、礼儀正しいかどうかが属人的な問題であるにも関わらず、国や地方行政に求める"しっかりとした"対応とは具体的にどのような対応なのか、是非考えてみて下さい。
学校を作るにしても、これからは「少子化の時代」だと言われています。実際の学校経営でも相当苦労するのは覚悟しているのでしょうか?
2世のための学校なんじゃないの?
住民が不安がるのは当然です。
東京白金に大悟館が建った時も住民は不安を感じ揉めました。
そして大悟館が建ち、その不安は現実のものとなりました。
はじめに白金周辺で起きた、幸福の科学宗務職員、教祖大川隆法の運転手による
若い女性だけを狙った「連続生パンティー強奪事件」が発生。
その後は白金小学校に通う大川隆法の子供がいじめにあったと言いがかりをつけ
(週間新潮の取材ではいじめの事実は確認できず、その部分は裁判でも覆っていないので大川の子供による嘘?)
教師の実名を挙げたビラを配って警察沙汰になったり。
今回の大津市でも白金のように住人の不安は実在化するのだろうか?
この学校は学校名で特定の宗教の信者だとわかるわけですね。
他の新興宗教系の学校にも言える事ですが、私のような新興宗教に偏見を持っている人間が企業の人事だったら不採用にする可能性があります。
信者の子息であってもこの学校に進学するのは色々とリスクがあるんじゃないでしょうか。
また、知り合いの創価学会二世の方が親は信仰しているけど私は信仰していないみたいな事を言っていました。
信仰熱心な親に信仰心を持たない子供が嫌々入学させられる事も考えられます。
創価大のように、大学生になるのに自分の意思で入学する年齢ならともかく、中高一貫で宗教系の学校に進学というのは腑に落ちない所があります。
信者の子息達はこの学校をどう思っているのでしょうか?
明らかに建設反対運動を後手に回らせるようにしていますね。
建設の連絡があったのは建設予定地から離れた周辺の自治会連合にだけで、肝心な建設予定地の住民や自治会はの連絡は一切無し…怖い教団です。
建設業界の者ですが、記事を読む限りURの対応に大きな不備があるようには思えません。ボーリングデータが無いこともさほど珍しくない。住民への連絡にあたって多少のタイムラグが発生したことを、あたかもURの重大な落ち度のように書き立てる内容には強い疑問を感じます。
私は藤倉さんの活動には敬意を持っており、他の人にも知って欲しいと思っていますが、今後もこのような書き方をされるのであれば再考しなければなりません。
大津市の地元住民です。
今回の件は、大津市と自治連合会が推進しているという噂も聞きます。
本当に噂なのでしょうか。
URはどうしてこんなに早く契約を成立させたのでしょうか。
10月7日にURが自治連合会長に説明した後、10月11日の地元の運動会で自治連合会長は、幸福の科学の名前を伏せて、「学園が来て、これでこの地域は文教地区として発展していく」という挨拶をしたのを多くの人が聞いています。
これがあとで幸福の科学だと知ってみんなびっくりしています。
この会長は各自治会の会長に反対運動をしないようにと指示をしたという話も聞きました。
またURはこの土地のある仰木の里東2丁目自治会が、正式契約の前に説明せよと申し入れをしたにも関わらず、住民への説明もなしに契約をしました。契約の前に仰木の里東2丁目自治会は自治連合会に所属していないことを説明して、申し入れたにも関わらずこれを無視して契約したのです。タイムラグではありません。
URは「この土地がURの管理から離れるわけではない。それは買い戻し特約条項があり、学校が出来なければURが買い戻す権利があることになっている」と言っています。
URは契約のあとで、東二丁目自治会に説明する予定とのことです。契約後の説明は不誠実です。住民にまちづくりの憲章を守るように推進しておきながら、説明責任を果たさないURは許せません。
ぜひこのことについて、自治連合会長とURに取材してください。
藤倉さんの活動を熱烈に応援します。
しょだい(ジラン)、ひまそうやのう。。。
もと職員のくせに、嘘っぱち、と、ふる~い情報で、
もう、10年以上、同じこと、やっとるのぉ。。。
死ぬまでやるんじゃろうのぉ。
いや、金がそこをつくか、元気がなくなるまで、か。
どっちが先かのぉ。
そっちじゃろうのぉ。
↑
これがkk(信者)の実態
こんな連中が来れば環境悪化は免れない。
そもそも宗教と道徳は密接な関係にあるし宗教家はたいてい礼儀正しいが
しかしカルトの信者は普段はやたらニコニコしてるんだが宗教を否定されるとめちゃくちゃキレるんだよな
なんかこうピリピリしてるっていうかね
連合会が傘下の町内会長に「口止め」したって話が有りますが、最低ですね。ある連合会の方は「もっと事実がはっきりしたら連絡する」と言ったらしいですが、全てが固まった後では意味無いですよねぇ・・・。何のための連合会・自治会なのでしょうか?住民の意見・意思は無視されてる感じの地域ですね。
地元の住民です。いま、初めて知りました。大変懸念しています。
私は2年前にこの地に家を建てました。もし、このような計画があるのを知っていたら、ここに家は建てなかったでしょう。
大津市の自治会は行政べったりですから、真の住民自治は機能していません。
カルト教団だからというよりも(それも大きな理由ではありますが)手続きを全然踏まずにこんな巨大施設を建てるのは住民無視というしかありません。
いま知ったばかりですが、建設を阻止するためにやれることはすべてやるつもりです。
幸福の科学が、オウムの様に悪さをしていた話は聞いた事がないです。
が、少し気持ち悪いのも本心。
まずは、歩み寄りをみせ、新興宗教と言うだけで毛嫌いせずに、住民と幸福の科学が歩み寄る必要があるのでは?
意外と真面目な団体かと思われます。
あと、幸福の科学の信徒であっても子供は子供♪
平等な目線の社会の中で育ててあげたいです。
学校建設は構わないのですが、、
倫理上、生徒達は環境からの様々な影響を受けやすいので、
住民の皆さまは、それらを危惧して訴えてきたわけです。実際、シンパに対してもオウム程でないにせよ、この世の道徳に反する事項を当たり前のように教えているようですよ?「こんな場所に子供を預けることは出来ない」のが保護者達の本音でもあります。
このような事態を招いてしまったのは、住民の皆さんが感情的になって、正常な判断を失ってしまったのが一因ですね。
もう少し、冷静になって彼らの考えを知るのも大事です。
また、幸福の科学側が我田引水的な理由で勝手に計画を進めてしまった
点も問題がありますね。
それと、彼らの狂言によって対話すらも成り立たなくなっているのも、また然りですね。
これから何をしても幸福の科学が信用を得るのは難しいでしょう。
KもSも含めた、俗に言う「カルト」同士が常にいがみ合っているのは、まさしく「不倶戴天の内輪揉め」であるのがよく分かります。
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