柴田未来氏 |
■教団は政治参加に消極的?
取材の中で、複数の信者から、こんな意見を耳にしました。l
「もともと親鸞会は政治に関わることには積極的ではなかった」
「柴田氏の出馬も、親鸞会を挙げて政界進出を目指してのことではないのではないか」
そう考える理由として、元信者のAさんはこう語ります。
「親鸞会には、国政選挙の結果を左右するほどの信者数はない。柴田さんが立候補予定の石川選挙区に住んでいる信者は、おそらく数百人程度ではないか。親鸞会だってそれはわかっているのだから、いくらなんでも自力で票を取れるなんて考えないでしょう。もっとも、信者が国政選挙に出るなどということを、教団の意思に反して勝手にやるなんてことは、親鸞会においてはありえない。少なくとも教団の了承はあると考えていいと思います」
■政治家輩出を主張する声もあるが
一方、親鸞会は政治に対してまったくの無関心というわけでもありません。教団の特専部(前回記事参照)で柴田氏と一緒に活動したことがある元信者のBさんは、こう語ります。
「もともと親鸞会は、反創価学会ということで民主党支持。選挙では民主党を支持すべきだと実際に言われたこともありました。また、特専部長である小堀秀行弁護士は教団内で、信者から政治家を出すべきだと主張していました。ただし彼の主張は、国政選挙に打って出るべきというものではなく、親鸞会信者の地方議員や市町村長を、というもの。地域での親鸞会の活動をやりやすくするためです」
小堀弁護士は、親鸞会の顧問弁護士でもあり、柴田氏が現在勤務する兼六法律事務所の代表者でもあります。
「柴田さんの出馬は小堀弁護士が唱えていたものとは違いますが、柴田さん自身の意向に小堀さんの理解や教団の承諾があった可能性は高い。ただ、いまでも教団の内部情報がときおり入ってくる私のところにも、いま教団が柴田さんを当選させるよう教団内で呼びかけているとか、そういう話は聞こえてきていません」(Bさん)
Bさんも前出の元信者同様に、親鸞会に選挙結果を左右するほどの集票力はないといいます。
柴田氏自身は本紙の取材に対して、出馬に関して親鸞会からの支援は一切受けていないとしています。
■柴田氏の適性の問題
「宗教団体」というと創価学会のように組織の集票力や人員の動員力を背景にした政治的野心を連想する人が多いかもしれません。また、既存政党がそうした宗教団体の力を期待して協力を求めることも実際にあります。しかし柴田氏についてはいまのところ、親鸞会が政界進出を意図して教団の意思で柴田氏を擁立したとか、あるいは民主・社民両党が宗教票に期待して出馬要請したと言える要素はありません。
もちろん、仮に柴田氏が国会議員になれば、教団内が組織の実績アピールや権威付けのために利用する可能性はありますし、柴田氏自身が国会議員として親鸞会に有利な活動を行う可能性もあります。将来的な可能性含めて考えれば、様々な問題が想定できます。
しかし教団を挙げての国政進出と言えるほど明確な動きではないことから、重大な問題は当選後のことよりも、現時点での柴田氏が国会議員にふさわしいかどうか、でしょう。
柴田氏は、反社会的な団体の構成員であり少なくとも数年前までは幹部であった人物。そして現在、親鸞会の顧問弁護士として批判者に圧力をかけてきた小堀弁護士の事務所に勤務している弁護士でもあります。
実際に当選しようがしまいが、国政政党が推薦する候補者としてふさわしくないことは明らかでしょう。
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◇参考リンク
浄土真宗親鸞会被害 家族の会
さよなら親鸞会
なぜ私は親鸞会をやめたのか
2 コメント:
×教団の医師 → ○教団の意思
×国会議委員 → ○国会議員
うーん 取材力に敬服しますが
微妙過ぎてコメントしにくい記事です。
幸福実現党みたいに、核武装せいみたいな
過激路線でもないし、
幸福実現党みたいに、街中のポスターが
撤去されまくってるわけでもないので
親鸞会ってインパクトが少ないかも...
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