2018年3月7日水曜日

社説・SPA!はいい加減、統一教会ヨイショをやめろ

3月1日付日刊SPA!記事より
日刊SPA!に、作家・佐々木ののか氏による統一教会(現・世界平和統一家庭連合/家庭連合)カップルのインタビュー記事が掲載された。とんでもない内容である。霊感商法、偽装勧誘、合同結婚式をめぐる家族の分断や2世問題など、統一教会をめぐる全ての問題を無視し、「ちょっと変わっているがマトモな結婚」であるかのように見せる、カルト擁護記事とも言える記事だ。日刊SPA!、いい加減にしろ。(藤倉善郎・鈴木エイト)



■バッシングの理由は「戒律」ではない

 問題の記事は、日刊SPA!に3月1日付で掲載された「“婚前恋愛禁止の宗教”旧統一教会のマッチングサイトで出会った20代夫婦の新居を訪ねて…」。記者は佐々木ののか氏で、「家族と性愛」をテーマにした取材を行なう作家だという。

 記事は冒頭、統一教会が社会的に批判されてきた存在であることには触れている。しかし、その書き方はこんな調子だ。

〈「婚前恋愛・性交渉の禁止」が戒律として定められており、マスメディアを中心にバッシングを受けたことで覚えている方も多いだろう〉

 統一教会がバッシングされた理由は、ただ単に「婚前恋愛・性交渉の禁止」という戒律が存在するからではない。最大の理由は、「先祖の因縁」などをネタに不安感を煽り壺や多宝塔、印鑑などのグッズを数十万円、数百万円というとんでもない価格で販売する「霊感商法」の存在だ。

 記事にある〈1992年に人気絶頂だった歌手が入信していたことをきっかけに注目を集めた〉という記述は、体操選手・山崎浩子につづいて歌手の桜田淳子が統一教会の合同結婚式への参加を表明したことをきっかけとしてマスコミがこぞって報道した騒動を指す。この時、「婚前恋愛・性交渉の禁止」という統一教会の教義も含めて、教祖・文鮮明が選んだ相手と初対面のその日に結婚させられるという「合同結婚式」の異常さも報じられた。しかし同時に、統一教会の霊感商法問題もクローズアップされた。

 「婚前恋愛・性交渉の禁止」が理由で騒ぎになったのではない。現役の人気歌手が霊感商法を行なうカルト宗教の信者であり、その教義に従って結婚することが発覚したがゆえの大騒ぎだ。当時、所属事務所の社長まで桜田の親族から200万円の壺を買っていたとされた。

 原告勝訴が確定したケースは桜田騒動より後の00年代に入ってからとは言え、正体を隠して入信を推めるなどする統一教会の偽装勧誘(違法伝道)をめぐっては、80年代からすでに訴訟が起こされていた。現在に至るまで、この偽装勧誘問題も、霊感商法と並んで統一教会批判の大きな根拠となっている。

 日刊SPA!に掲載された佐々木氏の記事は、こうした問題点には一切触れていない。まるで、かつて統一教会が批判されたのは「婚前恋愛・性交渉の禁止」という戒律のせいであるかのような誤った説明があるだけだ。

■「大枠では“一般の”同世代と変わらない」?

 記事は、統一教会の問題点に一切触れないまま、マッチングサイトで知り合い結婚したというカップルへのインタビューに入っていく。内容からして、カップルはともに、信者である親を持つ2世信者のようだ。

〈マッチングサイトで出会って結婚する。気になる人がいたら、SNSで検索をかける。細かい違いはたくさんあれど、大枠では“一般の”同世代と変わらないようだ。〉

 しかし信者たちは、信者向けに開設されているマッチングサイトに好き勝手に登録して好きなように相手を選び自由恋愛をして結婚しているわけではない。

〈マッチングサイトは信者専用のもので、一般の婚活サイトなどとはルールが大きく異なる。たとえば、結婚相手を探している登録者ができるのは自分のプロフィールの編集のみで、自分で結婚相手を検索することはできない(※25歳以上の場合は自分で検索することもできる)〉

〈2世の場合は自分の親が、自ら入信を決めた1世の場合は家庭部長と呼ばれる所属する教会の担当者がしかるべき相手を探し、双方の“親”の同意があったうえで、初めて本人同士の面会が許されるのだという〉

 これは、統一教会を批判する文献からの引用ではない。佐々木氏自身の記事にある文章だ。

 佐々木氏自身、記事で大枠の特殊さを記述しているにもかかわらず、〈大枠では“一般の”同世代と変わらない〉という言葉でまとめている。ヨイショするならもう少し上手くやればいいのに。

■結婚はカルトの加害構造の一部

 「信者である親」との関係には、カルトの2世問題という深刻な問題が存在する。幼少から信仰を刷り込まれて育った2世信者が、自ら選んだわけではない信仰に疑問を感じつつも、それを拒むことは親を否定することにつながるという葛藤に苦しむケースが多々ある。自由恋愛を否定する教義など、日常生活や人間関係に直接影響する類の「特殊な」教義があるカルトでは、なおさらだ。好きな人ができても信仰を捨てなければセックスどころかデートもできない。

 ただ単にそうした内容の教義が存在することが問題なのではない。その教義が信者に望まない人生を選択させ反社会的な宗教団体の一員として人生を送らせるものとして、実際に機能していることが問題なのだ。「結婚」は、統一教会においてそういった機能を果たしている要素のひとつだ。

 統一教会の教義では、人間はみな生まれながらに原罪を抱えているとされるが、合同結婚式で結ばれた信者同士の間に生まれた子供である「祝福2世」は「無原罪の神の子」だとされる。

 2世信者は、ただ単に幼少から教義を教え込まれて育つなどという生易しいものではない。自分たちの原罪を消すことができない両親の信仰上の期待を、2世信者は一身に背負って生まれ育てられる。自由恋愛を禁じる戒律も含め、教義に逆らったり信仰を捨てたりすることは、こうした両親の期待も含めて裏切ることになる。

 統一教会に疑問を抱くなどして信仰を捨てた2世も、捨てる決断をするまでにはこうした葛藤に苦しむし、信仰を捨てた後もなお、幼少から刷り込まれた価値観と自分の感情や行動とのギャップがもとで精神的に不安定になるケースもある。

 逆に、信仰を捨てることなく教義に従って結婚し家庭を持てば、どこかの段階で教団の問題性などに気づいたとしても、容易に脱会できない環境が出来上がる。信仰を捨てれば、信仰を持ち続ける家族を失いかねないからだ。こうして作られた家庭に子供が生まれ、また葛藤に苦しむ3世、4世が生まれ“2世問題”は再生産され続ける。

 これが社会的に何ら問題がない宗教で、誰に迷惑をかけることもなく信者だけのコミュニティで人生が完結するのであれば、「本人が幸せならそれもまた自由」で片付けて構わないのかもしれない。しかし統一教会は、霊感商法や偽装勧誘などで知られる悪名高いキング・オブ・カルトだ。

 カルトが信者の結婚をコントロールするということは、信者が脱会しにくい状態を作ることでもある。統一教会は、さまざまな手法で信者を精神的に縛り付け、入信した信者と入信を拒むその親との家族関係を破壊し、信者の財産や労働力を収奪する。統一教会における「結婚」は、こうした信者へのコントロールの手段でもあり結果でもある。

 葛藤を抱え苦しむ2世信者たちと、本人の自覚としては現時点で幸福そうに見える2世カップルとの違いは、ほんのわずかだ。統一教会という社会問題に自分が巻き込まれていることを自覚し悩んだり抵抗したりするか、それを自覚せず(あるいは不問にして)教義に従う人生を選ぶか、だ。いずれにしても、両者は同じ構造の中にいる。

 しかし佐々木氏の記事は、こうした問題構造に一切触れることなく、信者カップルの言葉をただ無邪気な結婚体験談として綴っている。

■2世信者が怒りのコメント

 このSPA!の記事について、同教団の2世として生まれ育ち現在は教団や親とは距離を置いている女性がコメントを寄せてくれた。

今回に限りませんが、過去の記事も含め感じたことは「教会を通した広告塔カップルではなく、もっと様々な2世(特に信仰のない2世)に取材を行い、負の側面も含めた実態と苦悩を知ってほしい」ということです。SPA!にそれを望むのは無理でしょうけど。

勿論、記事のように祝福を受けてうまくいっている2世カップルはそれなりにいます。彼らを否定はしません。しかし「祝福」という枠組みが存在することで苦悩する2世の方が圧倒的に多いです。

特に神の血統に転換されたとされる「祝福2世(合同結婚式に出たカップルから産まれた子ども)」は将来同じ2世と祝福を受け、血統を受け継いでいく必要があるため、性と恋愛について厳しく親から制限を受けます。物心つく頃には「人を好きになってはいけない」「異性を思うことも罪」「あなたには神様が決めた相手がいるから」と執拗に教えられ、異性への自然な感情を押さえつけられ育ちます。

「神の血統となった2世が再び堕落(婚前交渉)したら先祖もろとも地獄の底に落ちる」と折に触れ脅されるため「地獄」というワードが強烈なトラウマとなっている2世は多いです。

仮に「私は親とは違う道を行きたい」「自分の人生を生きたい」と教会を離れても、恋愛や結婚の問題に悩む2世は少なくありません。幼い頃からのトラウマに加え「2世以外の一般人と交際する、または結婚する」ことは親を最も悲しませ、落胆させることだらけです。仮に交際がうまく進み結婚の話が出たとしても、相手や相手の親に「統一教会の家とはちょっと」と忌避されるリスクもあります。

「好きな人と円満に結婚する」ことすら一筋縄ではいかない状況で、多くの若い2世が悩んでいるのです。「信仰はないけど親を悲しませたくないから、本当は嫌だけども祝福を受ける」という2世も少なくありません。

何らかの形で、私たち信仰のない2世の現状と苦悩が少しでも世に広まればと切望しています。

「祝福以外の結婚は絶対に許されない」「それ以外に幸せになる道はない」という偏狭さが一番の問題だと感じます。あの教会は多様で柔軟な幸せの形を認めていませんので。「祝福」というシステムに夢を抱ける2世ならまだいいでしょうが、鎖に繋がれたような絶望感を抱いている子もいます。

■統一教会をめぐる結婚の問題性も無視

 佐々木氏の記事の中に、こんな一説がある。

〈3組に1組が離婚してしまうこのご時世において、家庭連合の夫婦の離婚率はなんと1%というから驚きだ〉

 確かに驚きだ。統一教会による信者の人生への干渉は、離婚率をたった1%にしてしまうほどに徹底されているということなのだから。

 しかし佐々木氏は、こんな単純な問題にも触れない。

 統一教会と言えど、全ての信者が望まない結婚をして不幸になっていると決めつけるべきではない。しかし、信者が幸せを感じているカルトのシステムは、決してく少ないない数の人々を不幸にしているシステムでもある。

 こうした現実から目を背け、「ちょっと変わっているがマトモな結婚」であるかのように単純化して見せる佐々木氏やSPA!の姿勢は、メディアとして正しい姿勢とは思えない。佐々木氏の記事に、積極的に統一教会を擁護するような文言はないが、重大な問題を見ない・見せないことによって無邪気な存在として見せるのは誤った正当化であり、完全な「カルト擁護」記事だ。

■メディアの矜持が問われている

 日刊SPA!では、今回の記事の他にも「旧統一教会の国際合同結婚式に潜入! 日本人カップル数は1400人で過去最大に」「旧統一教会の合同結婚式で結ばれた日本人カップル3組を直撃――婚前恋愛の禁止、宗教への偏見に何を考える?」「旧統一教会の合同結婚式で結ばれた日本人カップル3組を直撃――子供の頃からの揺るぎない信仰はどうして生まれた?」といった調子で、統一教会に対して明確な批判を行わないまま取り上げる記事を掲載してきた経緯もある(このほかも含めた同サイトの記事一覧)。

 カルトに利する要素を一切記事にしてはならないなどとは言わない。しかし、カルトに関する重大な問題の存在を読者に伝えないまま、教団サイドに立つ人々の声ばかりを垂れ流すのは、教団のプロパガンダ代行だ。メディアとしての矜持がないにもほどがある。

 これでは、とてもカルトの2世問題の本質には辿り着けないばかりか、2世問題が存在することすら読者には伝わらない。ジャーナリスムの観点から見ると致命的な欠陥ではないか。カルトの2世問題を継続して発信しトークイベントなども開催している本紙としても、SPA!の一連の報道姿勢には首を傾げざるを得ない。

 今回掲載された佐々木氏の記事の末尾では、こんな文言で続編の予告が書かれている。

〈次回後編(近日公開予定)では約婚(婚約)から結婚までのプロセスを紹介し、信者夫婦が円満に暮らせるヒミツに迫る〉

 上記で紹介した2世は、統一教会で「神の血統となった2世が再び堕落(婚前交渉)したら先祖もろとも地獄の底に落ちる」などと教えこまれたと語っている。そんな統一教会に「夫婦円満のヒミツ」もへったくれもないだろう。「地獄行き」と脅して結婚させれば夫婦円満です、とでも言うのだろうか。

~本紙関連記事~

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14 コメント:

匿名 さんのコメント...

『SPA!』は新左翼セクトのPOSSEもいまだに持ち上げているし
ホントどうしようもないよね

匿名 さんのコメント...

コピペ貼れと言われた気がした

ポルポト派がカンボジアで行った狂気の内で最悪とされている蛮行
http://syarecowa.moo.jp/107/6.html
・自由恋愛の禁止、無作為の相手との強制的な結婚
文鮮明=ポルポト

匿名 さんのコメント...

『SPA!』はオウムの頃から「カルトに好意的であることが公正な報道」と勘違いしてる雑誌ですからね。ああまたやっとるくらいの感想しかないです。

匿名 さんのコメント...

いくら統一教会が安倍政権のSSとはいえ、ここまで露骨にヨイショするとはひどすぎですね。

匿名 さんのコメント...

広告代理店つかってきもちわるいヨイショ記事か
信者はこんなに幸せ、批判しているのは反日のサヨクというイメージを浸透させたいのかな

愛国保守を名乗るやつらはこの朝鮮カルトと安部政権、日本会議の関係を知っててスルーかな
それとも愛国保守の正体が朝鮮カルト、朝鮮カルトにとりこまれた売国日本人かな
最終的には日本を韓国の兄弟国にするのが目的、だからいまは愛国保守の顔してるんだろ(笑)

匿名 さんのコメント...

ナンや、こん「佐々木ののか」とかゆう筆者。家庭連合信者の言い分をそのまんま記事にしとるだけやおまへんか! こんなんはジャーナリズムとはゆえんわ!

匿名 さんのコメント...

宇佐美氏のスト一カ一事件だって、こういう結婚のしかたが原因になってますよね。車にを仕掛けたのも家庭連合の指示ではないのかな? 

匿名 さんのコメント...

誤字でした 車にGPSを仕掛けた

匿名 さんのコメント...

家庭連合(統一教会)本部の徳野会長は、韓国の貧しい農村に日本の女性信者が無理やり結婚のために送り込まれてるのをなぜ隠す?

匿名 さんのコメント...

SPAへ統一サンから献金があったか、政治的な圧力がかかったか・・・。
昔オウムを擁護していた島田サンを思い出しました。
法の華の宣伝をしていた早稲田の吉村サンもおりましたっけ。

匿名 さんのコメント...

ここスマホから投稿しづらい

匿名 さんのコメント...

フジサンケイグループだからね。
推して知るべし。

匿名 さんのコメント...

統一協会は、聖書とイエスと十字架を持っていたが、
十字架もイエスも失敗だといい、最後には聖書すら捨てた。
キリスト教から生まれ、キリスト教の命のすべてを捨てた、
キリスト教の異端を超えた、あらゆる宗教の中の邪教。
霊感商法や、壺の押し売り、創始者及び団体内の性的堕落、
被害者の数も数えきれない。

統一協会は、キリスト教だけというより、
全宗教で対応にあたるべき問題が数多く見られる。
実りを見て判断しなさいとありますが、
実りも邪悪、種も邪悪。イエス以外に救いはないのに、文が救うという。
どこを切っても良い物を見出す事が難しい。

キリスト教が最も問題を指摘できる立ち位置にあるけれど、
残念ながら、対応が十分ではないと感じる。

匿名 さんのコメント...

どうでもいいが、カルトに神はいないよ、
神を名乗る詐欺師、ぺてん師しかいないよ
あとは偽善者ね
なかでもめちゃくちゃなのは偽霊媒師の幸福さんね、
SPA!は昔は良かったけど…カルトに侵食されて腐ったのね、
では、皆さん見るのやめましょう♪
カルトにお金を回すだけだからね