【MSN産経ニュース 2009年7月10日】上祐代表「ひかりの輪」賠償支払いへ オウム被害者支援機構と合意
オウム真理教犯罪被害者支援機構(理事長・宇都宮健児弁護士)は10日、教団から脱退し上祐史浩氏を代表に設立された「ひかりの輪」が支援機構に対し損害賠償債務の支払いをすることで合意した、と発表した。
合意内容は(1)平成21年分についてはひかりの輪が最低300万円以上、努力目標として800万円を支払う(2)22年以降については各年ごとに金額を決定する-などとなっている。また、損害賠償額の合計は、オウム真理教犯罪被害者救済法に基づく被害者への給付金支給手続き終了後に確定するとしている。ひかりの輪により支払われた債務は、支援機構を通じて被害者に配当される。
一方でオウムから改称したアレフとの交渉は難航しているという。
被害者救済をめぐっては、3月に教団の破産手続きが終了するまでに、教団の債務のうちの被害者に対する配当総額約38億円のうち、約15億円を配当。約23億円の残債を支援機構が引き継いだ。昨年12月には、被害の程度により最高で3000万円が支給されるオウム真理教犯罪被害者救済法が施行されている。
この件については、新聞各社は下記のように報じています。
【asahi.com】オウム賠償債務、派生団体の「ひかりの輪」引継ぎ合意
【YOMIURI ONLINE】オウム被害賠償金、支援機構と上祐派団体が支払い合意
【毎日jp】オウム事件:「ひかりの輪」が被害者賠償合意
これらのうち、オウム事件に関する教団側の賠償の経緯を記事で説明したのは、産経ニュースだけです。支援機構とアレフとの交渉が難航している件に触れたのも、産経ニュースだけです。
たとえばasahi.comは、こんな記事でした。
【asahi.com 2009年7月10日】オウム賠償債務、派生団体の「ひかりの輪」引継ぎ合意
オウム真理教犯罪被害者支援機構(理事長・宇都宮健児弁護士)は10日、同教団から派生した宗教団体「ひかりの輪」(上祐史浩代表役員)が被害者への賠償債務を引き継ぐことで6日に合意した、と発表した。
ると、ひかりの輪は今年分の賠償金支払額として、800万円を目標に支援機構に支払うという。来年以降は、毎年努力目標と最低支払金額を協議して決めるとしている。支援機構は同じくオウムから派生した宗教団体「アレフ」に対しても、賠償支払いの合意に向けて協議している。2団体の被害者に対する賠償債務は、少なくとも15億円に上るという。
教団に賠償による経緯を説明しなければ、賠償にかんするこれまでのニュースを記憶している人にしか今回のニュースの意味がわからないのではないでしょうか。朝日・読売・毎日3社の今回の報道は、「ニュースは伝えたが、その意味は全く伝えない」という、非常にやる気のないものでした。
1 コメント:
賠償契約は教団の存続を認めるものなのでしょうか?
そもそも、どうして賠償契約を結んでいるのでしょうか?
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