2010年8月28日土曜日

宗教ハニートラップ?に荷担した夕刊フジの非道

 カルト宗教関連のニュースで本紙で報じたことがあるキリスト教系大学の関係者A氏が、妻以外の女性とラブホテルに入った場面をとらえた“ラブホ動画”のDVDが夕刊フジに持ち込まれたようで、同紙はこれを8月27日発売の紙面で報じました。しかし記事の内容から察するに、どうも出来の悪いハニートラップもどきに思えます。これを写真・実名つきで報じた夕刊フジの良識を疑います。

 夕刊フジは27日発売紙面(28日号)で、「30代女性と腕絡ませ ●●●●●(原文は大学名と役職名)ラブホ動画」との見出しでこれを報じ、A氏の実名と顔写真(DVDの映像からのキャプチャ)も掲載しました。記事は主に、DVDに収められた動画に基づいたもので、8月23日夜から24日未明にかけて都内で撮影されたものだといいます。この動画の中でA氏は、大学の男性教授との会食中に合流した女性と、店を出た後に腕を組んで歩き、ラブホテルの門をくぐったものの1分ほどで退出。その後、A氏の教会兼自宅に行き、女性も中に入ったものの10分足らずで出てきて、1人でタクシーで帰って行ったとのことです。

 A氏は既婚者であり動画の女性は妻ではないようですが、かといって何かやましいことがあったと思える内容の映像ではなさそうです。夕刊フジの取材に対してA氏は「ラブホテルと分からず(飲食店だと思い)2人で入ってしまった。(略)女性が教会の内部を見たいというから建物に招いたが、自宅に入れていない」と説明しています。

 夕刊フジは記事の中で、<実にタイミング良く先回りして撮影されているのだ。撮影者はまるで女性の行き先をあらかじめ知っていたかのような映像だ>として、映像の不自然さにも言及。「撮影の状況などを見ると、A氏の学外での活動に反発する勢力が撮った可能性が高そうです」とする大学関係者のコメントも紹介しています。

 一見フェアな書き方を装っていますが、映像が撮影された経緯の不自然さをわかっていながら、「ラブホ動画」と言えるほどの内容でもないものを「ラブホ動画」などと書いてA氏の実名や顔写真まで載せています。結局は動画の撮影者のもくろみに荷担してA氏の名誉を傷つけているようにしか見えません。DVD入手の経緯については、全く記事に書かれていません。

 本紙では、A氏の名誉に配慮し、夕刊フジの記事の引用や紙面画像、A氏の実名の掲載を見合わせます。

 しかし、このハニートラップもどきは気になります。A氏はキリスト教系大学の要職にあると同時に、学外においてもキリスト教団体の要職にある人物です。記事にあるように「A氏の学外での活動に反発する勢力が撮った」のだとしても、やはりキリスト教筋の人物か団体がA氏の足を引っ張ろうとした可能性もありそうです。

 「ラブホ(に入って1分で出てきた)動画」なんかより、「宗教ハニートラップの可能性」の方が、よっぽどすごい話のように思えます。

3 コメント:

匿名 さんのコメント...

良識ある藤倉さんに安心しました。

匿名 さんのコメント...

A氏のコメントが事実なのだと思えますが。
それにも関わらず実名で報道されるとは…報道側の良識が疑われますよね。

藤倉善郎 さんのコメント...

 さすがに、このレベルの話で実名・顔出し報道はないっすよねえ。

 当初ぼくは、むしろ「やや日刊カルト新聞」でもA氏の実名を掲載した上で夕刊フジを批判した方が、不当に名誉を傷つけられたA氏に対する多少のフォローになるかな?とも考えました。でも、夕刊フジの記事を実名表記のまま引用すること自体が二次被害になりかねないという考え方を取りました。

 ぼくはことさらにA氏の肩を持つ気はないし、カルト問題との関連では「問題を起こした人物」と捉えています。でも夕刊フジみたいなやり方で名誉を傷つけることは許されないと思います。