2012年4月20日金曜日

「サイエントロジー記者会見」を主催しちゃった自由報道協会(1)

4月10日、「自由報道協会」が主催した「精神医療被害の実態報告とその改善を求める記者会見」に「サイエントロジー教会」の関連団体が出席して会見。これがインターネット上で指摘され、自由報道協会に対する批判や嘲笑の声が挙がっています。「自由で世界標準の記者会見の場を提供」すると標榜している自由報道協会ですが、カルト団体に対する警戒意識は世界標準どころか日本標準以下でした。


■精神医療を全否定

自由報道協会は「報道」に携わる人々や「報道」を自称する人々などが2011年に設立した団体で、代表は「元ジャーナリスト」を名乗る上杉隆氏。新聞・テレビが独占する排他的な記者クラブ制度を批判し、独自に記者会見を開催する活動を行なっています。

4月10日、東京・麹町にある会見場で、この自由報道協会の主催による「精神医療被害の実態報告とその改善を求める記者会見」が開催されました。3月27日に厚生労働省に提出した「精神医療改善のための要望書」についての会見で、内海聡氏(精神薬の薬害を考える会幹事)、中川聡氏(精神医療被害連絡会)、米田倫康氏(市民の人権擁護の会)、田中幸子氏(全国自死遺族連絡会)の4名。1時間あまりかけて、精神医療業界構造や治療薬、そして日本政府の問題点を語りました。

この会見で、サイエントロジーの関連団体「市民の人権擁護の会(CCHR)」日本支部世話役である米田氏は、

「精神科医は心の専門家である。これは多くの人が抱いている誤った幻想です」

と、精神医療を完全否定してみせました。

市民の人権擁護の会」は、「精神医学による人権侵害を調査・摘発し、精神の分野を正常化するために、サイエントロジー教会により設立」(公式サイトより)されたものです。もともとサイエントロジー自体が、精神医学、特に精神安定剤等の薬の使用を否定しています。「市民の人権擁護の会」はサイエントロジーの教えを実践するフロント組織と言える上、記者会見で米田氏が極端な精神医療否定をして見せたことと合わせて考えれば、自由報道協会はまんまとサイエントロジーの布教活動に利用されたとも言えるのではないでしょうか。

■サイエントロジー批判は「世界標準」

サイエントロジーは、SF作家の故L・ロン・ハバードが創始した宗教団体で、「オーディティング」と称する独自のカウンセリングのようなものを通して信者の精神性を高めることを主要な活動としています。俳優のトム・クルーズなどが入信していることで知られ、ハリウッド関連のニュースでもしばしば取り上げられます。海外ではカルトとして批判されることが多く、その主な理由は、批判者に対する訴訟や恫喝行為です。また、「オーディティング」等の料金が高額で、そういった支払いをさせるほどに信者をマインド・コントロールしているとの批判も根強くあります。

サイエントロジー問題は海外だけの話ではありません。日本でも、弁護士の元に被害相談が寄せられています。複数の被害相談を受けた経験がある佐々木大介弁護士は、こう語ります。

「私が相談を受けた事件に限って言うと、被害額は数十万円から数百万円まで幅があるのですが、中には1000万円以上払わされた方もいました。サイエントロジーはメンバーに対して、コースの全容やトータルでかかる費用、コース全体の修了に要する年月について明確に説明しないまま、とうてい修了しえない数のカウンセリングコースや膨大な分量の教材、高価な器具のためにお金を払わされる例が多くみられます。職場まで押しかけられたり、長時間にわたって執拗な勧誘をされた方もおり、非常に悪質です。加えて、問題なのは、サイエントロジーに対して疑問を抱いたり退会を申し出た会員に対し、『退会するための手続きが必要』などと称して、さらにカウンセリングを受けさせたり新たなコースを申し込ませるなどして、会員個人での退会や返金手続きを事実上非常に困難にしていた点です」(佐々木弁護士)

海外での批判についてサイエントロジー側は「少数派宗教への不寛容」「差別」「異端審問」などと主張しますが、佐々木弁護士は「差別ではなく、悪質な被害例が現に存在し、それが国際的に問題視されていることが理由」だと語ります。

サイエントロジー批判は、まさに日本を含めた「世界標準」です。

■「当協会は報道機関じゃない」

「世界標準の記者会見の場」(自由報道協会)が、世界標準で批判されているサイエントロジーに利用されてしまいました。その自由報道協会は本紙の取材に対して、「市民の人権擁護の会」がサイエントロジー関連団体であることを事前に把握していなかったとしています。

本紙は、「市民の人権擁護の会」の会見部分が、ニュース性も何もない単なる持論の披露にすぎなかったことを指摘した上で、自由報道協会に「今回の記者会見が妥当なものだったと考えているのか?」質問しました。回答は以下のとおり。

<大前提として「会見者の主張」=「当協会の主張」ではないことをご了承ください。また、当協会の記者会見は「記者会見開催のルール」( http://fpaj.jp/?page_id=1366 )にもとづいて開催しています。当協会の記者会見参加者はすべて「取材」「報道」を目的としていますが、当協会自体はいわゆる「報道機関」や「メディア」ではなく、「記者会見の場」を提供する団体です。そのため「報道内容に関する責任は、参加者個人が負う」旨を事前に告知・了承していただき、当日もアナウンスしております。今回の記者会見は告知文( http://fpaj.jp/?p=2943 )にもある通り、「精神医療被害の実態と、その改善のために3月27日に厚生労働省に提出した『精神医療改善のための要望書』に関しての記者会見」として開催したものです>(自由報道協会事務局)

質問の答えになっていません。自由報道協会が「報道機関」や「メディア」であるかどうかなど、こちらは最初から議論しておらず、質問とは関係ない話です。むしろ「場を提供する団体」にとって今回の記者会見が妥当だったかどうかが問題なのですが。

■ニュース性のない便乗演説

自由報道協会側が、この会見は「『精神医療改善のための要望書』に関しての記者会見」だったと主張しているのは、要望書提出の報告というニュース性があったのだと言いたいのでしょうか。

確かにこの点にはニュース性があるかもしれませんが、実はこの要望書に「市民の人権擁護の会」の名はありません。「精神薬の薬害を考える会」「精神医療被害連絡会」「全国自死遺族連絡会」の3団体連名で厚生労働省に提出されたものです。「市民の人権擁護の会」は、記者会見の趣旨である「要望書の提出」と関係ありません。

自由報道協会が「要望書の報告」というお題目を唱えただけでは、今回の問題についての説明になりません。

■機能しないチェック体制

ちなみに、自由報道協会の「記者会見開催のルール」は、「公共性がない会見」「公共の問題ではあるがニュースではない」会見は開催しないと定めています。自由報道協会の会員・A氏は、同協会の『記者会見開催のルール』について、こう語ります。

「そもそも自由報道協会では、記者会見開催についての倫理規定のようなものが、機能していません。確かに『記者会見開催のルール』はありますが、たとえば『商業宣伝を目的としている会見』は開催しないと書かれているのに、実際には書籍の宣伝でしかないような会見が開かれた記憶もあります」(A氏)

「報道」という性格上、たとえば「反社会的な人物・団体の会見は行わない」といった類の倫理規定を設けることは難しいでしょう。何かの事件や犯罪があったとき、加害者側を引っ張り出して会見させるケースも想定できるからです。

ただし自由報道協会は、全くノーチェックで会見を開催しているわけでもありません。

<会見開催の可否については、開催要望があった段階で会員にメールで意見を求めています。ただし、個別の会員に対して明確な意思確認は行なっておりません。当協会は「原則イエス」で記者会見を開催しているため、会員からの異論がなければ開催に向けた準備を進めることになります>(自由報道協会事務局)

会員・A氏によると、今回も、会見開催が決定する前に会員宛のメールで告知はあったとのこと。

「しかし、メーリングリスト上で、今回の会見の問題を指摘する声は挙がりませんでした」(A氏)

自由報道協会は、今後のチェック体制のあり方については、こうコメントしています。

<まずは今回のご指摘を会員間で情報共有し、会見ごとに開催の可否を判断してまいります。また、「会見開催のルール」については会員間でも議論をし、随時見直しを行なっていきます>(自由報道協会事務局)

フリージャーナリストが寄り集まった団体の回答にしては、ずいぶんとまた“官僚答弁”的。

今後、「市民の人権擁護の会」の記者会見が持ち込まれたらどうするのかとの問いには、

<(5)の回答(前出のチェック大勢についての回答=本紙註)に同じです>(自由報道協会事務局)

これも質問への答えになっていませんが、徹頭徹尾そういう態度の協会なのだと捉えるしかないのでしょう。
つづく

※会見中の発言について、別の人物の発言を米田氏の発言として記載しておりました。該当部分を削除しました。関係者にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。

16 コメント:

匿名 さんのコメント...

記事を3回に分ける必要あんのかよ?
読みづらいっての。

匿名 さんのコメント...

ウィキより抜粋・・・

やや日刊カルト新聞(ややにっかんかるとしんぶん)は、自己啓発セミナーや宗教団体などに関して意見を書いた無料ブログ。専門誌や新聞、また市民ジャーナリズムというわけではなく、数人の個人ブロガーらが無報酬で書いており、活動原資はブログの広告収入と寄付である。マスコミが相手にしないゴシップネタが多く、平気で著作権侵害を犯しても自らを正当化するモラルのなさ、記事の信憑性にかけた偏向報道や、無許可取材で路上で隠し撮りをする取材方法なども問題となっている。

クズすぎクソワロタwwww

匿名 さんのコメント...

履歴を見れば悪意ある改ざんであることは明白ですね。>Wikipedia

アマカナタ さんのコメント...

朝日新聞の一面広告では創価学会や幸福の科学の書籍が宣伝され、Googleアドセンスでは韓国カルト摂理が広告を行う世の中ですから、気をつけたいですね。

匿名 さんのコメント...

悪意も何も、実際に裏で汚い手段で情報収集してるからでしょ?

オレもWikipedia見たけど、どこにも嘘は書いてないぞ?

匿名 さんのコメント...

カルト批判自体にはろくな反論が無い・・・。

匿名 さんのコメント...

そりゃ、サイエントロジーの信者じゃないしw

匿名 さんのコメント...

一般人になりすました信者乙www

匿名 さんのコメント...

俺がか?w

アホ乙w

匿名 さんのコメント...

藤倉氏、ちゃんと仕事せーよ!

あいだ、あきすぎとちゃうか?

匿名 さんのコメント...

もっとカンパしてくれないと記事書かないってさw

匿名 さんのコメント...

><(5)の回答(前出のチェック大勢につ いての回答=本紙註)に同じです>

大勢は態勢ではないでしょうか?

匿名 さんのコメント...

体制だろw

匿名 さんのコメント...

>記事を3回に分ける必要あんのかよ?
>読みづらいっての。

ヒント:アクセス数、広告収入

匿名 さんのコメント...

上杉 泣いていいよ、、、

匿名 さんのコメント...

サイエントロジーに関する日本語の情報で検索でみつかるものは、公式のものがほとんど。
後は元被害者による批判やゴシップ記事がほとんどで、実態がわかりにくくなっています。
また批判などの記事やコメントはサイエントロジー側が逐一チェックをし、法律をほのめかして削除をせまってくるのもそういった情報が少ない理由の一つです。

英語圏では歴史も長く、被害者も多いのでそういった強迫に負けないで対抗する勢力がありますので、英語で、検索すると冷静に分析した情報が大量にあります。

そんな中、サイエントロジー本部の実態を暴露する映画「ゴーイングクリア」、そしてTVシリーズ「レアレミニ 私は元サイエントロジー信者」という作品の日本語版が最近、リリースされました。
日本語の情報が少ない中、これらはサイエントロジーの実態を知るにはとてもよい内容となっています。

日本のサイエントロジーはそこまでひどくありませんので、サイエントロジー側が言っている「マスコミの情報は人類を混乱する意図がある」ということを信じている元信者も少なくありません。組織に不満で脱会してなお効果があると信じている人も少なくありません。


日本のサイエントロジーの組織は上記動画で紹介されているような、家族を引き裂くようなこと、子供の虐待などはないようですが、安い給料、長時間労働、理不尽なまでのプレッシャーなどブラック企業の見本のような実態があります。


実際に、教えやカウンセリングの効果はどうなのかというと
効果はあるというひとも少なくありません。
それでは問題ないように見えますが、もともとは催眠医療の技法など、他から無断で拝借してきたものという話もあります。(サイエントロジー側は否定していますが、手順は酷似しています。また催眠を催眠ではないというので、悪影響があっても本人にはわからないようになっています)

そのため、サイエントロジー自体が言っている100%の効果、唯一無二、精神性の飛躍的向上というのはそもそも嘘なのですが、その一部の成功経験から、信用しやすい傾向がうまれます。
一度信じてしまうと、あとは矛盾していても勝手に信じてしまう心理ができあがります。

それを利用してさらなる大金を払わせたり、スタッフに誘ったりという活動がされています。