統一教会が全国の教会に『真の御家庭』のスキャンダルについてのシリアルナンバー付き『見解』文書を配信、二世信者への影響と情報漏洩を懸念か


本紙9月10日既報記事『教祖の次女、『不倫・出産』発覚で米統一教会総会長職を辞任か？ の続報。

15日、日本統一教会松濤本部は全国の地区長・教区長・教会長・地区事務局長・総務部長に宛て『仁進様の人事に関する見解』と題した文書を配信した。

その内容からは、教祖一家のスキャンダルが日本の信者、特に二世信者に動揺を与え、その影響が拡がっていることが読み取れる。

また、文書の各頁最下部にはシリアルナンバーが印字されており、この内部文書が流出した際にその漏洩元を特定しようとの意図も見える。

◆『不倫＆出産』発覚で辞任した教祖の次女

本紙既報の通り、統一教会の米総会長だった文仁進が辞任した。

その原因とされる『不倫・出産』に関するスキャンダルに対し、今まで日本統一教会は信者に対し公式な見解を表明していなかった。
しかしながら今月15日、信者の間に動揺が拡がることを懼れたのか、日本統一教会は総務局と家庭協力局の連名で全国の教会施設に以下の内容の文書を配信した。

【 21012年10月15日】仁進様の人事に関する見解（抜粋）


　御聖恩感謝申し上げます。
　責任者各位に於かれましては以下の内容をご理解の上、教会員をご指導願います。
　世界公文で「米国総会長の人事」文仁進様から文亨進様への交代が出されました。その背景には、仁進様のご家庭の問題があると言われていますが、その話が伝えられたのが天宙聖和式を前後する時期であったためショックを受けた信者の方々もおられたことと思います。
　現在ネット上で流れている情報は、憶測や悪意に満ちそして信者の信仰心を揺るがそうとする創作交じりのネガティブなものであり非公式・未確認のものです。しかも一つ一つの記事が「スキャンダル」を扱うような報じ方であり、これらの信憑性に欠ける記事を真に受けてしまう二世、信者の皆さんもいるのではないかと案じております。
　この問題についてなぜ教会は沈黙しているのかと疑問を感じる方もおられることと思います。この件に関しては米国において生じている事態であるため、日本教会本部においては米国教会が発表している内容を超えた論評をする立場になく、かつ極めてプライベートな問題であり、確固たる裏付けを取ることもなく述べることはできません。
　したがって、基本的に日本教会本部は、確認できていない事柄に対して無責任に何かを発表することはできません。
　また、家庭問題は、本人だけに留まらず家族にも関係してくるため相談者は厳重に守秘義務を担うべきであり、取り扱いには非常に慎重を期する情報であります。よって本来的にこの種の情報については公開しないのが原則です。
　しかしながら、情報が一人歩きして深刻な事態とならないために教会責任者におかれましては父母の立場から二世たちを守ること、さらには牧会者として信者の方々を正しく心霊指導していただくために以下の内容を参考にしていただけますようお願いいたします。


　
１．情報の出所、および私たちの心構え

　この度、真のご家庭に対する真偽不明な情報が流れたのは聖和式後の40 日という重大な精誠期間にあたる時期であり出所としては、いわゆる「郭グループ」関連のWebサイトを通じて出回っておりその真偽はどうなのかということを確認したいという信者の方もいると伝わっております。これらの情報はただ一点お父様の聖和後に食口を動揺させ不信させ離反させるという目的で発信されていることは明白です。
　真のお母様は、お父様の聖和後「伝道」と家庭での「訓読会」また「二世教育」を重要視しておられます。二世や青年、または信仰が確立していない方々にとっては、真の家庭に対するゴシップ情報は大きな信仰的混乱を引き起こしかねません。

（中略）


２．人間には、各個人の責任分担がある

　亨進世界会長が語っておられるように真の子女様であっても初めから完成しているわけではありません。天の前に、三大祝福を完成する個人の責任分担があります。
　人間始祖アダムとエバが罪の痕跡もないエデンの園で堕落したように重大な愛の過ちを起こすこと自体はショッキングなことですが、あり得ないことではありません。
　真の家庭である、ないにかかわらず、また役職や立場にかかわらず、さらには二世であるか、ないかにかかわらず全ての信者に起こり得る可能性のある問題であり、サタンの最も巧妙な手口に他なりません。
　加えて、真の家庭をとりまく環境圏は、まだ「天一国」ではないために本人自身がよく自らの責任分担を自覚しかつ注意し、周囲に守る基台がなければ真の子女様といえども条件を奪われてしまう可能性はあるのです。
　世界会長は明確に「罪を憎んで、人を憎まず」という方針を表明しておられます。

３．祝福家庭の伝統を死守する

　二世や幼い信者の中には今回の件によって信仰と価値観が動揺しこれをきっかけに信仰を弱めるケースも出てくるかもしれません。しかし、それこそサタンの思うつぼです。今日の私たちにとって一番大切なことは、上述したように真のお母様の基本方針を死守することであり原理本体論の実体となることであり、困難の中でも祝福家庭の伝統を生命視することです。
　責任者各位におかれましてはこれらの意識を共有し統一家の一員らしく事に臨むようご指導下さい。

　
４．人身攻撃・心情蹂躙を行うよりも支える祈りを

　人間始祖アダムとエバに責任分担があったように人間すべてに責任分担があ
り、真の子女様にも責任分担があります。アダムとエバも犯した過ちを自分で責任を取らなければなりませんでしたしもし私たちも過ちを犯した場合は、自分で責任をとらなければなりません。もし仮に真の子女様に過ちがあるとするならば、それは自分で責任を取らなければならないのです。
　仮にだれかが過ちを犯した場合、第三者が批判し攻撃することはできませんし厳に慎まなければなりません。この過ちは私たちも犯しうる過ちであることを自覚しなければならないからです。その過ちに対する裁定は私たちではなく「天」がすべきものです。過ちを天に報告し、悔い改めたならば神様と真の父母様のもとにあって、再出発の機会を得ようとしている人をむしろ励まし支えるのが私たち統一家の伝統です。
　１で述べましたように今回の騒ぎはいわゆる郭グループのWeb サイトを通じて拡散されています。本来、統一家の一員であり愛すべき兄弟姉妹であったならば問題が起こったときには深く心を痛めて共に祈りあい支え合い問題が速やかに解決されるように努力するのが伝統的な信仰姿勢です。
　しかしながらこれらWeb サイトの情報を見る限りこれらを発信する人たちには痛みの共有は見受けられず信仰的な再出発を祈り促そうとする姿勢も見当たりません。ただただ個人のプライバシーを暴露し人身攻撃に終始しております。
　私たちはどうあるべきでしょうか。今全ての祝福家庭がすべきことは真の父母様、真のご家庭を支える祈りです。

５．真の父母様は、すべてを解決できる絶対基準を残された

（中略）

　真のお母様は仁進様の辞職を受けて即座に亨進世界会長を後任に据えられました。
　世界会長は聖和式後に米国巡回講演を開催され参加者の全ての質問に対して、誠実に一問一答され米国食口たちに大きな感動と結束の強化をもたらしておられます。

（中略）

今日の私たちにとって一番大切なことは困難の中にあっても真の父母様の伝統を相続し真のお母様の基本方針を死守することであり祝福家庭の使命と責任を果たしていくことです。
　そして天の願いは私たち統一家の者全員が基元節勝利に向けて真のご家庭の歩みに同参し勝利することです。立ち止まることなく前進していきましょう。




※この文書の無断転載を禁じます。これに反して業務妨害となるような行為に対しては、法的手段をとりますのでご注意下さい。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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◆内部情報の漏洩を警戒

4頁からなるこの文書で注目すべきは各頁の最下部だ。

『　※この文書の無断転載を禁じます。これに反して業務妨害となるような行為に対しては、法的手段をとりますのでご注意下さい。　』

と書かれた下段に、シリアルナンバーらしき数字が印字されている。これは教会本部が文書の流出を想定し、流出元を特定するためのものであると思われる。

◆二世信者への影響を懸念

いずれにせよ、この様な内容の文書を配信しなければならないほど、日本の信者の間に動揺が拡がっているということであろう。この文書の配信が総務局だけでなく家庭教育局の連名で出されていることからも、次世代の統一教会を担う二世信者への影響を懸念していることが判る。

教祖の『御子息』については、他にも隠し子や学歴詐称に関する騒動なども起こっている。経済部門の後継者である文國進統一教維持財団理事長が辞任したとの情報も流れた。

『真の御家庭』から齎された数々のスキャンダル、その影響が信者に及ばぬよう奔走している日本統一教会松濤本部の姿が垣間見える。