オウム事件関連でメディアや著名人をぶった切るイベント

青沼陽一郎氏（左）と藤田庄市氏（右）

やや日刊カルト新聞社が、4月16日に都内でオウム真理教をめぐるメディアや著名人たちの言説をぶった切るトークイベント「オウム事件欠席裁判！」を開催することがわかりました。やや日刊カルト新聞社では、イベントで俎上にあげられる「被告人」について、「欠席裁判なので、被告席は設けないし、被告人に出演依頼もしない。ただし被告人には、傍聴席を無料で用意する」などと話しています。

4月16日に都内のライブハウス「ネイキッドロフト」で開催される「オウム事件欠席裁判！」は、オウム事件を取材してきたジャーナリストの藤田庄市氏と青沼陽一郎氏を招き、オウム事件をめぐる著名人の言説やメディアを批判するというもの。本人不在のまま「被告人」扱いされる予定の人物には、オウムの後継団体「ひかりの輪」上祐史浩代表をはじめ、宗教学者の大田俊寛氏、映画監督の森達也氏などの名が挙がっています。またメディアでは、テレビ朝日やNHKなどが槍玉に挙げられる見通しです。

オウムの後継団体「ひかりの輪」上祐史浩代表、宗教学者の大田俊寛氏、映画監督の森達也氏、テレビ朝日、NHKなどが被告として槍玉に挙げられると思われます。

オウム真理教をめぐっては、地下鉄サリン事件20年を機に多くのメディアが事件を特集。事件当時はテロ集団のスポークスマンとしてメディアでウソ八百を並べ立てたひかりの輪・上祐代表は、いまや他人事のようにオウム事件を「証言」して見せています。特にテレビ朝日は、特集番組『オウム20年目の真実』を上祐氏の証言を軸に構成。番組の中で、ひかりの輪を「宗教哲学を学ぶ教室」などと紹介し、同団体がオウム真理教の後継の宗教団体であることをごまかすことに協力しました。

また宗教学者の大田俊寛氏は、かねてより上祐氏と対談して上祐氏を好意的に評価しているほか、昨年11月には、ひかりの輪への観察処分を外すよう求める「ひかりの輪外部観察委員会」報告書に、その方向性を支持する意見書まで書いています。それでいながら大田氏は、今年3月17日、オウム信者・高橋克也被告の裁判に証人として出廷した際の「証言草稿」で、かつてオウムをヨイショした宗教学者の中沢新一氏や島田裕巳氏らを批判。宗教学者の過去の過ちについて大田氏自身が謝罪してみせるという、よくわからないパフォーマンスを披露しました。

森達也氏は、オウム真理教信者たちに密着した1998年製作のドキュメンタリー『A』が、オウムが起こした事件について触れないままオウム信者の視点からの映像で教団の宣伝に加担しているなどとの批判も浴びました。2010年には著書『A3』が講談社ノンフィクション賞を受賞。しかし同書は「（麻原の責任論と対極にある）弟子の暴走論」を展開したとして批判され、日本脱カルト協会のほか、オウム事件に詳しい弁護士やジャーナリストらが受賞に反対する記者会見を開くという異例の事態に発展しました。

この記者会見で森氏や講談社を批判したジャーナリスト2人が、今回のイベントに出演予定の藤田氏と青沼氏です。

藤田庄市氏は、1947年生まれ。フォトジャーナリストとして伝統宗教や新宗教を取材すると同時に、カルト問題を熱心に取材。『オウム真理教事件』（朝日新聞社）』『宗教事件の内側 精神を呪縛される人びと』（2008年）などの著書があります。青沼陽一郎氏は、1968年生まれ。作家・ジャーナリストとして、1998年からフジテレビ系列で『虚像の神様 ～麻原法廷漫画』シリーズの取材、構成、演出、原画、ナレーション、そして作中で麻原彰晃の声優も務めています。オウム関連の著書には『オウム裁判傍笑記』（小学館文庫）があります。ともにロフト系列のライブハウスでは初出演となる本格派ジャーナリスト。

出演者の間では現在、同欠席裁判での「被告人候補」の選定が進められているもようで、様々な人物の名前が挙がっています。

「“被告人候補”は3月31日現在、法人を含めて計10人以上。とてもじゃないが全員裁ききれないので、当日ギリギリまで検討を重ね厳選したい。出演者のお2人は、わたくし藤倉のフリーライター歴よりはるかに長い期間、オウム事件を取材している。その立場からメディアや著名人の言説を批評してもらうことで、オウム事件をどういった問題意識で捉えるべきなのか、皆さんに考えていただくきっかけになれば」

なお、同イベントは飽くまでも「欠席裁判」であることから、「被告人」への出演依頼は一切しないとのこと。

「ただし被告人には、傍聴席を無料で用意する。反論がある場合は、傍聴席からの発言も認めたい」（藤倉総裁）

◇やや日刊カルト新聞社主催　オウム事件欠席裁判！

2015年4月16日（木）
ネイキッドロフト
東京都新宿区百人町1-5-1　百人町ビル1F
TEL：03-3205-1556

OPEN 18:00 / START 19:00
予約 ￥1,500 / 当日￥1,800（共に飲食代別）
※ご予約はネイキッドロフト店頭電話＆ウェブ予約にて!!
電話→　03-3205-1556(16:30～24:00)
ウェブ予約→ コチラ から！

【出演】
藤田庄市（フォトジャーナリスト）
青沼陽一郎（作家・ジャーナリスト）
藤倉善郎（やや日刊カルト新聞社総裁・フリーライター）

各種割引有！
※カルト割／カルト団体の現役メンバー（教祖以外）の方は、入場時に受付でその旨と所属教団名を告げていただければ、入場料が1000円になります。お布施、大変ですよね。
※権力割／警察・公安関係者等、公費で入場される方は入場時に受付で所属省庁を告げていただければ、入場料が1000円になります。血税を使ってのお務め、ご苦労さまです。
※被告割／今回のイベントで叩かれる対象の方をなんと無料ご招待します。（欠席裁判なので被告席はございません、傍聴席でのご案内となります。）

割引対象の方は当日証明できるものをお持ちください。