2020年10月16日金曜日

統一教会が全世界で組織改編&人事異動、日本の徳野英治会長は左遷、田中富広第一地区長が新会長に

降格の憂き目に遭った徳野英治会長(撮影:藤倉善郎)
 14日、統一教会(天の父母様聖会/世界平和統一家庭連合)が全世界の摂理機関に組織改編と人事の発令を行った。韓国では、現在の教団最高権力者である韓鶴子総裁の寵愛を受け実権を握る尹煐鎬(ユン・ヨンホ) 世界宣教本部長に近しい人物が軒並み登用されており、文字通り尹煐鎬体制となっている。

 日本のトップにも人事異動が行われ、長年に渡り会長職を務めた徳野英治会長が降格、第14代会長に田中富広第1地区長が抜擢された。教祖・文鮮明カラーを持つ日本の幹部を一掃し“独生女”韓鶴子信仰体制を敷くことで、日本の教団組織も尹本部長が完全掌握することになる。

◆世界本部からの公文で通知

  10月11日、統一教/家庭連合の世界本部が新体制人事を発令、14日に同本部から「真の父母様の特別な指示」と題した公文によって「組織改編」「指導人事の真のお母様の指示」が全世界の傘下摂理機関に通知された。

 本紙が入手した公文は、韓鶴子総裁の言葉として「2027年までに、少なくとも全人類の3分の1を復帰すること」などと記載がある他、これまで教団が別組織と主張してきた各摂理機関の指揮系統や人事が詳細に掲載されているなど、組織の概要を示すものだ。

◆権力闘争の勝者による人事

 今年5月、韓鶴子総裁から世界宣教本部の本部長に任命され実権を握った尹煐鎬(ユン・ヨンホ)は、今回の組織再編と摂理機関の人事により自身にとって盤石の体制を整えた。世界本部との組織一元化を行う韓国本部では、尹本部長に近しい幹部が統一教維持財団理事長など軒並み重要ポストに就き、その他、既に重要ポストに就いていた尹本部長の腹心たちは留任している。尹本部長と主導権を争っていた鄭元周(チョン・ウォンジュ)総裁秘書室長に近しい幹部たちは役職を解かれており、鄭室長を孤立化させる狙いがあると見られている。

◆ついに徳野会長が左遷、その“功績”を辿ると…

 本紙が注目したのは日本の人事だ。徳野英治会長が会長職を解かれ閑職に異動となっている。

徳野英治 日本家庭連合会長 →  HJ清平天寶苑(清平修練苑)日本分院長
田中富広 副会長兼第1地区長 → 日本家庭連合会長
趙誠一(チョ・ソンイル) 世界本部対外協力室長 → 企画調整室長
 
 ここで、今回の人事で会長職を追われることとなった徳野会長の足跡を振り返ってみよう。
 徳野氏が会長職を失うのはこれが2度目だ。1度目は2009年7月。渋谷の霊感商法販社『新世』が警視庁公安部の摘発を受け複数の教団信者が逮捕、南東京教事務所など複数の教団施設に家宅捜索が入ったことについて会見を開き「宗教法人は信者の個人的経済活動に関与していないが、世間を騒がせ多大な迷惑をかけた」と信者に責任を擦り付けた上で謝罪。「道義的責任を痛感」し第11代会長を辞任している。そして中国摂理の担当などを務めた後、12年12月、梶栗玄太郎第12代会長の死去に伴い第13代会長に再就任した。第2次安倍政権の発足とともに以降、足掛け約8年間、安倍政権と蜜月を過ごしたことになる。
 徳野氏と云えば、2017年5月、東京有明コロシアムで開いた1万人大会『孝情文化フェスティバルin TOKYO』では、来賓の山本朋広前防衛副大臣から自民党を代表して「日頃より世界平和統一家庭連合の徳野会長、また世界平和連合の太田会長を始め本当に皆様には我々自民党に対して大変大きなお力をいただいていますことを改めて感謝を申し上げたいと思います」と支援へのお礼の言葉を掛けられたこと記憶に新しい。

参考動画:山本朋広&宮島喜文来賓挨拶20170514統一教会・孝情文化フェスティバル


有明1万人信者集会で自民党への支援の礼を述べる山本朋広前防衛副大臣
「マザームーン!」と慕う韓鶴子総裁に
「実の母にも渡したこのない特大のカーネーション」
を渡すよう背中を押す徳野会長(左下)(PeaceTVより)
 
 それだけではない。翌18年7月にジップアリーナ岡山で開催した『復興祈念2018孝情文化ピースフェスティバルin OKAYAMA』においては、今を時めく加藤勝信内閣官房長官(当時は厚生労働大臣)の秘書を代理出席させ、加藤長官から

「2018孝情文化ピースフェスティバルin OKAYAMAが多数の皆さま方ご出席のもと開催されますことを心よりお喜び申し上げます。皆様方におかれましては世界平和を日々ご祈願されておられますことに深く敬意を表し感謝申し上げますとともに、本日の催しが今後の活動のご活性化に向けて有意義且つ実り多きものでありますようご祈念申し上げ、貴活動の益々のご隆盛と皆様方のご活躍、ご健勝をお祈り申し上げます。厚生労働大臣 衆議院議員 加藤勝信

との祝電を得るなど教団にとって多大な功績を積んだ人物だ。
岡山"1万人"信者集会に秘書を代理出席させ
祝電を贈った加藤勝信内閣官房長官(PeaceTVより)

 そんな徳野氏だが、何と言っても一番の栄誉は2016年6月、安倍晋三首相(当時)から首相官邸に招待されたことに尽きる。教団史に多大な実績を遺した徳野氏だが、近年は日本からの献金額が目標の300憶円に届かず、会長職を追われるのではと噂されていた。

笑顔でカメラを指さす在りし日の徳野会長、手前二人は当時の総会長夫妻、
首相官邸には李海玉総会長夫人も招待された(撮影:藤倉善郎)
~グローバル・ユース・フェスティバル2014・幕張メッセにて~

 度々、降格の噂があった徳野会長は今年2月、韓鶴子訪朝団に日本の国会議員と元首相をブッキングしたことで馘首を逃れたと言われていたが、今回ついに閑職に追いやられることとなった。(訪朝計画はコロナ禍で中止、名前が挙がった現役国会議員と元首相は関与を否定)
 今回の徳野会長の降格人事について教団内の一部ではこう囁かれているという。
「日本の家庭連合/松濤本部は表向きには韓鶴子総裁を崇める行事を行っているが、心の中では故文鮮明教祖へ忠誠を尽くし、そのような教育や行事に変えていた。徳野会長の降格は『“独生女”の教理を受け入れていない』と尹煐鎬が激怒していたためだろう」

◆松濤本部掌握プロジェクト始動

 尹本部長に近しいとされる梶栗正義国際勝共連合・世界平和連合会長は、UPF(天宙平和連合)Japan会長に留任した。
 情報筋によると、日本の局長級人事もこれから断行される予定だ。また、第6地区(台湾)の方相逸(バン・サンイル)地区長(復興局長)が全国祝福家庭総連合会総会長、日本の総会長に就任した。尹本部長は日本の松濤本部を取り込むため、方総会長の下で松濤本部を掌握するプロジェクトを本格的に開始するという。

◆策士が実権掌握、反発は起こるか

  韓鶴子総裁の威を借り、名実ともに教団の権力を手中に収めた尹煐鎬世界宣教本部長とはどのような人物なのか。1977年生まれの尹本部長は、教祖夫妻の4男・文國信が統一教財団理事長だった2009年~13年に教団幹部の不正蓄財などを調べる理事長直属のサイバー部隊の責任者と言われており、その際に握った幹部の秘密を使い重要職に就いてきたと言われている。
 後継者と見做されてきた有力な教祖夫妻の実子を次々と放擲してきた韓鶴子総裁、韓鶴子総裁の実質的後継者は血統の繋がりのない成り上がりの人物になりそうだ。

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