速報！ 失職間近の菅原一秀前経産相が自民党東京都連会長代行を辞任、一方で国会議員への復帰への最短ルートを画策か

役員一覧から消えた菅原一秀会長代行
（自民党都連HP、菅原一秀ブログ等より）

13日、自民党東京都連のサイト『TOKYO自民党』の役員一覧からある人物の名がひっそりと消された。その人物とは新たな有権者買収が発覚した"カニメロン"こと菅原一秀前経産大臣。役員として2016年9月から『自民党東京都連会長代行』の肩書きで政治活動を行ってきた菅原の役職ごとの削除は何を意味するのか。そして菅原が支部長を務める衆議院東京9区では、失職を免れないとされる菅原の後釜として政界を引退していた元練馬区議を据えるとの情報が流布している。恥ずべき代議士による公選法違反がまかり通っていた東京9区で何が起こっているのか。現状を分析した。

都連サイト役員一覧から削除

　選挙区内の有権者へ現金配布を行っていたとして公選法違反（有権者買収）容疑で東京地検特捜部から任意聴取を受け、立件間近とされる菅原。4月25日５投開票の参院広島選挙区再選挙での敗戦の戦犯の一人として党内から糾弾を受け、ついに都連役員からも排除されたのかと思われた。しかし、同都連に確認したところ、菅原本人から役職を辞する意向を伝えてきたことから削除に至ったという。役員一覧ページはこの2週間ほど閲覧できない状態になっていたという情報もある。自民党が今後、菅原をどう処遇するのか検察の動きとともに注目されるところだ。

また役職のみを辞任

　菅原は4月23日、地検特捜部による任意聴取を伝える同日の読売新聞の報道を受け、厚生労働委員会与党筆頭理事を辞任していた。理由は「本日以降の厚生労働委員会の審議に支障をきたしてはならないと考え」とのことだ。2019年10月の経産相辞任の際も「私の問題に関して国会が停滞するということは私の本意ではない」だった。これまで”役職”を辞するのみで議員の座にはしがみついてきた菅原。今回は国会議員の座を失うことが確実視されるだけに、何やら悪足掻きを見せている節もある。

"暫定"支部長に引退区議？

　菅原が衆院東京都第9区の支部長を辞任し、新支部長に政界を引退した村上悦栄元練馬区議を据えるとの情報があった。事実だとすると、いつでも再度引退させることのできる元区議を暫定的に担ぎ、ほとぼりが冷めた頃に菅原を復活させるというシナリオが見えてくる。

公民権停止の期間が焦点

　略式起訴や本起訴を経て罰金刑以上が確定すれば失職する菅原。公民権停止の期間がポイントだ。公選法規定の上限の5年を課せられるのか。それとも数年に短縮されるのか。あるいは不適用となるのか。検察が落としどころを探っていると見る向きもある。

　いずれにしても、近日中に検察が何らかの発表を行うと見られている。果たして長年に渡る筆者と菅原の”攻防”は、これで一区切りとなるのか。

幟を菅原一秀前経産相から河野太郎行革相へ差し換えた小川区議
（左：鈴木エイト撮影、右：小川けいこ区議のブログより）

追記：配下の女性区議も菅原を見限る？都連の指示か

　菅原と近しい女性区議の動向からも自民党東京都連の動きが判る。7月の都議選への出馬を表明している小川けいこ練馬区議。小川区議は4月中旬、それまで駅頭の際に使っていた菅原との二連幟を封印、河野太郎行革相との二連幟に切り替えた。

　3月の起訴相当議決報道後に小川区議へ菅原との二連幟差し替えの可能性について尋ねたところ、「東京都連とかいろいろ相談して…」「都連次第なので」「都連の意向とか大きいから、私たちは都連に聞きながら…」と答えていた。

今回の都連会長代行人は代議士本人からの申し出とのことだが、都連や自民党本部の意向も大きかったようだ。

～関連記事～

HBOL　検察審査会で「起訴相当」議決。菅原一秀元経産相を直撃も、「誠心誠意お応え」とは口先だけのダンマリ