統一協会の断食デモの前でナゾの組織が暴飲暴食デモ

9月9日、週刊文春の記事に抗議して東京・紀尾井町の文藝春秋本社前で断食デモを行う統一協会（統一教会）信者たちの前に、「面白い旅団」を名乗る謎の組織が出現。統一教会のデモリーダーに抗議文を手渡し、「断食やめろ！」「おかわり！」などとシュプレヒコールを上げながら、断食中の統一協会信者たち約60人（主催者発表）の目の前でメッコール（統一協会系企業が作っている美味しいドリンク）や牛丼を暴飲暴食しました。


■統一協会幹部「久々に笑った」

　本紙既報の通り統一協会は、週刊文春の記事に抗議するため9月5日から毎日、文藝春秋本社前でデモを行い、信者らが7日間ごとに交代するリレー断食を行っています。その5日目にあたる9月9日、デモ中の統一協会信者たちの前に「面白い旅団」を名乗る4人組の集団が突如現れ、統一協会側に抗議文を手渡すとともに、断食デモの前で飯を食いまくる「暴飲暴食スト」を行いました。

　「面白い旅団」が統一協会側に手渡した抗議文によると、＜私たちは、「やや日刊カルト新聞」のダミー団体「面白い旅団」という組織です＞とのこと。抗議文は、統一協会の信者は東日本大震災被災地への義援金捻出のために断食をしたり、日頃の献身活動で心身ともに疲労しているとして、文春への抗議のためにさらなる断食をすることについて、＜我々としてはみなさんの健康を心配せざるを得ません＞としています。その上で、こう要求しています。

【抗議文 2011年09月09日】
（略）
私たちは、断食という行為に対して強く抗議します。みなさんが断食をやめるまで、私たちは命をかけて暴飲暴食を繰り返す決意です。止めても無駄です。
　私たちに暴飲暴食をやめて欲しければ、しっかりご飯を食べてください。
（略）
※ 抗議文全文はこちら

　抗議文を手渡された統一協会側のデモ隊リーダー・井口康雄氏は、笑いをかみ殺しながらこう語りました。

「久々に笑った。吉本並に面白い」

　これに対して、「面白い旅団」旅団長の藤倉善郎氏は、本紙に対してこうコメントしました。

「統一協会にいると、笑顔になれる場面が少ないのだろうか。井口氏が久しぶりに笑えたなら、我々も暴飲暴食をしたかいがある」

■今日も友情が芽生えました

　「面白い旅団」は、断食中の統一協会信者たちの目の前で、メッコールを飲みながら松屋の牛丼、ビビン丼、カレーライス、キムチを次々と平らげ、なかにはデザートにファミリーマートのスムージーやプリンを食べる者も。マンガ家の村田らむ氏はラムレーズンのアイスクリームを食べました。

「吐きそう」（暴飲暴食デモの参加者の一人・毒人参氏）

統一協会側は約1時間で抗議活動を終了。「面白い旅団」に向かって「応援してくれた方に感謝～」と拍手を送りました。これに対し旅団長の藤倉氏は、統一協会信者たちに向かってこう挨拶しました。

「お疲れ様です。どうかみなさん、健康にだけは気をつけて。死ぬ覚悟とか昨日言ってたんで心配してるんですけども、ほんとに死んだらまずいんで、ちゃんとご飯食べてください」

　さらに「面白い旅団」は、断食中のため水しか口にできない信者たちにペットボトルの炭酸水を差し入れていました。しかし数が足りず、信者の一人にはメッコールを手渡していました。


　統一教会側のデモリーダー・井口氏が、食べ過ぎてつらそうにしている藤倉氏を気遣う場面もありました。

「断食より暴飲暴食の方が身体に悪いんじゃない？」（井口氏）

「そんな気がします」（藤倉氏）

　終了後、「面白い旅団」メンバーは、本紙に対してこう語りました。

「やっぱ暴飲暴食はつらかったです。彼ら（統一協会信者）もつらいと思うんで、つらさを分かち合いながらこれからも頑張っていきたい」（藤倉旅団長）

「松屋、久し振りに食べて、美味しかったですね」（村田らむ氏）

「いやもう本当に恐縮です。ほんと恐縮です」（毒人参氏）

　次回の暴飲暴食デモは未定だそうです。なお、この日の「面白い旅団」の活躍は「統一教会公式サイト」でも紹介されています。