教祖弔問の統一教会日本人信者、12万円持参した韓国で人間バリケードに

日本人信者による人間バリケード
（What is the Moon?より）

3日に死去した統一教会（統一協会／世界基督教統一神霊協会）の文鮮明教祖を弔問するために多くの日本人信者が韓国を訪れている。

一人12万円の聖和特別献金を持参するよう指示が出ていることは本紙既報記事で伝えたが、その日本人信者が韓国で人間バリケードとして使われていることが判った。

教団主流派と対立する三男グループを葬儀会場に近付けなくするための措置だ。

12万円を支払った上に、人間バリケードとして身体を張る日本人信者たち、教団の内紛に巻き込まれる日本人信者の動向を追った。


◆三男の弔問を阻止

今月3日に死去した統一教会の文鮮明教祖の遺体（統一教会では『御聖体』と呼称している）は韓国清平の天正宮博物館に安置され清心平和ワールドセンターの葬儀室に祭壇が設けられている。

この清平へ10日、教祖の三男文顕進氏が父親の弔問に訪れたところ、反目する現在の教団主流派、韓鶴子教祖夫人＆四男國進氏＆七男亨進氏グループから入場を拒否され、顕進氏は車から降りることができず車の中で祈ったそうだ。

10日、弔問に訪れた顕進氏の車
（What is the Moon?より）

この時、顕進氏は再び父親の弔問のために現れることを示唆したとされる。

そして、今日12日、顕進氏（とそのグループ）が現れた場合に備え、その弔問を阻止すべく、清平の葬儀会場へ続く道に日本人信者が動員され、人間バリケードになったというわけだ。

◆会場周辺は大混雑、渡韓しない信者にも献金ノルマが

多くの日本人信者が持参金として12万円の聖和特別TD（感謝献金）を携え弔問に訪れている清平だが、会場及びその周辺は大混雑しており、参拝もままならない状態であることが判った。

会場へのアクセスもままならず、宿泊場所の確保も困難な状況があるとされ、この件に関して不平や不満を持たないように予め諭している地区もあるほどだ。

また、渡韓しない信者に対しても聖和感謝献金が課せられていたことも判った。

全国の各教会に対して、15日までに家庭精誠TDや天福函相続に対しての取り組みを負債なきように取り組むようとの指示が出されている。

具体的指示は、全家庭12万円・ノルマ金額目標を振り分け・教祖の象徴である天福函430万円かその残額完納など、と地域ごとに違っている。

また「『12』で因縁が結べる」との指導により、韓国の信者にも120万ウォン、アメリカの信者にも一家庭1200ドルの聖和特別TDの指示が出されていた。

献金を捻り出すだけでなく「お父様を守るため」と人間バリケードにまでなる日本人信者、文字通りコマとして教団首脳部に使われる日常は教祖の死去後も変わらないようである。